「アルテアの戦士」とは?
「アルテアの戦士」は、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム(以下、TRPG)のルールブックである。
あえて一言でいうのであれば、「ごっこ遊びをゲームにしたもの」となる。
あなたは、ファンタジー世界アルテアで、その住人の一人となって、世界を渡り歩く。駆け抜けていく。
アルテアは一般的なファンタジー世界とは大きく異なる。
そこには、機械帝国と呼ばれる強大な帝国が存在し、世界に彼らの言う「新秩序」をもたらそうとしている。
人間は機械人間となることで病や飢えから解放され、死を超越する。戦ってお互いに奪い合う必要はなくなり、世界には平和がもたらされるというものだ。機械生命体によって人間が神になるのだ。彼らはそう嘯く。
人間が人間であり続けようとすることにどんな意味があるのか。それを問い続けるのが「TRPGアルテアの戦士」である。
機械帝国によって、人間だけでなく、モンスターたちも機械化し、メカ・ガーゴイルやメカ・オークなどが存在している。
戦闘は激化し、人間が想像する範疇を凌駕する。
戦線に居並ぶことができるのは、ただの人間では駄目だ。それが呪装であり、あなたたちだ。
呪装は、「死せる王たちの印」を体に刻み、呪術による肉体強化と幾多の特殊能力を操る。機械生命体と渡り合う唯一の手段だ。
呪装は機械帝国に真っ向から戦いを挑む。
あなたは、印により、呪装(呪術武装の略)となって機械生命体と戦う。
機械と呪術、機械人間と人間。生き残るのは誰か。在り続けるものは何か。
今、新たなステージが始まる。
遊び方
卓を囲み、気の合った仲間が揃えば、みんなでワイワイ盛り上がれる最適のゲームがTRPGだ。
ルールブック(本書)、シナリオ、筆記具、ダイス(6面体が一人十個程度)。これに、お菓子やらジュースなんかがあれば言うことなしだ。
このゲームは、一人がマスター役、他の人はプレイヤー役に分かれる。
プレイヤーは「アルテアの戦士とは?」に記されている通り、アルテア世界の住人の一人となって機械人間と戦う。
一人につき一人のキャラクター(プレイヤーキャラクター:PC)を担当する。キャラクターの能力を最大に生かし、知力と運(ダイス)のすべてを出しつくして難局を乗り越えていく。
ただし、戦うだけがすべてではない。
むしろ戦いはゲーム中の一部に過ぎず、それ以外の行動の方がより重要であることが多々ある。
出会い、別れ、憎しみや悲しみ、愛や恋愛、謎解き、使命、目的の達成、怒り、希望。つまり、「ドラマ」を体験するのだ。
異世界でのドラマを演じる俳優の一人となることこそがTRPGと他のゲームを区別する大きな要因だ。しかも、キャラクターは成長し、より強力な存在となっていく。徐々に世界における地位を固め、世界にとって必要不可欠な人物へと伸し上がっていく。
マスターは、プレイヤーと全く別な視点でゲームを楽しむこととなる。
ゲームのお話(シナリオ)を作り、司会となってゲームを進行させ、脇役(PC以外のすべて)を演じ、モンスターを操る。
アルテアでは、シナリオ作りはゲームを進行する上で必要な最低限の情報が決められていればよい。お話の骨子、敵キャラクターのデータ管理、アイテムの作成、など。お話自体は、そのほとんどがアドリブで進行することとなる。
マスターはプレイヤーと比較すると、準備から始まってゲーム中も大忙しだ。その代り、その代価は大きい。
プレイヤーに「あなたの表現」を伝えて楽しませることができ、賞賛を受けた時、最大の達成感を得る。
「マスターをして一度でもプレイヤーから賞賛を受けたなら、もうやめることはできない」と言っても過言ではない。
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最終更新:2009年11月03日 09:51