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両片想い

俺は知ってますよ。あんたがずっとあの人の事を好きだってこと。
ずっと横にいて、ずっと一緒の時間を過ごして、
その間ずっと気持ちを隠し続けて来たってこと。
あんたがあの人の事を好きって言うなら、俺はそれでかまいません。
でも俺が好きでいる事も許して下さい。


オレは知ってる。お前があいつの事を好きだってこと。
オレがあいつを紹介した時、お前は一瞬で心を奪われてただろう。
その後も、あいつと一緒にいる時間が長いオレを辛そうな目で見てきて、
それで気づかない方がバカだ。
お前の気持ちを分かってるのに、無視してあいつとお前の間に入る。
こんなイヤな先輩を持って不幸だったな。
こんな先輩に好かれて…かわいそうな奴だなお前は。

「これ、俺の彼女!なーかわいいだろー」
「はづきです、初めまして~」

親友の中条が紹介した彼女とやらは、女子高生な上見たまんまのギャルだった。
いやかわいい、確かにかわいいがお前その選択はねえだろう…。
ふと大沢の方を見ると、ちょうどこちらを見ていたらしく視線がカチ合い、
気まずそうに逸らされた。そうだよな、こんな華奢な女が好みじゃあ、
190のお前は望みねえもんな…。

そして中条が好きなお前に、オレの望みもないんだ。

「寂しくなりますね」
「そだな。まあ、友達としては、早々に別れるように願っとくか」
「……いっそ、俺たちも付き合ってみますか?」
お前が寂しいのが、オレで埋められるならそれでもいいよ。
「……そだな」
返事をしたら、大沢は一瞬意外そうな顔をして、またあの辛そうな表情を見せた。