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もう着ない制服。

僕はまだ真新しい、ぴかぴかの制服を時々眺める。
一度も袖を通されていない、この制服の持ち主は僕じゃない。僕の親友の物だ。
いつもへらへらしてたあいつが、入学式の前日やっぱりへらへらしながらうちに来て、
「俺は第2ボタンなんてケチ臭いことは言わない! つうわけだから
 まるごとくれてやる! 受け取れ、この俺の素晴らしい愛!」
なんて叫びながら制服押し付けて、バカかお前、入学式どうすんだよって言おうと
口を開く前に「んじゃ、大切にしろよーそれ俺の愛の結晶だから!」なんて
気持ち悪いこと言ってあっというまに消えてしまった。

翌日、入学式にあいつの姿はなく、あいつが住んでいたアパートも空家になっていた。

あれから3年が過ぎ、僕は大学生になって一人暮らしを始めた。
クローゼットには、真新しい制服が吊り下げられている。