※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「さて、決勝戦、まずは『恋するヴェノム様』が先取する形となりました。
 つづく中堅戦が楽しみですね、レベルの高い試合が期待できそうです。。
 それでは『エムエー』対『SΩJ』! メイ、チップです!!」

決勝中堅戦はメイvsチップ。
これに勝つことが出来れば優勝が決まる。

「一二三、頑張ってね。」
「はい、任せてください!」

「さぁ、高速の立ち回りで魅せてくれるかチップ、それともCHでピヨってしまうのか。
 対してメイはどう戦うか、、なにせチップは速さだけは人外の域達してますからねぇ・・・。
 ん?あぁ、、はいはい??あ、そうですね、防御力も人外の域ですね・・・、まぁ、仕方ないんじゃないですか?」


司会者が「人外」について色々解説している。
たしかにチップの速さは頭一つ出ている。防御係数も頭三つくらいは余裕で出ている。
まぁ、メイの馬鹿力も問題なく飛びぬけているわけだが、、他が他だけにあまり目立たない。

やはり、このゲームのキャラにまともなことを望む方が間違っている。
そもそも、一般青年のザッパですら、精神寄生体に憑かれればアレほど強くなれるのだから、


『師匠、見ててくれよ。』
『泣いても知らないよ~!』

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


「これで一二三が勝てば、お前出番なしだな。」
「あはは・・・、なんかツマンナイね。」

「意地張って大将なんかやるから暇なんだよ、大体、俺達ギル高生だぞ?」
「確かに・・・、普通の人には負けない、か。」


確かに、ここで一二三のチップがメイを倒した場合、樹の出番は無い。
ただし、相手がメイなのでピヨって負けてしまう可能性は無いとはいえない。

しかし、一二三のチップはちょこまかと動き回って的を絞らせない戦い方が印象的だ。
特に『事故』に関しては細心の注意を払って立ち回っている。
必然的に事故を狙いがちになるチップ戦において、事故しないチップは脅威だ。

ただ、それでも読まれてしまえば死ぬのはあっという間なのだが・・・。



「さぁ、γブレードを読んでいたかエムエーのメイ!!」

画面には体力4割のチップと体力5割のメイ、
どうやら体力的には押していたが、γを読まれて痛いコンボを喰らったらしい。


「まぁ、一二三なら二度目は無いわよね。」
「あぁ、そのことは俺達が一番よく知ってるしな。」

「あ~あ、、結局あたしは出番なしか。」

指を組んで腕をグッと伸ばす。
その瞬間、一際大きな音が会場に響き渡った。



        『シッショー!!』



「あ、、負けた。」
「え、うそ、、、」

呆気にとられる2人、一二三が負けてしまった。
どうやら最後の最後に前Pカウンターを喰らって、意識を失ったらしい。


「エムエーの読みが冴え渡りました、中堅戦・・・、
 チップが、、定番通りのやられ方をしてしまったのが、、少々悔やまれます。。
 次は、大将戦・・・、『恋するヴェノム様』チームは初めて大将が出てきますね。
 では、早速行きましょうか、大将戦!『オレナ』vs『猛者シャチさん』!ジョニー対メイ!!」


「あ、、樹、頑張って、、こいよ・・・?」
「え、、えぇ・・・、まぁ、頑張ってくる・・・ね」

(・・・そういえば、相手の人って編入試験受けてる人よね?
 ということは、実力はそれなりにあるってことね・・・、油断できないわ。)

チーム『JEM』最後の砦となる大将のジョニー使い。
見に来ていた雷悪は、確か「織那 蔵」と言っていた覚えがある。

なるほど、、ギル高生の資質が垣間見える名前だ・・・。


『メイの不戦勝ー!・・・てのはどーぉ?』
『勝負にプライベートを・・・、持ち込むもんじゃないぜぃ?』
『いいもん!ジョニー食事抜きッ!!』
『おまっ・・・、汚ねえぞ!』

