まず、他の能力値との兼ね合いで、最終的には、「絆」は、ヒーローポイントっぽく行使できるものであることが望まれる。
 それをふまえて、絆の可能性についていろいろ考えたい。

 「絆」と「コネクション」との差別化は、どうするのか、これがまず考えられる。
 コネは常備化し、使用宣言により常に効果を発揮する「アイテム」であるのに対し、絆は使用回数に制限がある「行動オプション」である、という部分での差別化を図りたいが、では、その効果はどういうものなのか?

 コネの効果は、交渉判定の代用、ないしプラスボーナスとして働くもの。
 では、絆は、
 所持により、PCの関係の明文化を図る。これにより、PCの心の拠り所、火事場の馬鹿力の出所を記号化する。

 んー...いまいち。のちほど訂正を考えよう。


 絆に近いルールとして、DXのロイスがあるけれど、リプレイでよく使われている、
「ロイス取得、即タイタス化、昇華」は、あまりにルーニー。マンチキンすぎる。美しくない。
 いろいろ後付で理由をつけているけれど、理由付けさえできていれば、PCの感情の拠り所を、その場限りのものとして使っている訳だ。
 それよりは、風の聖痕の絆のほうがしっくりくる。あれは、コネひとつに付随する一回限りの行動オプションで、使用後も、コネは継続する。しかも、風~の絆は、用途が広く定義されているので、使いやすい。
 ...まんま風~の絆を移植ってことにしようか、トカちらっと思った。

 ロイスに否定的な理由は、タイタスの使われ方が、回数制限こそあれど、その場限りの能力値ブースターに貶められているから。
 で、あれば、そうでないルール整備をすれば良い。

 そこで参考になるのが、旧約ビバ。
 絆とエゴ、という、ヒーローポイントの活用法を提示し、セッション中に頻繁にアクセスすることを推奨している。
 このシステムの絆にも、ビバくらいの活用術を組み込みたいものだが、
 果たして、重くなりすぎやしないだろうか...

 産経の記事を見ていて、「交渉の線はあるのか?」という一文に、琴線が触れた。

 交渉の線、とは、ビジネスマンがなにか案件を成功させようとした時に、自分が直接交渉に臨むのでは無く、より成功率が高い相手に交渉のお膳立てをお願いする、という意味。
 ヴァチカンの宝物展を開催しようとしたときに、今までヴァチカンとの交渉に失敗していたのは、つてがなかったか、頼るつてを間違えていたから、という用例があった。

 これは、このシステムにとても具合が良い。
 テンションゲージルールの方向性を、これまでまったく見失ったままでいたのだけれど、上記のような事柄を成すゲームだ、と定義したい。
 つまり、Aマホのように、最終的な目的を提示しておき、それを成功させる要素をかき集めることが、セッション内容である、というゲーム。
 その中で、判定成功率を上昇させる手段としての絆の取得が必要であり、その判定をお膳立てする諸々の要素により、セッションが成り立つ、と。

 上記内容に決定することで、テンションゲージRPGが目指す別の柱である、「成功度100%の判定を行う」ということの意義も生まれる。
 わざわざ100%にするのは、100%成功でなければならない判定があるから、ということ。
 それを考えると、Aマホの難易度を削る、という考え方は、なかなか有為だなぁ。
 まんま真似したくは無いが、難易度を下げる、という方向では考えたい。(むしろ、相手のガードを削る、外堀を埋める、トカ)

最終更新:2008年09月03日 01:15