前に念頭にあった「差値ロール」という考え方は、独自性を打ち出せて、大変吉であるとは思うのだが、いかんせん、処理が掛かりすぎるという不安がある。

 更に、DXのように、賽子を大量に振って、成功度を求める方法が、非常に簡素に結果を求めやすいことに気が付いたので、こちらの案も纏めてみる。
 最終的には、差値ロールが、下記案を上回る処理能力を発揮するような発想が得られない限り、下記案を念頭にシステム構築を行いたい。


 武器の打撃力を計算する際、現状、武器の攻撃属性を複数考えているが、特にその中でも、単発発射の武器なのか、連発発射の武器なのかによって変動する打撃力を、どのように表現するかを工夫したい気持ちがあった。
 バトルテックでは、レーティング表を設けて、何発命中したのかを決定している。
 アサルトホライズンでは、成功度を計算し、成功度×武器打撃力で、最終打撃値を決めている。

 どちらも上方ロールなので、レーティング表や、対象の難易度など、別のデータを参照した上で、最終的な値を算出する必要があるので、「ダメージは、えーと」という具合に、テンポを途切れさせることが多い。
 この、思考が途切れるというのが非常に嫌なので(特に自分のような不注意者だと「あれ? さっき何しようとしていたんだっけ?」となってしまうことが多くなる)極力それが無い方法は無いか、と考えた結果、
 ダメージの計算を、攻撃側と防御側がそれぞれ計算するようにしたらどうか、という結論になった。
 防御側が、装甲値などの分を引いた、実ダメージを計算するのは、どのゲームでも行われていることだが、前に、アサルトホライズンを遊んだ際、攻撃側が、相手の装甲まで確認し、計算に含めた上で、最終ダメージを防御側に伝える、ということを行ってしまったせいで、非常に戦闘に時間がかかるものとなった。これを反省し、攻撃側が宣言するのは、打撃値と、攻撃命中回数のみ。防御側が、それを減少させた最終ダメージを、自分のパラメータから減少させる、という手順を、ルールに明記するようにしたい。

 複数賽子を振る判定方法であれば、自分の命中がどの程度の成功度なのかは、難易度を超えた出目の賽子の数を数えるだけで済む。
「成功度3.打撃力は5です」
 攻撃側が、最終打撃力を出す際、相手に伝えるのはこれだけ。参照するデータは、成功度と武器打撃力だけ、となる。
 これに対し、防御側は、己の回避値、防御値を参照し、回避値の値だけ成功度を減らし、防御値の値だけ打撃力を減らす。
「回避値ゼロ。防御値3なので、3×2で、ダメージ6です」
 ...む、どうだろう、こうやって書き出してみると、防御側の負担が大きいような気がするな。
 しかし、演出を行うのは、えてして攻撃側が能動的な側になるので、このくらいのバランスでいいように思う。

 賽子を振る数は、個人のクラスレベル+FCSレンジ修正、か?
 FCSは、できれば相手の回避力をキャンセルする方向のデータにしたいのだが... FCSでは無く、武器レンジ修正...だとマイナス修正もありそうだ。

 単射武器使用者の方が、振るダイスの数が少ないような仕組みを考えたいのだが、良い案は無いだろうか?
 連射武器を扱うPCの方が、伊達男=戦闘以外の判定も得意。というイメージがあるので。

 さて、上記案を扱うに辺り、大きなメリットとデメリットがある。
 メリットは、既述通り、処理が大変軽いということ。
 デメリットは、
 このゲームで再現を考えていた、「味方の支援により確実に100%となる判定を存在させる」ことが不可能となる。

 個数カウント式の判定では、成功度は、ダイスを振るまで決まらない。なので、難易度よりも1つだけ多い賽子でも成功するときはあるし、100個振っても失敗するときもある。
 確定した成功度への修正を行う、という案もある。が、これを行う場合、自分が現状念頭に置いている、1桁台の数値のみでの戦闘管理だと、支援一つによる効果が過大であると思える。数値の幅を取らないときつそうだ。=処理が重くなる。