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


「始まりました、大将戦・・・、両者距離を取って牽制・・・。
 やはり、この距離はジョニーの距離か、、メイこの間合いをどうする・・・?」


(・・・やっぱり気が抜けないわね、緊張してる様子もないし・・・
 立ち回りはかなり堅実かつ冷静。。不用意なステップも踏まない・・・。)


試合は均衡を保ったまま一向に動かない。
お互いのテンションも既に十分溜まっているが、やはりリーチの長さが問題か。
ジョニー側は、メイ戦においてリーチ差を頭に入れて戦えば問題なく勝つことが出来る。

残り時間もかなり少ない、このままだとメイが若干の体力差で判定負けになるだろう。


(焦って攻めてこない、、きっと生半可な揺さぶりは通じないし・・・。
 たしか準決勝で相手の敬意にも冷静に対応してたしね。
 でも、、まだミストレベルは1、、多少の焦りはあるはずよ・・・。)


『ばっちぐー☆』

『あんたなかなか・・・エキセントリックだぜ。』

「ここでメイが敬意、、さぁジョニーどう返すか・・・敬意で返しました。両者冷静ですね。」


敬意を敬意で返してくる。
精神的には嬉しいが、これでは試合が動かない。
いかにして中距離の壁を突破し、近距離に近づくべきか・・・。


(敬意したって焦らないのは目に見えてるけど、、多少は考えが揺らぐはず。
 だとしたら、そこをつけば近距離まで接近できるはずよ。)


ズサー

2ゲットの勢いでメイスライディングを放つ。
ただし、ワザと根元に食い込むような当て方で突っ込む

勿論相手はガード、、めり込んだ3Kを見ればいくら焦ってなくても反撃するはず。


(・・・反撃が狙いだけどね。)




ロマンティーック!!



『こうなったら・・・』


画面が暗転する、映っているのはポーズをとるメイと、暴れているジョニー。


『グレート山田アターーック!』カウンタッ


「勝負がうごいたぁ!!流れを掴んだのはメイ!!
 山田アタックからコンボを繋いで、ジョニーの体力が奪われていくぅ!!」

体力差が大幅にメイ有利に傾く。
ガードだけ完璧に固めておけば、間違いなく判定勝ちが期待できる。

(うん、このまま下がって拍手で押さえつければ勝てるわ。)


『皆さん、拍手ー☆』ロマンティーック!

HS拍手を設置し、動きを抑制しようとしたその瞬間
ジョニーが地上ディバ青で突っ込んできた、どうやら一発逆転を狙うつもりらしい。

(ここまできて、、ディバコン喰らって負けたりするのも癪よね。。
 残り時間も少ないし、、瞬間のダメージが大きいのは打撃・・・?でも、ここまで来たら・・・。)


『ポーイ。』

『シリアスに行くぜ!』
『飛ばしてくよぉー!』

「だぁー!ディバインを空投げ!!
 ジョニー、勝負を賭けて飛び込むも落とされてしまったぁ!!さらにダウンサイクすら返された!」


『2人の愛は今宇宙を越えてー!シャチさーん。』

ジョニーの起き上がりに足払い持続を重ね、決め打ちで超絶悶絶きりもみ大旋風。
ジョニーがFDで離し、射程ギリギリのところでデラックス五所川原ボンバー。


― T I M E U P ―

「あぁー!ここで時間切れ!勝ったのはメイ!!
 勝ったのは『恋するヴェノム様』チームです、おめでようございます!
 えー、オレナジョニー、、実に残念でした、またの参加お待ちしております!」


「ふぅ、、」

試合を終えて樹が戻ってくる。
最後は判定勝ちだったが、かなり精神を削られたのだろう。

「・・・しんどかったわ。」
「お疲れ、優勝だぜ、優勝。」


そうだ、今のは決勝。
そして先鋒、大将戦を勝って、、、ということはこちらの優勝だ。


「あ・・・、そうだね、あたし達優勝か。」
「・・・忘れてたのかよ。」

試合に集中するあまり、優勝のことが頭を離れていたらしい。
思い出すと、次第と樹の顔が笑みに変わっていく。

「やった!あたし達優勝よ!!」

「だから、ワンテンポ遅えんだよ、、、」

「一二三、優勝だよ、ゆ う し ょ う 」


喜び勇んで一二三の方へ歩いていく、
しかし、一二三は一枚の紙を持って怪訝そうな顔をしている。
何か、気になることが紙に書かれているらしい。チップ使いだけに紙に敏感なのか・・・

「どうしたの?」

「これ、トーナメント表なんですけど・・・、優勝のところ見てください。」


一二三が言ったところを見ると、優勝を表す星が書いてある。
しかし、、何か変だ・・・、星の下のあたり・・・?なんでだろう・・・?

