日常編87

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コンビニの前にて。 俺「遅かったな」 幼「年齢の確認出来る物はお持ちですか、だって!」 出てくるのが遅いと思ったら、お酒を買ったから年齢確認されていたのか。 幼「あったまきちゃう!」 俺「肌が若いってことだよ」 幼「絶対背が低いからだよー……だからブーツが良いのに」 俺「ブーツじゃない方がかわいいよ」 幼「うー」 俺「俺はみおがそういうふうに見られるの嬉しいけどな」 幼「やだよー、いつもいつも」 ようするに、お前の嫁さん未成年だろって言われてるようなもんだ。 だけど、本人には面倒なのだろう。俺が短期間に何回も職務質問された時に嫌になったのといっしょだ。 俺「いつもなの?」 幼「最近すごい聞かれるじゃん。ミネラル水を入れる時も聞かれたし」 俺「知らねーけど」 幼「聞かれたの!」 パチンコ屋でミネラル水がタダでもらえるのだが、年齢を聞かれた話は聞いてなかった。 幼「どうにかしてよ」 俺「まあ俺に任せろ」 幼「どうするの?」 俺「後でな」  ◇ 帰宅。 幼「それで、良い案って?」 俺「俺が妊娠させてあげるんだよ」 幼「真面目に考えろ!」  ◇ 俺「いや、子供が出来たら自然としっかり者になって大人っぽくなるじゃん」 幼「ああ、そういうことね」 俺「うん」 幼「そういうの気の長い話じゃなくてもっと速効性のあるのは?   大人の魅力溢れるって感じの」 俺「俺がみおの顔に精液かけたらその時だけすごい大人っぽくなる」 幼「誰にも見せられんわ!」 俺「うーん……」 幼「なんかないの?」 俺「そもそもあっても言わないと思う」 幼「なんで?」 俺「今のみおのが好みだもん」 幼「お前の好みなんか知るか。どんな私でもありがたがれ!」 俺「でもさー、やっぱ今のみおはすごいっていうかさ。お風呂に入る時にいつも裸がまぶしくてさ。   俺にとってそれ以上魅力的になるとは思えないよ」 幼「なに言ってんだか」 俺「もったいないってことだよ」 幼「大人っぽくなるなと?」 俺「既に女性として十分に魅力的ってことだよ。みおはダボダボパジャマにすっぴんであくびしながら怪獣の足のスリッパでペタペタ歩いててもかわいいよ。   タイプが違うんだよ。スーパー系とリアル系だよ」 幼「お前ロリコンだからなあ……」 俺「みおはもっと自信持って、セーラー服とかブルマとかスク水とか嫌がらずにバンバン着るべき」 幼「やーだよ、絶対に痛々しいもん」 でもメイド服はわりと素直に着てくれるみお。 境界線がよく分からない。みおの中でメイドは大人っぽいのだろうか。  ◇ 幼「はあ、解決策なしか」 俺「そんな悩むことないと思うけどな。長所なのに。   四、五年したら急激に老化して若作りに必死になってるかもしれんぞ」 幼「そしたら和くん、私のこと見向きもしなくなるんでしょ」 俺「いや、それはないけどね。   みおのお母さんの胸元にドキッとするってことはみおが二十年老化してもみおの胸に余裕でドキッと出来る計算になるもん。   もし俺が数年程度で淡白になったら、それは単純に年齢で急激に性欲が減少したってだけだからみおが落ち込むことはない」 幼「別に和くんが相手してくれなくても落ち込みませんけどね」 俺「じゃあ今からみおを無視するテストしてみて良い?」 幼「別に良いけど」 俺「……テストする前にちょっとキスする!」 幼「ダメー」 俺「じゃあテストしない」 幼「しないのかよ!」 俺「すごくキスしたいからテストなんてしない」 幼「こら触るな、テストしろアホ」 俺「キスしよ」 幼「やだね、離れろ。セクハラ、変態、レイプ魔」 俺「うう……」 幼「そんなにキスしたい?」 俺「したい」 幼「ふふー、ダメです」 俺「なんでだよ」 幼「嫌がらせ楽しいから」 俺「嫌がらせかよ!   じゃあ無理矢理キスする」 幼「無理矢理されたら泣いてやる」 俺「みおは俺にキスされるの嫌じゃないから平気」 幼「嫌じゃないけど気合いでウソ泣きして困らせてやる」 俺「ウソ泣きかよ」 幼「和くんは優しいから、今日は本当に嫌だったのにって言って泣けば謝ってくるはず」 俺「なんかそれ興奮しちゃって逆効果な気がする、あらかじめウソ泣きって分かってたらだけど」 幼「目薬でウソ泣きしてあげよっか?」 俺「そのまま乱暴しても良い?」 幼「乱暴されたらこわくて泣いちゃうかもよ?」 