風俗壊乱の程度


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風俗壊乱の程度
      三部(れ)六〇五、言渡四月二〇日
 過日徳島毎日新聞で、外国行汽船内の淫売婦の有様を左の如く書いた。『彼女等は大抵一等旅客として乗込むのであるが母国の土地が微かになる頃から甲板に出て少し鼻毛の長い男と見ると直ぐ近付いて馴々しく話しを初める而して大概は内鍵のある船室に相伴つて入るさうだ。斯麼時の女の要求は、米国通ひは一斤四十円乃至百円位、南洋通は七八十円から百六十円位、一番安いのは一泊の上海行が一斤二三十円だと云ふ。一斤とは八時間が単位で中には三人位で一斤を分ける客もある。又南米辺に行くと一匁百五十円になる。一匁は一人一時間の謂で、下級労働者は一匁を二三人で分けると云ふ内制度が行はれて居る。』徳島区及地方裁判所は此記事を風俗壊乱として処罰したが上告審では此記事は『其分詞平淡にして別に淫靡卑猥の文句を用ひたるにあらざれば未だ以て読者をして羞恥厭悪の念を惹起せしむる虞ありと云ふを得ず、従て風俗を害する程度に達するものと云ふを得ざれば原審に於ては須らく無罪を言渡すべきものなるに新聞紙法第四十一条に問擬したるは不法なり仍て原判決を破毀し被告を無罪とす』と判決した
<山崎今朝弥著、弁護士大安売に収録>
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