「・・・なぁ、この線はなんだ?」
「え?」

愛がふと気づいて星のすぐ下を指差す。
決勝戦で2チームが戦い、勝った方が昇ってくる優勝の線。
しかし、優勝の星にたどり着く前におかしな線が一本生えている。

「何かしら、その線。」
「これ、、、シード枠じゃねえの?」

愛の言うとおり、1チームだけ、シード枠が設けられている。
ということは何だ、シード枠のチームは無条件決勝進出というわけなのか。

やっぱりこの大会は変だ!やる事がズバ抜けすぎていてついていけない。

「おいおい、、今の決勝じゃねぇのかよ!!」
「相手の名前は・・・?」

相手の名前を確認しようとした瞬間、司会者の声が響き渡る。


「ただいまより!真の決勝戦を行います!!」



「「「もう一試合ですか・・・。」」」


どういうわけか、さっきの試合は本当の決勝戦ではなかったらしく、隠れ決勝が用意されていた。
つーか、なんでシード枠のチームが最初から決勝に伸びているのだろうか、、絶対変だろ・・・。

「第23回、ギルティギアイグゼクス3on3真の決勝戦は・・・
 『恋するヴェノム様』チーム 対 『Sammy社立ギルティ専門高等学校』チーム!」












                  !?











「「「今なんて言った!!?」」」


なんと、真の決勝の相手はギル高を堂々と名乗っていた。
こんなことなら、いっそのこと自分達も正体バラして良かったような気がする。

「なぁ、相手ギル高生か?」
「さぁ、名乗ってるだけかもしれないわよ。」
「いいんじゃないですか?楽しそうですし。」

得体の知れない謎の相手を前に驚く3人。
微妙に驚いてないヤツが若干一名混ざっているが。


「さあ、今回の3on3真の決勝、両チームともかなりの強さを誇っています。
 それだけあって、、、レベルの高い争いが期待できるトコロですが・・・。参りましょう!
 決勝先鋒戦『ザトー様フォォォ…』vs『歩護者』!!ヴェノム、スレイヤーです。」


「っしゃ、行ってくる。」
「頑張ってくださいね!!」
「まかせとけ。」

両チームともかなりの強さを誇っているらしい。
少なくとも相手は一試合もしてないだろうに、、司会者は雰囲気で物を言ってるようだ。

『始めるか・・・』
『器ではない、あそこは息苦しいだろう。』

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


(さて、どうする・・・仮にも真の決勝とやらだからな、慎重に来るか。ならば!!)

開始と同時にヴェノムが一気にスレイヤーに突進。
開幕一発、完全一点読みのダブルヘッドモービットをぶっぱなす。



『コカッ ブシュゥ』



(――はぁ!!?)


「真の決勝先鋒戦・・・やはり両者慎重に立ち回るのか?
 おぉっと!ヴェノムいきなりのモービット!!いや!吸血だ!吸っている!!スレイヤー吸っている!!」

勢いよく放ったモービットはスレイヤーのまさかの無敵吸血で返されてしまった。
開幕でモビをぶっぱなすほうも凄いが、それを無敵吸血で吸い返すほうも凄い。

『コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ コカッ ブシュゥ シュッ 爆砕!!』


(クソが・・・コイツマジでギル高生か・・・。状況は最悪。相手のゲージは50溜まったか・・・。マズイな。
 下手すりゃもうワンコンボで死ねる。。どうする、、ガードに徹するか・・・それとも暴れ?
 いや、暴れたとこに無敵マッパが来たりしたらどうする!?やはりガードか・・・いや、サイクがある!)


