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米国×日本

(この無神経野郎…。)
日本は思う。

大きくて、強くて、陽気で、どこまでも明快。
いっそ米になりたいとまで思うほど、ひたすらに憧れた時期があった。
同時に、何もかもを自分の思い通りにしようとするその無神経さを憎んでもいた。
相反する感情は時に耐えがたいほどの葛藤をもらたす。

「全てお前の為なんだ。お前の身は守ってやってるだろう?もっと俺に寄り掛かればいい。」
別れ話の腰を折って、米は慣れた仕草で肩を抱き寄せた。
小柄な日本はすっぽりと包み込まれる形になる。
日本は微かに眉を寄せたが、物憂げに微笑んで、続きを飲み込んだ。
日本が押しに弱いことは初めての時から百も承知だった。
米に半ば強引に体を開かされて以来、ひきずられるようにして続いている関係。
理不尽な要求を突きつける米に日本は時折こうして別れ話を切り出そうとしたが、
その都度説き伏せられて今に至る。
「…なあ日本。」
唐突に米は言った。
「お前は、俺の味方だよな?」
日本は思わず米を凝視した。柄にもなく、心もとない表情をしている。
仕切りたがりで傍若無人な米は当然の事ながら敵も多い。
強気で我が侭で、常に無敵のタフガイであろうとする米がふいにのぞかせる不安。
結局米と離れることが出来ないのは、そんな一面にほだされてしまうからかも知れない。
「ずっと、あなたの味方ですよ。」
いつものように日本はこたえ、米は満足した子どものように目を閉じた。