「成功度は4。ダメージは5(×3まで)です」「回避は2。防御2なので、2×3で6ダメ貰った」
 ↑これが、現在念頭にある処理。
「成功度は18。ダメージは21×です」「回避は6。防御9なので、えーと、12×12で... 電卓プリーズ」「まった、味方三人から支援が飛ぶから、回避は9で計算して」「じゃぁ、9×12で、えーっと...」
 九九で計算できないと、処理がちときつくなる。小学校でインド式九九を教えていれば良いが。
 二桁になると、乗算と加算の、二度の計算を頭の中で行うことになるが、一桁であれば、乗算だけで良い。

 思考がやや逸れたが、上記理由により、処理を重くして、支援ルールを再現するよりは、支援ルールに期待していた一部の機能を諦める方が良い、という結論になる。

 朱の孤塔のエアゲトラムという同人TRPGで、武器連射数=判定に使う賽子数。という非常に潔い仕組みを見掛け、これは是非真似したい、と思った所存。
 これに、「防御:ダメージをx+n減少する(最低1)」「回避:相手の判定賽子数をx+n個減少させる(最低1)」という特技を組み合わせると、防御/回避という、リアクションの属性に特色を持たせられると思う。
 ダメージの多い単発武器は、回避を選択した方が有利であり、ダメージの少ない連射武器は、防御を選択した方が有利。

 また、「狙う」という特技を、「最初の攻撃のみ2Dで、出目を選択できる」という効果にすると、連射武器よりも単射武器で、狙いをつける効果が高いことを演出できる。
 これにより、マシンガンとアサルトライフルと、スナイパーライフルの性格の違いを表現しやすいんじゃないかな。

 このバランスを採用する場合、マシンガンは、攻撃回数5くらい、ダメージ2。ヘビーマシンガンorアサルトライフルは、攻撃回数3、ダメージ4くらい。グレネードランチャーorスナイパーライフルは、攻撃回数1、ダメージ10くらい、のバランスで、盾持ちや、タンク型などの、いかにも固そうなロボは、初期防御力が1。他は0。という数値にすると吉と思われる。

'15.11
 連射数=賽子数を採用したことにより、冒頭の「処理がかかりすぎる問題」が再発した件について。

 砂ライやバズーカ、パイルバンカーは、どう考えても連射数は1なので、回避=命中数減少だと、相手が回避を選択した時点で、当たり目がなくなる。(一応最低1、とはしたが)
 これを解消するには、どうすれば良いか?

 いろいろと考えた結果、武器の命中を、エアゲトラムのような固定値にするのではなく、「±n」という表記にする案が良さそうに思える。
 これまでは、

 1.能動側が、武器の命中率を宣言
 2.受動側が、回避の値を宣言
 3.能動側が、最終目標値を計算し、判定を行って結果を出す。
 4.判定の結果を受け、受動側が実ダメージを計算。処理する。

 合計4つの手順。これからは、

 1.能動側は、受動側の判定難易度を確認する
 2.能動側が、判定を行い、結果を出す。
 3.受動側が、実ダメージを計算する。

 と、いう具合に、能動受動とで難易度のすり合わせを行う、という処理を減らすことができる。振りっぱなしの初期案に比べると、まだ処理がひとつ多いが、このくらいならいいのでは?