画面にはくるりと身を翻すスレイヤーが映っている。

「さぁ、驚きの吸血から、、起き攻めはなんだ。
 あーっと!!このモーションは!!アレだ!何だっけ、、出てこない!」




(・・・アンダートゥかよ!!いや、この速さならヴェノムの起き上がりには少し遅れるはずだ。)

『無駄な時間は省こうか!!』


「ここでヴェノムがリバサ金サイク!!ペースを戻したいところか。。」


(とりあえず、これで流れはもらう!!)

『覚悟を決めろ、ダークエンジェル!!』

試合の流れをこちらに呼び寄せるため、渾身のダークエンジェルを放つ。
これで上手いこと崩すことができればこっちのものだ。転ばせてもう一回重ねてやる。
髭の防御係数は標準以上だが、闇天使で2回も崩せば10割近く奪えるだろう・・・。


「さぁ、ダークエンジェル!試合の流れを掴めるかヴェノム!?」

キィィィン


(――ぁん?おい、ちょっとまて!!ヤメロ!!!)


『本物パンチ!!』

ダークエンジェルをすり抜けてスレイヤーがこっちへ飛んでくる。


「リバサDOTだ!ダークエンジェルをすり抜けてDOTがヒットしたぞ!!」

(チッ・・・ことごとくふざけた技ばかり揃ってる。
 起き攻め、動く気配はないな・・・打撃重ねか。・・・よし、こうなったらとことんやってやる!)



愛が頑張ってスレイヤーと戦っている丁度そのころ。

後ろで観戦する2人の会話


「ねぇ、一二三」
「何ですか?樹さん。」


「新作が出るらしいわね。」




「ホントですか!?初耳です。」


そう、ただいまギルティギアの最新作。
と、言っても実は調整版その2。

その名も『Guilty Gear XX #Reload SLASH』

が、都内某所でロケテ中らしい、釣りじゃないらしい。


「また随分と長い名前になりましたね。」

「トップキャラの弱体、底辺キャラの強化が期待されるわね。」
「チ ッ プ 強 化 の予感ですか!」

「聞いたところによると、チップは空中挑発がコマンド技に、
 6Kがカウンターで相手が吹っ飛び&壁バウンド
 さらに、JDが壁バウンドするようになったらしいわよ。」

「JDが壁バウンド・・・。」


― 一二三脳 ―

『テェヤー、テェヤー、テェヤー、テェヤー、テェヤー、テェヤー、テェヤー、ネッテロー!』


        新作だと・・・。


『サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、サシミ、ベータブレー!』


= 夢 が 広 が っ て い く ぅ ・・・ 。=

― 一二三脳終了 ―


「それは凄そうですね!」

「今Dループ想像してたでしょ。
 聞くところによると、本家Dループが出来なくなったらしいわ。
 きっとチップに10割決めたのが校長に伝わったのね。」

「チップの天下ですね!」


でも、チップの防御力はやっぱり紙のまんまだそうで、

まぁ、それがチップのアイデンティティーってヤツなんですけどね。



話は戻って対戦中

「さぁ、二度目の起き攻めはぁ、、打撃重ねかぁ!?」

(喰らいやがれ、この髭野郎がッ!!!)








― R E V E R S A L ―


『覚悟を決めろ、ダークエンジェル!!』

「リバサダークエンジェルだ!!この試合目が離せなくなってきました!!」


ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
重ねた打撃にダークエンジェルが引っかかり、そのままスレイヤーを押し流す。
ヴェノム残り体力2割、スレイヤー残り6割、互いにテンションはほとんどない。

(・・・さて、もうテンションも体力もないか、、だったらシューティングで追い詰めるしかないな。)

HS生成>P生成>S生成>K生成でフォーメーションを組み、
そこからP打ちとP生成を繰り返し大量の弾幕を貼っていく。

「凄い!凄い弾幕だ!!画面がボールで埋まっている!!!
 よく分からない!なんだかよく分からないけどとりあえず凄いぞ!!」


大量の弾幕を前にスレイヤーはただ固まっている。
というか、これだけの超弾幕を前にして固まらない方が愚かしいとも言える。

(よし、好機到来。一気に攻めきって倒す!!
 ・・・いや、でもな・・・弾幕はもうない・・・、無敵Kマッパで無理矢理抜けてくるか・・・?)

