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ペロペロキャンディー


「わー、懐かしい!」
弾んだ声をあげて、受也は駄菓子屋の店先に並ぶカラフルな飴を手に取った。渦巻き模様のそれは、子供の頃の記憶と比べると随分小さい。
受也はあっという間に飴を買って来た。セロハンをはいで、舌を伸ばして舐める。小さい口を開けて渦巻きの端をぱきりと噛む。薄い唇が飴に触れてつやつやと濡れる。
ふと、受也が此方を見た。俺は視線を外す暇もなくまともにこいつと見つめ合うハメになった。
「昔おまえこれ好きだったよね」
「子供の頃な」
「いる?」
受也がはい、と此方にキャンディを傾ける。
「…今は好きじゃねーんだよ」
「まあそう言わずに」
ほらほら、と目の前でキャンディが揺れる。白地にピンクやオレンジ、黄色の飴が渦巻いて、催眠術でもかけられてるみたいだ。
受也の舌が触れた飴を、結局俺もぺろりと舐めた。
「攻彦」
「あん?」
「子供の頃みたいだね」
大きかったペロペロキャンディーを一緒に食べた、子供の頃。
こんなエロくなかったつーの、あの頃の俺らは。
そう思ってフンと鼻をならすと、受也は楽しそうに声をあげて笑った。