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言葉が交わせない

私と貴方では身分が違いすぎる
私には、貴方を間近で見ることさえ叶わないのです
だから、お願いですから
こんなところへ来てはいけません
「今日は天気が良いからな…つい外に出たくなった」
貴方のお声が上から降り注ぐ
ひざまずいて頭を下げる私には、貴方の表情は見えないけれど
「お前のつくる庭は本当に素晴らしいよ」
お褒めの言葉なんて私にはもったいない
答えることを禁じられている私をお許しください
「花たちがきれいに咲くのは、お前が育てているからだろうな」
貴方の微かな微笑みが、下を向いたままの私にも伝わってくる
もし…もし、そうだとしたら
私が育てているから、花たちがきれいに咲くのだとしたら
それはきっと、貴方に見てほしいからです
貴方のために私は花を育てているのだから
「私もお前が育てている花の一つになれたらいいのに」
髪の毛をさらりと触れられる感触がする
「お前が、私を見てくれたらいいのに」
このまま顔を上げられたら
「お前が、私と話してくれたらいいのに」
貴方に伝えられたら
「お前が、花と同じくらい私のことを想っていればいいのに…」
貴方のことをお慕いしていると、伝えられたらいいのに