「さぁ!ヴェノムが勝負をかける!!逆転なるか!?そしてスレイヤーはこれをどう捌き切る!!?」

『マッパハンチ!』
『ハァッ!』

読みどおりマッパハンチを放ったスレイヤーにJHSを当てダウンを奪い、空中P生成。
それを下りのJKで弾き基本三択を仕掛けていく。

(・・・マズった、、やばい、、このまま着地したらスレイヤーの真横・・・吸血の範囲内!?気づくなよ・・・。)

しかし、愛の心の声が聞こえてしまったのだろうか、
スレイヤーは期待通り、リバサ無敵吸血でヴェノムのうなじに噛み付いてきた。


「さぁ、ヴェノム遂にチャンスを手にしました、、しかしリバサ無敵吸血。お疲れの一言です。」


『はしたない様だが、オードブルでは満足できなかったのでな。』

勝負が終わり、愛は2人のところへ戻っていってとりあえず謝る。

「わりぃ、負けた。」
「・・・ホントにギル高生みたいね。」
「一二三、頼んだぞ。」
「逝ってきます!」

「「逝くな。」」


「続いては、真の決勝中堅戦となります。先鋒戦からしてかなりのレベルの争いが期待できる今大会・・・
 なりより、あの『ギル高』を名乗っているのが非常に気になるところですが・・・、参りましょう。
 中堅戦!『SΩJ』vs『グレイヴ』 チップ対テスタメントです!!」

画面でKカラーのチップとSカラーのテスタメントが対峙する。

『お前、死相が出てるぜ。』
『私に勝てると思うのか?』

HEAVEN or HELL Duel1 Let's Rock!!


開幕からテスタメントは篭城のためにバックステップで後退する。
しかし、チップの機動力を持ってすれば、篭城する前に接近することは十分可能だ。
一二三のチップも、開幕から一気にダッシュで距離を詰める。

(罠の中で待たれたりしたら厄介極まりない、高速戦で押し切ろう。)

慌てた用にゼイネストを設置するテスタメントを尻目に、チップはK転移で裏に回りワンコンボ
起き攻めにドリキャンJHSで襲い掛かる。
テスタメントはコレといって強力なリバサや対空技を持ち合わせていない。
そのため、ヴェノムの前Pでも落とすことが困難なチップのJHSは落とされる要素がない。


キンッ キンッ

テスタメントが確実にチップの攻撃をガードする。
テスタメントはコレといった割り込み技も持ち合わせていないが、
同様にチップもコレといった凄い崩し技を持ち合わせていない。


つまり、チップが頑張って固めてテスタが頑張ってガードする展開になる。
既にテスタのGBは点滅を始めているが、直ガで虎視眈々と割り込む隙を狙っている。

(うぅ、、このままだと埒が明かないよ・・・、範囲狭いけど、投げで崩そう。)

屈Pから当て投げを狙いにいく。

『何故退くことができない!?』


(あっ、まずい・・・逆に投げられちゃった・・・。
 しかもこの投げ方向は間違いなくディガーループ直行コース、抜けなきゃ。)

『なめんじゃねぇ!』キンッ

無意識の内に埋め込まれたループコンボへの恐怖からサイクを発動する。
しかし、タイミングを見誤った。投げの直後にあわせてもガードさせるのは当たり前だ。

『オオォ!グレイヴディガー!!オオォ!グレイヴディガー!!グレイヴディガー!!』



ディガーループでざっと3割~4割程度の体力を奪われる。
だが、ループコンボが終わったからといって安心はできない。

そう、テスタメント最大の脅威。高速中下段二択が待っている。


(とりあえず、、テスタの中下二択なら、下段>中段のファジーで大丈夫。
 相手のゲージが75%あるから、、え~と・・・・)

私起きる>テスタされる>ワニ青くる>テスタされる>ワニ青くる>テスタされる>ワニ青くる>テスタされる・・・

(・・・単純に考えると4回も中下段迫られるのかぁ、、、それは流石にしんどいよ・・・。)


シンドイなぁと考えつつも起き上がりにファジーガードを展開する。
チップが下段ガードから中段ガードに切り替えるが攻撃がまだ来ない・・・。

その瞬間、画面には両膝をついて鎌を水平になぎ払うテスタの姿があった。


(―――――足払い!?)

