日常編101

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幼「出来たよー。お皿運んで」 俺「わーいわーい、スパゲティー」 夕飯のスパゲティーを運ぶ。 俺「あっ」 ガッ、ズベッ。 俺「あああーどうしよう」 落とした。見事にお皿が逆さまに落ちた。 幼「ふざけて飛んで跳ねて運ぶからっ!!!!!」 俺「ごっ、ごめんなさい!」 幼「お前がスパゲティーって言ったから作ってやったのにこのバカ!」 俺「たっ、食べるよなるたけ。大丈夫」 幼「無理よこれじゃ! ただでさえ健康じゃないんだからやめなさい!」 俺「ごめんね」 幼「うるさい! 言っておくけど一回分しか作ってないからお前は飯抜きだぞ」 俺「うん平気。ごめんね」  ◇ 俺「ごめんね」 幼「……モグモグ」  ◇ 30分後。 幼「ほれ!」 ドン! 俺「ありがとう。作ってくれたの?」 有り合わせで焼きそばを作ってくれたみお。 幼「それ食ったら寝ろ」 俺「いただきます」  ◇ 俺「ごちそうさま。美味しかったよ」 幼「……」 ゲームをやっているみお。 俺「おやすみなさい。今日は本当にごめんね」  ◇ とはいえこんな状況ですぐには寝られない。 しばらくゴロゴロしていた。 ふと気付くとみおが近くに立っていた。 俺「あ、みお寝る? 俺は床で良いよ」 幼「ごめんなさい……」 俺「な、なに!? どうしたの?」 かぼそい声で喋るみおにただならぬものを感じ飛び起きる。 幼「間違って上書きしちゃったかも……」 俺「ん?」 幼「和くんのセーブない……」 俺「えっ?」  ◇ 俺「んー、確かにないね……」 幼「今思うとなんか変な感じしたんだけど」 俺「ふむ……俺のに上書きしたらセーブが二つになってるはずだから、削除しちゃったんだね」 幼「私そんなことしてない!」 俺「いや違う違う。ほら、このゲームってセーブのすぐ下が削除になってるじゃん」 幼「うん……」 俺「みお、こたつに入ってゲームしてたんじゃない?」 幼「そうだけど……」 俺「こたつの布が引っかかってこのアナログが若干下に倒れてたんじゃないかな。で、削除にカーソルが動いて〇ボタン、セーブアイコンの画面でもそのまま下にカーソルが動いて。さらに〇ボタンを押しちゃったと」 実際に削除寸前までやってみせる。 幼「ああそうかも。きっとそうだ」 俺「こうじゃなきゃみおのセーブが一つのままの理由が思い浮かばないから多分」 幼「じゃあやっぱり消えちゃったんだよね……」 俺「そうだね。まあでもそのおかげでみおと話せたし。神さまがみおと早く話せるように気づかいしてくれたんじゃないかな」 幼「神さまなんて信じてないのにそんなこと言って。なんで怒らないの?」 俺「別にわざとじゃないんだし怒るのもおかしいだろ?」 幼「だってだって、私なんかスパゲティー落としただけであんなにわめいちゃったのに」 俺「んー、なんだろな……。こんなに怒るってことはたくさん愛情込めて作ってくれたんだなって思ったし。怒られても仕方ないだろあれは」 幼「そんなことない」 俺「いや、例えばこぼしたのがポテトチップスとかだったらあんなに怒らないでしょ?   みおが頑張って作ったんだから頭にきて当然だよ。もっと慎重に運ぶべきだったんだよ」 幼「じゃ、じゃあセーブなんてもっともっと慎重にするべきだったじゃん」 俺「セーブなんてどうでも良いよ。また最初から遊べるってなもんだ」 幼「無理しないで怒って良いよ」 俺「単純にさほどショックじゃないんだよ。ゲームに関してはつまらないことですぐに怒ることはみおだって知ってるでしょ? 無理はしてない。   ウチは一家三人でゲーム入れ替え差し替えやってたからセーブデータが消えるのには慣れてるから。昔の方がカーソルとか記憶されてなかったから上書きとかも多かったしなあ。   ほら、桃が俺のゲーム無くした時もさほど気にしてなかったじゃん。   だから、今度もし逆に俺が間違えてみおのセーブ消しちゃっても許してねってことで」 幼「じゃあ本当に怒ってない?」 