どちらかしか選べない
神様、僕は何か悪いことをしたでしょうか。
思えば幼稚園から大学まで地方の中流を渡り歩き、我ながら何の変哲も無い人生でした。
それなのになぜ僕は今、見も知らぬ男に圧し掛かられているんでしょうか。
「突っ込みたい?突っ込まれたい?」
舌を噛んで死ぬべきか、なんていってもそんな根性僕には無い。
死ぬなら男とでもセックスしたほうが良いのか?
どうなんだ?逃げるのか?
ああ、けっきょくあまりにも平凡な僕はするかしないかではなくて、
ヤるかヤられるかしか選べないんだろう。
「突っ込みたい?突っ込まれたい?」
頬を吊り上げるようにして男が耳元で囁く。
答えはそのどちらかしか選べないだろうとばかりに、
最終更新:2010年03月02日 23:17