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ドイツとイギリスの状況



ドイツにおける均等論の状況

かつての判例
「三分説」…「発明の直接の対象」「発明の対象」「一般的発明思想」にまで及ぶ。
→ストラスブール条約に基づき制定された1967年の改正法(1978年発行)によりその地位を失ったとされるが、判例は均等を広く認めている。

ドイツ特許法14条=ヨーロッパ特許条約69条
「特許および特許出願の保護範囲は、特許請求の範囲の内容により定める。ただし、説明的記載および図面は特許請求の範囲の解釈おいて考慮されるものとする。」
→解釈指針:「ヨーロッパ特許条約69条の解釈議定書」
      特許権者に対する十分な保護と第三者に対する法的安定性とを結びつける


連邦裁判所の判決Formstein事件の1986年4月29日判決
→その後の同裁判所の各判決により更に精緻に確認、重金属酸化触媒事件についての1989年11月29日判決(GRUR 1989 二百五頁)に述べられている均等の要件
①対象の実施態様において変更された手段が、発明により解決された課題を解決されていること。
②平均的専門家がこの同効の手段について、その専門的知識の助けを借り、発明の根底にある課題の解決にとって同効であると想到できること
③解釈により定められている特許請求の範囲の内容が、②の判断の連結点であること

均等が認められない要件
  • 被疑侵害品が先行技術に対して特許性がない場合
  • 被疑侵害品の代替手段がクレームの手段に対して進歩性がある場合
  • 被告が参加した裁判前の手続で、特許権者が放棄を明言したもの


均等論に基づく侵害の判断時期
実務は必ずしも明確ではない
方向性:出願時において変更された手段が存在しなくとも専門家が出願後の知識を必要とせずに交換できるものについての均等は否定されないと考える。
しかし、明確な判示をした判決はない。

その他の特徴
  • 自由技術の抗弁を認めている。(ただしこの抗弁は文言侵害には認められない)
  • 侵害裁判所において、出願手続き等に基づく保護範囲の減縮については審査することはできない。
  • 部分保護でも侵害の可能性を認めているものがある



イギリスの状況


  • イギリスの特許法
125条1項がドイツ特許法14条と同旨の内容が規定
3項には、ヨーロッパ特許条約69条の解釈に関する議定書が1項について適用されることを規定

イギリスの裁判所は、特許請求の範囲(claim)の文言に厳格に解釈⇔ドイツ
 ただし、イギリスの判例で、過去に「真髄の原則」により、厳格な文言解釈ではなく、発明の本質を使用する場合については特許侵害を認めるとするものが少数ながらあった。
カトニック事件貴族院判決は、文言は「合目的に」解釈がなされるべきであり、この真髄の原則に代えて、字義的に解釈する必要はないとして。「目的的解釈理論」を提示

目的的解釈理論
→3つのテストで発明の範囲に含まれるかを決める
①変形は発明が機能する方法に重要な影響を及ぼすか。
②変形が重要な影響を及ぼさないことは、業者である読者に、特許発行時点において、既に明白であったか。
③それでもなお、当業者である読者は、クレームの言葉から、主たる意味に厳格に従うことが発明の不可欠な要件であると特許権者が意図していたと理解していたか。
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