俺「わりと始めたばかりだし」 幼「でも全員レベル9999じゃなかった?」 俺「ディスガイアシリーズはそれからが本番なんだよ。4は特にそうみたいだし」 幼「……和くんゲームやる?」 俺「今は良いよ。眠いから寝る。ふぁーあ……」 あくびをして目をこする。 幼「じゃあ私も寝て良い?」 俺「いっしょに寝てくれるんだ?   あんなに怒ってたのにずいぶんしおらしくなったな、ははは」 幼「それは言わないでよ」  ◇ 幼「私ってダメだなあ」 俺「なんで?」 布団の中。 暗闇にぼんやりとみおの顔が見える。 幼「いつもあんなに美味しそうに食べてもらってて怒っちゃいかんよね」 俺「そうかなあ。みおが手間かけて好物を作ってくれてるんだから粗末に扱って落としたら怒る権利はあると思うけど」 幼「お魚も骨しか残さないじゃん」 俺「最近は食べやすい魚にしてくれるからね」 さっぱりしているのや小骨が多いのは苦手で脂ぎとぎとのが好みだ。特に『ぎんむつ』とかいうやつは最近初めて食べたのだが骨もでかくてぎとぎとで実に気に入った。 幼「和くんってなんでこんなに優しいの?」 俺「優しいのはみおだよ。焼きそば作ってくれたじゃん」 幼「私スパゲティー食べちゃったんだよ? 和くんがスパゲティーを楽しみにしてたんだから、まずスパゲティーを半分にするべきじゃない?」 俺「すぐにそこまで冷静な判断をするのは無理でしょ」 幼「はあー、なんかなー。いつも『こんなの怒られても仕方ないよ』みたいな顔して聞いてくれちゃって。私こんなんで良いのだろうか」 俺「俺は好きだよみおの性格。すごく魅力的に感じるよ」 幼「……ぐすっ。かじゅぅ……」 俺「怒ったりしょんぼりしたり泣いたり忙しい奴だな」 幼「振り回してごめんね」 俺「あいにく俺は振り回されるのが快感でね。むしろずっと振り回してもらわなきゃ困る」 幼「えへへ。そうだよね。これが私だもんね、仕方ないよね」 俺「仕方ないからお前で我慢する」 幼「あっムカつくー、ふふ。よいしょ」 みおが俺に覆い被さる。 勃起しているので慌てた。 俺「どうした」 幼「んー、どうせ勃起してるんだろうなーと思って密着してチェックかな。和くんからは誘いにくいだろうから。後は煮るなり焼くなりお好きにどうぞ。   このまま寝ても良いし満足するまで私の体を好きに使っても良いし。私は和くんとこのまま寝ても和くんに愛してもらってもどっちでも幸せ」 俺「出したいけど、やっぱり眠いからな。好き放題出来るなら今するのもったいないな」 幼「じゃあ明日も好きにして良いよ。   今日は和くんは動かないで出すだけ出してすぐ寝ちゃえば」 俺「そう言われちゃうと、眠いけど出したいよね正直」 幼「任せて。手が良い? 口が良い?」 俺「このまま上に乗って腰振ってほしいな」 幼「服はどうしましょ」 俺「下だけ脱ぐ?」 幼「了解」  ◇ 幼「気持ち良かった?」 俺「うん……」 幼「私も……」 俺「嘘つけ」 幼「ほんとだもん」 俺「じゃあ寝ちゃうぞ」 幼「良いよ。私もすぐ寝ちゃいそう」 俺「おやすみ。今日はごめんね。って、言ったかこれ」 幼「私こそ今日はごめんね。今日は完全に私が悪い」 俺「そうかな俺も悪いと思うけど」 幼「和くんが1だとすると私が10くらい悪い」 俺「俺が8でみおが2くらいだろ」 幼「大体、あの時って和くんゲームやってたんだから私がはいどうぞって運べば良かった」 俺「俺がデータのバックアップとっとくかセーブを二つ作ってたまに予備にセーブしとけば良かった」 幼「それは面倒くさいから仕方ないでしょ」 俺「皿を運ぶのも面倒だろ」 幼「んー……」 俺「ふっ、くっく……」 幼「なんだよ。変な笑い方すんなよ」 俺「いやさ、俺たちってちょっとバカップル入ってるよな」 幼「ちょっとね」 俺「みおがかわいいから仕方ないよな」 幼「和が優しいから仕方ないよな」 俺「……本当に寝るー」 幼「おー」  ◇ 翌日も満足出来ました。

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