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お互いに向ける感情が恋だと気付いていない二人で

「なあ、俺病気かもしれない。さっきからやたら動悸がして顔が熱い」
「麻疹じゃねえの」
「違うって!ここ何ヶ月、時々こうなるんだよ。もしかしたら何かヤバい発作かもしれん」
「ちょっと額かしてみ。……熱は無いな。気のせいだろ」
「嘘だ。絶対ある。お前の体温が高いんだ、きっと」
「――そういえば、心なしかさっきから動悸が……てめぇ、移しやがったな!?」
「まさか、空気感染……?なんという強力なウイルス。これは間違いなく新種」
「えんがちょ。これ以上近付くな汚染物質め」
「ひでぇ。親友に向かって何という暴言を」
「あー、なんか本当に熱っぽいから帰って寝るわ」
「この上シカトかよ」


『もしもし、俺。今どこだ?』
「さっき駅に着いたとこ。何かあったのか?」
『あのさ。お前が帰った途端に治ったんだけど、これってお前が感染源って事じゃね?』
「死ね。氏ねじゃなくて死ね。そんなこと言ったら俺だってお前んち出た時から治ってんだよ」
『えー。マジで?気のせいじゃ……って、また熱出てきたかも』
「そういえば、俺も少し……」
『そうか、分かったぞ!つまり俺の感染してるウイルスA(仮)とお前のウイルスB(仮)が
 接触する事によってはじめて発作が引き起こされる仕組みだったのだよ!』
「何その妄想」
『しかも携帯での会話にすら反応するとは末恐ろしい。一刻も早く学会に報告しなければ!
 ああこの一秒すらも時間が惜しい!飛行機……早く学会への飛行機の手配を!!』
「……なあ、学会ってどこにあるんだよ?」
『知らね』
「もう寝ろ」
『……そうします』
「ちゃんと布団かけて寝ろよ」
『おう、また明日学校でな。おやすみー。』
「はいはいおやすみ」