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お母さんみたい

ピリリリリ ピリリリリ…

「もしもし」
「あーもうやっと出た。全然繋がらんから心配したで」
「ごめんごめん、風呂入ってた」
「そっか、ならええわ。どう調子?」
「んーまあまあやな」
「何や元気ないな、疲れてるんちゃう?ちゃんと食べてるか?風邪とか引いてない?クーラーしたまま寝たりしたらアカンで、髪はちゃんと乾かしや」
「お前はオカンか」
「肉ばっかりやなくて野菜も食べなアカンよ」
「だからオカンかって。大丈夫やって、疲れてないよ。
 いやでもさ、一人でこっち来て思った。ちゃんと三食バランスよく飯食うって大変やなって。お前のお陰やってんな。ありがとう」
「ちょ、何やねんいきなり、照れるやん。キャラに合わんことすんなや」
「いや、ホンマに感謝してんねんて。それこそ野菜なんて、意識せな摂らんもん。だから今日の昼マックのセットサラダにしてん」
「お前…今何て?」
「え?だからマックのセットを」
「マック!?ママママママック!?……お前、まんまと東京に染まりやがったな」
「しゃーないやん、皆マック言うてんねんもん。うつるって」
「…アンタ、変わったわ……」
「何やねん、急に誰やねんお前」
「アンタは東京に行って変わってしまはったわ」
「だから誰やねんて」
「ウチはアンタをそんな風に育てた覚えはあらしませんで!」
「頼むからどこからツッコんだらええかわからんこと言うのやめてくれるか」


「何や、そんなに東京は楽しいのか」
「何よいきなり。まあそれなりに楽しいよ」
「俺のいない東京は、そんなに楽しいか。一人の自由をそんなに満喫してるんか」
「もー何やねん、言いたいことがあんならハッキリ言えやお前らしくないなあ」
「だってお前全然連絡くれへんしさあ!たまに電話しても素っ気ないし、何か楽しそうやし。何か俺ばっかりやん。俺ばっかり寂しいみたいやん」
「…だってお前の声聞くと帰りたなんねんもん。会って話したいって、我慢できなくなりそうで」
「俺はとっくに、我慢できなくなってるよ。だからさ、」

ピンポーン

「あ、ごめん誰か来た……
 っておい!」
「来ちゃった。」
「『来ちゃった。』ちゃうわ何してんねんお前、仕事は」
「有休とった、週末まで」
「有休て。週末までて。よう許可降りたな…」
「その分めちゃめちゃ頑張ったもん。意外にデキる男やねんで俺」
「うん、知ってる」
「お邪魔しまーす……あーあーまたこんなに散らかして」
「だからオカンか!」