恋する眼鏡

「おはよう」
「お、園村。おはよう。……あれ、お前、眼鏡は?」
「ああ、俺、今日からコンタクトにしたんだ」
「えええー!?な、なんで?」
「なんでって、別に」
「別にって…。マジで?お前マジでもう眼鏡かけねーの?」
「そのつもりだけど…っていうか、杉野、お前のそのリアクションはなんだ?
お前、俺に眼鏡かけて欲しいの?」
「………だって、似合ってたじゃん」
「似合ってた?俺?眼鏡が?」
「うん、園村、眼鏡がすごく似合ってた」
「…………いか」
「え?」
「杉野、この前、俺の眼鏡怖いっていったじゃないか」
「え、そんなこといってねーよ!」
「いった。悪の組織の幹部みたいで怖いって」
「え、それ違う!悪の組織の幹部みたいでカッコイイっていったの!」
「………悪の組織の幹部ってカッコイイのか?」
「カッコイイじゃん、眼鏡幹部。知的でクールで」
「…………そうか、カッコイイか」
「……園村?」
「ああ、俺、明日からまた眼鏡に戻すわ」


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最終更新:2010年03月03日 00:32