ファジーのせいで反応に遅れが出た。あっさり足元を掬われる。

『無益な、マスターオブパペットロマンティーック!フワッ オオォ!グレイヴディガー!!
 オオォ!グレイヴディガー!!オオォ!フワッ オオォ!グレイヴディガー!フワッ 血に染まれ。』

『こんなトロイヤツに!』

非の打ち所がない華麗なパペコンがチップの体に刻まれていく。
チップがまるでバレーボールのようにデカHITOMIに弄ばれる。
画面からは元気な「トス!レシーブ!グレイヴディガー!!」とかが聞こえてきそうだ。


― S L A S H ―



『妙計などないのだ・・・。』


「試合終了!勝ったのは華麗なパペコンで会場を沸かせた『グレイヴ』さんです!
 よって優勝は名前のとおり圧倒的な強さを誇った『Sammy社立ギルティ専門高等学校』チームです、おめでとうございます!!」


ギル高チームが優勝商品を受け取っている。
とりわけ、柔和な笑顔で微笑んでいる男とかわいい女の子が目立つ。
おそらく、前者がスレ使い。後者がテスタ使いだろう。

「それでは、これにて第23回の3on3。閉会とさせて頂きます。
 また次回もご参加待ってます!皆様、ごきげんよう、さようならー!」



司会者の元気な挨拶で大会は幕を閉じた。


―大会終了後、ゲーセン前アイスクリーム屋―

「しっかし・・・、あのチーム強かったよなぁ・・・。バニラ下さい」
「結局準優勝か、残念だったわね、、ミント下さい。」
「息抜きになったし、丁度いいんじゃないですか?バナナチョコチップ2段重ねにナッツのトッピング下さい。」

結局準優勝という結果に終わってしまったわけだが、
どうせ気分転換、ということで来ていたので大してショックは受けていない。
ちなみに、商品として持ちキャラのキーホルダーを貰ったりもした。
さらにこのキーホルダー、どういうわけかヴェノムはザトー人形を抱いているという凝(狂)った作りになっている。

「あれ?あの人ってさっきの・・・?」

ふと、一二三が何かに気づく。
樹と愛が一二三のいう方向を向くと、そこには決勝で戦った二人がいた。

男の方は相変わらず微笑を湛えている。どこか包容力のある人物だ。
一方女の方は、男に隠れるような角度からこちらを見ている。

「どうも、改めて自己紹介しようと思いまして。
 私、直下 吸(なおした きゅう)と申します。スレイヤー使いです。以後お見知りおきを。」


丁寧な口調で直下が自己紹介をする。
つられて三人もばらばらに自己紹介をしていく。

「あ、五所川原樹です。こちらこそよろしく・・・。」
「佐藤愛。先鋒戦で戦ったな。モビを吸血したのなんかアンタが始めてだぜ?」
「私は一二三・エア・プロヴォークです。えっとえっと、とりあえず宜しくお願いします。」



