F=mv2(電撃戦理論)

F=mv2(電撃戦理論)
第2回QP大会のチーム名ともなった「F=mv2」(電撃戦理論)について

F=mv2戦略理論を初めて意識して使ったのは、「第2回Q.P大会」の時でした。(「第2回Q.P大会」についてはTournament Tourを見てください)結論として、この作戦を主流に置いたおかげで優勝することができたのですが、決勝戦ではINUチームも同じ戦法で来たというのも、やはりこの作戦がベストな作戦だったと言えるかもしれません。同じ作戦というよりは、むしろINUチームの方が理論的には忠実であったようにもみえます。では、なぜ理論的に同じ作戦をとったのに違う結果となったのか(「運」が強かっただけかもしれませんが(笑))も含めてこの理論について書いていきます。

まず、「F=mv2」とは、第2時世界大戦時にドイツ軍がフランスへ怒涛のごとく攻め込み、占領したとき等の戦略の元になるものです。最近ではペルシャ湾岸戦争での早期終結を見れば分かると思います。これを考え出したのは、ハインツ・グデーリアンですが、もともとは海軍理論(海軍理論については「近代戦術編」を見てください)の上にv(スピード)の要素を加えたものと言われています。「F(打撃力)=m(兵力)掛けるv(スピード)の2乗」、つまりたとえ兵力が少なくとも速度が速ければ打撃力は増大するというわけです。極端な例として、GL1対TH3でもGLの方が上回るわけです(もちろん正面から戦うのではなく、武器を拾ったり、横からTHの攻撃を受けないようにしたりしなくてはいけませんが)

さらに詳しく説明すると、まず、飛行機による急降下爆撃、あるいは落下傘部隊(Mythの場合、GLにあたる)が敵手力(原文ママ)、側面に当たり、次に弱ったところを戦車連隊(MythではHGヒーロー)が突進し、砲兵(WRやDW)が展開射撃と前進攻撃を繰り返して攻撃するわけです。Q.P大会ではそれぞれの部隊の役割をメンバー一人一人に割り当ててみました。ドイツ軍は戦車連隊が少数で、MythではHGヒーローも3人というのも、ほぼ同じ条件だったのです。

この電撃戦理論がもっとも効果を発揮したのは対フランス戦だったのですが、フランスはマジノ線などの重量級砲台や戦車(戦車はかなり分散して各地に配備されていました。)で対抗していました。つまり、「足の遅い、かつ連携の少ない重火器戦力」にたいしてもっとも効果を発揮したのです。Q.P大会決勝まで「F=mv2チーム」の対戦相手はHGやDW、WRをメインに2手ぐらいに別れて攻撃していたようですが、この状況もまさに「F=mv2」の戦術が当てはまったような気もします。

さて、では「F=mv2」理論が打破される、ということはありうるのでしょうか。はっきりいってしまえば、いかなる作戦と言えども、それを破る方法は存在します。Q.P大会に限って言えば、「同じ作戦をとり、かつ戦力を増強し、戦力を集中させる」ということです。INUチームはGL3とHGヒーロー3(役割的には戦車連隊の様な攻撃力ですが、普通のHGよりも足が速いので、飛行機の役割も兼ねることができます)を組み合わせて攻撃の主力とし、GLを側面に当てていたようです。これは1ゲーム目にもっとも効果が現れていました。こちらのHGヒーローは2だったので、緒戦の勝敗は明らかだったのかも知れません。

では、なぜ最終的に「F=mv2チーム」より理論的に「F=mv2」戦術に近いINUチームが逆転負けを喫してしまったのか?それは、「交通線の確保」「戦力の集中」においてF=mv2チームが上回っていたからといえるかもしれません。「F=mv2」戦術をもっとも輝かせる要因はv(スピード)ですが、最初に書いたように、この戦術の基礎は「交通線の確保」「戦力の集中」「奇襲」が柱の海軍理論に基づいているので、スピードによって攻撃力を増しても、「交通線」が途切れた場合は逆に勝敗を不確定な物としてしまうことがあるのです。じじつ、INUチームはF=mv2チームを追いつめたときに、バロンを守るTHが攻撃に参加していません。THとHG&GLの交通線が途切れ、戦力の集中に欠けたわけです。THは戦力ではなく、バロンを守る壁なのですが、THのユニット数の分、F=mv2チームは攻撃戦力のWRを入れ、全ての兵力を投入することができたのです。

結論として、「F=mv2」戦術理論は「攻撃力が強く、分散化された布陣」にたいして効力を持ち、「兵力が完全に集中化された布陣、かつ交通線を分断化させる布陣(近代戦術編5:戦争と平和を参照)」にたいして弱みを持つ、ということかもしれません。














最終更新:2009年04月15日 06:45
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