日常編104

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幼「詰んだ!   これ絶対無理」 俺「どれどれ?」 新・紋章の謎の難易度ルナティックの20章で手こずるみお。 幼「最初のすらさばききれない」 俺「だからめちゃくちゃ成長吟味した方が良いって言ったのに」 幼「したもん!   吟味しまくったもん!」 俺「んー……ミディア死んでも良い?」 幼「一軍以外死にまくってるから良いけど、和くんでも無理だよ」 俺「なんでレスキュー4回も使ってんだよ」 幼「ナバール達助ける時に使った」 俺「レスキューなしで助けろよ……間に合うだろ」 幼「マリク助ける時も使った」 俺「レスキューなしで助けろよ……間に合うだろ」 幼「Wikiにレスキュー必須って書いてあったけど?」 俺「バカ、それは吟味が人並みな場合だろ。吟味しまくれば正面突破でゴリ押しで間に合う」 幼「えー!?」 俺「とにかくこれ厳しいぞ……」 幼「無理だよね」 俺「まあ一見無理そうでも色々やってみたらいけることもあんだけどな」  ◇ 幼「そいつに弓やったら次のターンに敵部隊動くんじゃないの?」 俺「動かなかったと思う」 幼「……ホントだ。えー、なんで!?」 俺「誰を倒したら誰が動くかくらい試しとけよ」 幼「下と盗賊以外を倒したら敵が動き出すって思い込んでた」 俺「動かない内に敵を一体でも減らしとくのは基本だぞ」  ◇ 幼「ああ、結構いけたのに……」 俺「入り口に二人置いとかないと無理だな。守備力をもっと吟味しとけばなあ」 幼「いやこれが限界だって」 俺「俺と違ってルナティックのクリア特典もオンラインショップも使ってんだからもっと圧倒的に吟味出来たはずなんだよ。なんで俺のメンバーより弱いんだよ」 幼「あんたどんだけ吟味したの!?」  ◇ 幼「惜しいー!」 俺「きついなー、オーブはパオラにするかな……」 幼「でも私の時と違ってかなりいけてるって」 俺「お前は戦略がなってない」 幼「これでも『新・暗黒竜』ハード5クリアしたんですけど!?」 俺「あんなのはレベル上げてごり押しすれば良いだけだ」 幼「私にはすげーきつかったんだけど……」  ◇ 俺「ふう……パオラ死んじゃったけどいけた」 数十回の挑戦の後、中断セーブポイントまで辿り着く。 幼「なんてずる賢いのこいつ……オーブと特効薬と不死身の斧を使い回して」 俺「特効薬と不死身の斧はルナティックの神様だと思っとけ。このへんはとにかく味方ターンは全員回復に使うくらいでなんとかしのぐしかない。必殺で一人倒せたらラッキーくらいで敵の杖が切れるの待て」 幼「すごいわあんた」 俺「何もすごくねーよ……自分から突っ込んじゃダメなんだよこういうのは」  ◇ 幼「ハーディンと周り強っ!」 俺「でもまあこれは何度もやれば良いだけだからな」  ◇ 幼「絶対クリア出来ないと思ったのに」 俺「お前はシレンでもなんでも諦めるのが早いんだよ。例えば『相手が二回連続で攻撃を外せばしのげる』とか考えずに適当にやっちゃうだろ。   まあシレンの場合は質より量というか早く諦めた方が良い場合もあるけど、こういう難易度高いのは九死に一生をいくつか拾い集める作業なんだよ。   九割死ぬ最初の死線を切り抜けたら大切にする」 幼「だって必死にやってて中断セーブ寸前で失敗するとアッタマくんじゃん」 俺「だから短気な奴ほど吟味しておくべきなんだよ。これでもしさ、結局どうやっても進めなくなったら悔しいだろ?   もうちょっと頑張ってれば良かったなとか手遅れになってから後悔しても意味ないんだよ。やるならとことんまでやれ。   つらいことから逃げてたら後でもっとつらくなるぞ。苦労が二倍、三倍になる。人生だってそうだろ?   その時その時を大切に生きるべきなんだよ。今を頑張れば必ず良いことがあるんだ。   吟味した結果今日一歩も進めなくても良いんだ、いつかは成功するんだからな。自分を信じろ。   頑張ったことは絶対に無駄になんかならない。何しろ自分に負けなきゃ必ず勝てる勝負なんだから。スタミナの切れないマラソンだ。とにかく走り続ければ良い。走るのに飽きなければ勝てるんだ。   まあ諦めなきゃ勝てるってのは必ずしもゲームがクリア出来るってことじゃなくてね。もしこのデータが結局どうやってもクリア出来なかったとしてもその反省が次の全く別のゲームのやりこみへの糧になったりするんだ。そういう意味で最終的に必ず勝てるということ。前へ進もうとする意思。次への一歩。これなんだよ。毎日毎日を懸命に生きる。今日頑張ることが何よりも大切なんだよ」 幼「すごく良いことを言ってるんだけど元引きこもりに言われても説得力が」 俺「ほっとけ。   ……まああれだ。お前はまだやりこみに慣れてないだけで集中力も根性もすごいと思う。『聖魔』『烈火』『封印』とノーマルとハードを立て続けにクリアして『新・暗黒竜』もノーマルから順に一気に六周してハード5も最終面で少しアドバイスされたらクリア出来たじゃん。慣れれば俺より上だと思うよ。   だからこういうものすごく難易度が高いのは今は一人で全部頑張らなくて良いんだ」 幼「やっぱかなり難しいんだ?」 俺「ファイアーエムブレムシリーズの全作品の最高難易度だけ集めてもダントツで難しいと思う。しかもこれはルナティックのさらに上があるんだからな」 幼「ひえー。ルナティックの上もやるの?」 俺「やらんよ。ルナティックはクリア特典目当てにクリアしただけだ。別に俺は『ゲームは難しければ難しいほど好き』ってわけじゃあないからな。特にこういう手詰まりの危険性があるのは簡単な方が好きなくらいだ。ルナティックでも俺にはちょっと難し過ぎるよ。久しぶりに手応えあってわくわく出来たことは出来たけど、これがノーマルモードだったらふざけんなって話になる」 幼「そんなのをここまで一人でやれた私ってすごくない!?」 俺「すごい。だから絶対にやりこみの才能はある」 幼「才能とかいるのか」 俺「主に『何にもならないのに200時間もプレイしちゃった』だの考えてへこまない才能がいる」 幼「なるほど」 俺「そんなわけだからさ、こんなのボスチクが出来ないんだからボス前で中断セーブしとけば俺が5ピンさせるから。得意なやりこみ分野を見付けてみろ。   もしお前が『幼少時代のゲマが倒したいけどレベルを70にするのが面倒くさい』って言ったら俺がレベル60まで上げてやるから」 幼「何その駄目な優しさ」 俺「これが全てを包み込む男の優しさだ」 幼「違うと思う」

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