ボタッ


一二三がお辞儀をした反動で二段重ねのアイスクリームが地に這い蹲る。
食べ始める前に2人に気づいたので、一口も口をつけていないまま地面に落としたことになる。

「うぁ!私のバナナチョコチップ2段重ね+ナッツトッピングがぁぁ!!」
「・・・何やってんだよ間抜け~。」

既に一二三のアイスには蟻さん達がわらわらと群がっている。
もしこれを食べた場合、蟻と大量の雑菌を一緒に腹の中へ運ぶことになる。そこまで赤貧してはいない。

「おや、いけない・・・。それ、いくらでしたか?」
「・・・350円です。」

聞くや否や、直下はサッサとカウンターの方へ歩いていって注文をしている。
しかも、見たところ、代金もしっかり払ってしまったようだ。

「はい、どうぞ。」
「えっ、、そんな悪いですよ・・・。」
「気にしないで下さい、元は私達が話しかけたことが原因ですから。」

そう言って半ば無理矢理アイスを一二三の手に持たせる。



「そういえば、さっきから気になってんだけど。」
「何でしょうか?」
「そっちの女は自己紹介しないの?」

 "女" その言葉に反応したかのように、その女の子が前にでてくる。

「墓堀 魔夢(ぼほり まむ)。テスタ使いです。」

こざっぱりとした自己紹介をする。
だが、決して「ぶっきらぼう」な印象は受けない。

「あ、それじゃ『まむちゃん』て呼んでいいですか?」
「・・・俺は男だよ。」
「・・・またですか。」
「?」


喜び勇んで早速"ちゃん"付けで呼んでやろうと思った一二三だったが、
どこか、前にも聞いたことがあるような、そんな返事が魔夢からは帰ってきた。

どうやら愛と同じく、見た目女の子中身男の子らしい。
わかりやすく言うのであれば、そう『リアル鰤』だ。
愛はどちらかというと美人形だが、魔夢はどちらかというと可愛い形だ。

「なんだ、お前男か、それならそうと早く言えよ。」
「あんたに言われたくないね。」
「ヌガッ、ぬかしやがったな・・・。」


愛と魔夢が早速同じ『鰤属性』同士でなにか言い争いを始めている。
傍から見てると、まるで姉妹が喧嘩でもしているかのようだ。・・・微笑ましい。


「つかぬ事お聞きしますが、先ほど対戦していて思ったんですけど、、貴方達もギル高生では?」
「それじゃあ、そちらも?」
「えぇ、名乗るなら堂々と名乗ろうと思いまして。」
「あたし達、三人とも一年E組なんですけど、お2人は?」
「おや、奇遇ですね。私達も一年ですよ、クラスはGですけどね。」


やはり、この2人もれっきとしたギル高生らしい。
クラスは一年G組、一二三達の二つ隣に位置する教室だ。
という事は、地方ゲーセンの優勝をギル高生が奪い合うという地元人泣かせの展開だったというわけか。

「なんだってんだよ、鰤みてぇな顔しやがって!」
「あんた、もう少し御しとやかにしてみたら?男にモテるんじゃない?」
「お前も修道女が着るローブ着てみろ、膝上高いヤツをよ!」
「だったらあんたは膝辺りまで隠れるTシャツ着るかい?」
「ウググ・・・。」


言い争いはどうやら魔夢有利に進んでいるらしい。
まるでことごとく牽制をウォレントでとられているようにも見える。

「それでは、私達はこの辺でお暇します。魔夢、行きましょう。」
「わかった、じゃあまたな、愛 ち ゃ ん 。」
「二度と現れんな!!」



今日はいわゆる林間学校。
全校生徒がホールに集まり、右渡校長の話を聞く。

そして、期待の新作『GuiltyGearXX #Reload SLASH』も紹介された
さらに、成績優良者によるロケテ版のエキシビジョンマッチも行われた。


ただ、、エディと闇慈を戦わせるのはどうかと思ったわけだが・・・。

しかし、勝負は人々の予想を裏切り、また、人々の期待に応える結果となった。
プレイヤースキルか、はたまた調整の成果か、勝者は闇慈だった。


ざわざわ
「おいマジかよ、エディ負けちまったぜ。」
「うはwwwww闇慈に負けるとか弱くなり杉wwwwwwwww」
「臨強すぎwwwwwwwwミギー、修正キボンwwwwwwwww」
「もうね、キャラ変え安定。もうエディの時代は終わったのさ。」
「弱キャラと罵られ続けただけのリターンがキターーー!!」
「弱キャラ、いや"元"弱キャラ勢マンセー!」
「みんな、今こそ"故"強キャラに一矢、いや百矢くらい報いるときだ!!」