 これを実行する場合、受動側の回避力は変動値になるので、回避力の記入欄に、ダイスをひとつ置けるようにしておく(項目内に、賽子の絵を印刷しておく)

 記事作成時では、受動側の回避力が、0~6くらいの数値変動になる予定なので、バランスとしては良さそう。
 このバランスだと、単射武器は、ガチタンキラーに、連射武器はやぶ蚊退治にうってつけ、ということになる。アサルトライフルは、ガチタンにはWトリガー、やぶ蚊には精密射撃で。という具合。

 これ、最終案で良さそうだな。(エアゲトラムの猿真似呪縛からも抜けられたし)

 これらの処理のことを考えると、やはり防御力の概念は廃止した方が良いな。
 高性能装甲や盾の効果は、耐久度増加で。
 属性防御をどうするか、という問題があるが、これは、追加耐久度で簡単に手を打つかなぁ? もう少し考えてみよう。


24-4
(以下の案は、上記案を朧気にしか覚えていない状態で作成したものです)
能動側は命中とダメージのみ、受動側は防御結果を計算する方法について。
能動側が相手の防御数値を計算に入れなくていいので、計算が早くなる。(nダメージ×nのみ相手に伝える)
受動側は、防御成功して防御値(だいたいは1「相手の攻撃回数×1点ダメージ減少です」)で軽減できるか、それとも回避で無効化したかを確認。
この欠点は、受動側のレスポンスが確実に必要なため、特にオンラインではやりとりに時間がかかる。
なんとか受動側の反応不要でかつ簡素な判定にする方法がないものか。。。
 ↑要確認。たが、アーマークラスを導入するのが吉か、と。
攻撃回数×nDの成功率が、敵ACと命中率が基準の難易度修正。命中値-AC以外で命中。命中後に受動側が回避判定。
 装甲値をACで表現することで、受動側が行う判定は回避のみになる。(板野サーカスも回避中攻撃はしてないから、あれは回避にリソースを割ける機体という表現)
これは重量級有利になるが、ACを1.2程度に抑えることと、前回戦闘の修理費用を今回の戦闘直前に計上、というルールでなんとか。。。?

↑の内容の上書き。
能動側は、相手の回避力(=機体回避力+搭乗者の腕+ときどき気候修正)を修正に命中判定(武器での命中率+搭乗者の腕+対象の解像度〈サイズ+距離〉修正)成功したらダメージを属性+n×nで通達。この式だと、変動値はときどきの気候修正と対象の解像度、あと対象が行動オプションで回避力を上下させたときとなり、まぁ少ないかな、と言える。解像度は〈サイズ中、距離近であれば修正値0〉という考え方。
受動側は命中箇所を決め、パーツにダメージを適用。
 この方式だと、装甲は「n点まで(属性)ダメージを無効」とするのが吉か。こうすれば防御値などという追加パラメーターを使わず、パーツというパラメーターに収めることができる。
 属性は、「命中箇所を受動側が選択」「~をランダムに選択」「~をランダムに選択した上、パーツもランダム」および「命中の向きを能動側が選択」のようになる?
 命中の向きのルールは、要検討だな。必要な複雑さかどうか。
 命中の向きは、部分遮蔽ルールとのセットを考えている。ユニットの向きをバトルテック式に決めるのって必要? と考えると「向き」はもっと単純化できるようにも思えるのだが。。。
 ↳部分遮蔽でn部位を隠せる、という考え方はどうか? 隠れた部位のパーツは判定には使用できないものとするという注釈込みで。そうすると部位数は6固定でいけるな。

解像度の計算方式の中の「サイズ中」を「彼我のサイズ差」にしても良いものだろうか?
 視力(FCS)の良さは彼我のサイズ差とは無関係だよな?


 改めて過去文章を確認してみて、回避を相対的な数値とする最新アイデアは、簡素化という部分に関して退化している。'15年の「回避力は賽子で管理」できる絶対値とした方がよさそう。
 つまり、受動側がメモする回避力はユニットのサイズと機動力が固定値。変動値として移動手段によるボーナスと、環境ボーナス。
 能動側はこれにFCSごと(武器ごと?)の適正距離か否かとFCSのランクによる解像度=サイズの修正という変動数を加える?
 ↑能動側もある程度は固定値にしたいなぁ。レーティング表つくっておけば、都度計算では無く参照にできるけれど。。。
最終更新:2024年04月10日 23:26