俺「泣かしたい」 幼「変態」 俺「んー……嘘泣き嘘泣き……んー……   合法ロリな処女がいて……   彼氏に浮気デートを問い詰められ嘘泣きしながら否定……   する、が……   その日に他の男とのツーショットが目撃されており、年齢の嘘もバレてる……   ……とりあえずここまでどうだろうう?」 幼「どうだろう、じゃねーよ!」  ◇ その人はただの友達で年齢をごまかしたのはロリコンで有名な彼氏に少しでも好かれるため、両方とも彼氏に嫌われないために隠してたと弁明する彼女。だが、彼氏は聞く耳を持たない。 俺は数いる男の一人で、どうせ処女ってのも嘘なんだろうと襲われる。 学生時代に陸上部のエースだったので処女膜がなくてすんなり事が進む。 この女やっぱり嘘ついてやがったか、と遠慮なく突き上げる男。 女は初めてなのに感じてしまう。 今まで何人に股を開いたんだと罵られながら身勝手に犯され泣いているにも関わらず、謎の興奮と快感が彼女の体を走る。 自分でも今まで気付かなかったが、彼女はマゾだったのだ。 男に写真を撮られて脅され、女は男と同棲を強いられる。 その後、長い同棲生活で互いに愛情を募らせ再び恋人となる。 彼女も今度はもう嘘をつかない。 そしてある日、彼女が事後につぶやく。「あの時、私は本当にはじめてだったんだよ」 だが彼はこともなげにこう言う。「そんなの、知ってたよ」 彼はこう続ける。「涙の味で分かるんだ。嘘泣きは味が薄い。だからしてる途中でキスした時に分かった」 それを聞いた彼女は驚く。「なんで早く言ってくれなかったの?」 「謝れなかったんだ」 「どういうこと?」 「認めたら、みおの嘘が俺のためだったって認めたら、謝らなくちゃいけない。そしたらひどいことをした俺は振られるかもしれない。  でも認めなければ浮気した女ってことに出来るし、脅して付き合い続けられる。俺は悪くないんだって自分をごまかせるし、別れないで済む。  ごめんねってずっと言いたかったけど言えなかったんだよ。自分の非を認めたくなかった。  俺の方がよっぽどひどい嘘つきだなって思うと心苦しかったけど、みおがそばにいてくれるのは嬉しくて今までズルズルきちゃった。  だけど、心のどこかでみおが言ってくれるのを待ってたと思う。  少なくとも、みおが言ってくれたら俺も言おうってのは決めてた。みおが今になって言うとしたら俺が信じてくれると思って言うんだろうから」 「……ひどいヤツめ」 泣き顔を隠したいのか、俺の膝にドサッと座るみお。 顔の涙を手で拭っている。 「本当にごめん。別れたいなら別れる。もちろん写真も消すから。ごめん」 「じゃあ一つだけ条件!」 「一つだけ?」 「結婚したらお互い隠し事はなしってことで」 振り向いた彼女は、もう笑顔だった。 もう二度と嘘でこの笑顔を曇らせない、ずいぶん遠回りしてしまったけどこれからは二人で支え合いながら歩いていきたいから。 (笑顔で振り向いた彼女の大きな一枚絵がゆっくりセピア色になっていきながらスタッフロール) 俺「……と。よし出来た。   イイハナシダナー」 幼「途中から名前が和くんと私になってるじゃねーか!」  ◇ 俺「だって感情移入しやすいんだもん」 幼「しかも(笑顔で振り向いた彼女の大きな一枚絵がゆっくりセピア色になっていきながらスタッフロール)てなんだよ」 俺「トゥルーエンドなのでもったいぶってみました」 幼「誰なんだよスタッフって」 俺「みお役がみおで俺役が俺」 幼「勝手に決めるんじゃねえ!」 俺「えっ、みお役が俺の方が良いの?」 幼「気持ち悪いわアホ!   そういうことじゃねーよ」 俺「ははは」 幼「エロゲかってことだよ」 俺「男が好き勝手してるのに最後になぜか全て許されるのが三流エロゲっぽいでしょ?」 幼「そうなのか?」 俺「エロ漫画でも多いよ。男はこういう展開大好き。   性欲のまま行動する鬼畜展開なのにラストで全て許され純愛っぽく終わる最高に都合の良いストーリーで良いんだよ。   たとえ優しい設定の彼氏が処女相手でも過激なプレイをするべきだと男は思ってる」 幼「男って鬼畜過ぎ」 俺「だから危険だからみおには俺だけしか見れなくしてやる」 幼「もっと危険じゃない?」 俺「幸せになれるよ」 幼「それ信じて良いの?」 俺「幸せになれなかったら責任取って一生面倒見るよ」 幼「ぶぁーか」

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