会場では様々な声が飛び交っていた。
やはり、いままで最強×最弱の組み合わせだったカードで最弱が勝利したのは大きい。

中にはエディを見限って早速強そうなキャラに変えるチキンな野郎共もいるようだ。

続いて行われたエキシビジョンは"スレイヤー対チップ"
この組み合わせは調整の成果が問われる一番重要なものだと思われる一戦。
こちらも、先の試合に負けず劣らず驚きの試合が展開された。

コカッ ブシュゥッ

ワァァーーー!
「マッパフェイントから吸血のポチョ真似入ったぜ、もう試合終了安定w」
「だぁぁー!!頑張ってくれチップ!!俺たちの未来が掛かってるんだよ!!」

で、結局画面に映ったのは3ループもしない吸血ループ。
よろけ時間に修正が入ったようで、常人のレバガチャでも容易に抜け出せる仕様になったようだ。

「ぃよっしゃぁぁぁ!!吸血に恐れる時代は終わったぁ!!」
「んなアホなぁぁーーー!!どういうことだミギー!」


『シュリケーン』

「なんだあの手裏剣は!!?」
「ネタ技じゃなくなったのか!!」
「なんか速いぞ!!」
「チップ版サイレントフォース降臨やったー!ミギー、アンタやっぱり神だぜ!!」

さらに、チップの手裏剣は機能面で大幅な強化。
ついに使える飛び道具として昇華するに至るのだった、おめでとうチップ。


「凄かったですね、修正版。」
「・・・なんでメイの対戦がないのかしらね。」
「D生成にビリビリデュービス・・・、コイツは来てるな。
 このままの調整レベルで事が進めば・・・4強は狙える!」

エキシビジョン終了後、筐体がホールに大量に設置され、
各々好きに対戦してよいとの連絡が回った。

そういうわけで、今この馬鹿長い列に並びながら話しているわけだ。


幸い、設置された筐体の数が多かったので、
それほど待たされることもなく順番が回ってきた。

「最初は誰と誰がやりましょうか。」
「俺は後でいいよ。」
「それじゃぁ、遠慮なく。」

一二三と樹がそれぞれ筐体に座る。

『師匠、見ててくれよ。』
『ジョニー、頑張るからね。』

HEAVEN or HELL Duel1 Let's Rock!!




「手裏剣速いっての!!」




「サシミ飛びすぎ!!」




「6Kがパイル並みに吹っ飛ぶってば!!」




「γも速いって!!」




「ぶっぱβ青ってどういう了見よ!!」




「きりもみ大旋風短ッ!シャチ出せないわよ!!」




結局、樹はチップの強化相手に絶叫するだけで終わった。
強キャラが弱くなって、弱キャラが強くなったこのロケテ版。


つまり、中堅で落ち着いていたメイは大した変化がなかった。



「チップ強いわよ、、せいぜいあんたも頑張りなさい。」
「D生成の恐ろしさを見せてやるって。」

そう息巻いては見たが、D生成がどこに生成されてどういうフォーメーションを組むのか知らない。

ぶっつけ本番で見極めるしかない。


『ブレイクだ。』
『さっさと始めようぜ。』

HEAVEN or HELL Duel1 Let's Rock!!

(よし、まずはD生成を見て・・・話はそれからだ。)

バックステップしてD生成を行う。



(・・・低ッ!)


生成されたボールはヴェノムの足元近くへ移動した。
どうやら2Kや足払いで弾けという事らしい。

(Dデュービス>2K>持続弾きとか出来るかな・・・。
 出来るならErtai式みたいにキャンセルカーカスで、、ふむふむ。)




「あれ、ボールが明後日の方向に・・・!」




「足払い遅くなってる!!」




「お、電撃デュービスいいな。」




「だぁー!γ速すぎ!!」




「更に俺が苦手なキャラになったじゃねぇかこの紙忍者!!」

勝負は僅差だったが、チップの紙装甲が祟りヴェノムの勝ち。
事故して負けるのはチップの永遠の課題だろうか・・・。