日常編98-2

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この日はスパゲティー。 幼「和くん決めたの?」 俺「俺このイカスミにしようかな、具がイカしか入ってないみたいだし」 幼「えー気持ち悪ー。   イカスミスパゲティーなんて食べられるの?」 俺「イカだろ?」 幼「食べられなくても知らないからね」  ◇ 幼「わあ、来た。いただきまーす」 俺「ふむふむ……」 幼「まっくろけだね」 おそるおそる食べてみる。 俺「ん……辛くて美味いぞ」 幼「えっ辛いの?」 俺「うん。あー、でもトマトっぽいかな?   なんか普通のスパゲティーの味だわ。ミートソース的な」 幼「えーちょっとちょうだい」 俺「お前、気持ち悪いとか言っといて!」 幼「見た目は不気味だけどなんか美味しいみたいだから」 俺「全く」 幼「あっ美味しいー。私もこれにすれば良かった」 俺「なんだよそれ」 幼「イカスミって苦いんじゃないんだね」 俺「イカスミってほとんど味しないんじゃね?   トマトに負けてるじゃん」 幼「面白ーい」 俺「ただ、モグモグ……砂抜きしてないアサリみたいにジャリジャリする」 幼「あはは」 俺「まあ200円引きだから満足だわ」 幼「そうなの?」 俺「今日はイカスミスパゲティーの日ってなってるじゃんあそこに」 幼「知らなかったあ。なんで言ってくれなかったのー?」 俺「俺がイカスミスパゲティーにするって言ったらお前がドン引きしてたからだろ……」  ◇ 三人麻雀。 俺「リーチ一発チートイホンイツドラ4」 幼「えー、何点?」 俺「24000だ」 幼「うぇー!?   なんでそんなショボそうなのが24000で私のさっきのめちゃくちゃすごいのは2000なのよー!」 桃「男は十分の一しか点もらえないで良いよ」 幼「そうしよそうしよ。はい2400ね」 俺「おい」  ◇ 俺「カニなんてたくさん食って楽しいのか疑問だったけど……むぐむぐ……美味しいもんだね」 幼「私まだ食べてない」 俺「えっなんで?」 幼「私が身をほじったのをキミが食べてるからでしょ!」 俺「ああ……」 幼「カニってそのまま食べるのが一番美味しいよね」 俺「というかカニってそのまま以外にどうやって食べるの?   俺、正月とかにそのまま食べたぐらいしかないから分からん」 幼「あ、私もないかも。あはは」 俺「カニ料理って何がある?」 幼「分かんない」 俺「カニおにぎり、カニうどん、カニピザ……ないなあ。   んー……あ、カニグラタンとかあるか」 幼「カニチャーハンとか」 俺「あ、結構色々あるな。食べてるじゃん俺ら。   カニ……カニ……」 幼「カニカマボコ!」 俺「いやそれカニじゃないだろ!   なんで勝手に『頭にカニの付く料理の言い合い対決』みたいにしてんだよ」 幼「もう最初の主旨忘れてた」  ◇ 幼「はふ、美味しー」 俺「唐揚げも美味いぞ」 お次はフグでした。 幼「えー、フグは鍋でしょ」 俺「それはお前が邪魔な野菜を食べてから食べるわ」 幼「じゃあ全部食べちゃお、なんてね」 俺「あんまりポン酢好きじゃないから鍋は雑炊だけでも良いよ」 幼「じゃあ刺身は?」 俺「刺身はお店で結構食べてたから、お前が満足するまで食べて良いぞ」 幼「フグとかクジラとか食べてたんだっけ」 俺「クジラ美味しくなかった。クジラも唐揚げの方が美味いんじゃなかろうか」 幼「それ唐揚げが好きなだけだろ」  ◇ うなぎ屋。 俺「はぐはぐ……」 幼「美味しい?」 俺はうな重を食べてるが、みおの料理はまだ肝吸いしか来てない状況。 俺「コンビニやカラオケのと違ってやらかい。すぐ切れる。   それに骨も全然ないし食べやすい。」 幼「早く食べたい」 俺「ズズ……お前、肝吸いの肝あんま好きじゃないよな?」 幼「嫌いー」 俺「俺食べても良いよ、要らないけど」 幼「お願い」 ポチャンと肝を移す。 俺「仕方ねーなー」 幼「ちょっと私が食べられないもの食べられると大いばりだな」  ◇ 幼「和くん、甘エビも食べられるんじゃない?」 俺「タマゴで良い」 幼「またタマゴー?」 お寿司屋さん。 俺「良いからお前たくさん食べろよ」 幼「分かった」  ◇ 店員「お客さんあんまり食べてないでしょ。良かったらサービスしますよ」 俺「えっ。んっと……」 幼「この人、生のお魚がダメなんですよ」 店員「茶碗蒸しとかもありますがどうですか?」 幼「あっ、茶碗蒸し良いじゃない!   私にもちょっとちょうだいね」 俺「う、うん」 みおがぎんなんとかを食べてくれるなら安心だ。 店員「じゃあすぐに作りやす」 幼「茶碗蒸し忘れてたね」 俺「茶碗蒸しあるんだ」 幼「あるわよ普通。ほらあそこに書いてある」 俺「メガネ持ってくれば良かった」 幼「失敗を糧にしない男、和くん」 俺「みおについては無視して後悔してたし、もう離さないって思ったけどね」 幼「バーカ」

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