この胸を貫け
「待てよ!」
犯罪者のオレを追う君は正義の味方。
もっともっと追いかけて。
もっともっとオレを欲して。
オレについてこられるのは君くらい。
能無しの警察なんてさっさと撒いてしまおう。
そうすれば君とオレの二人きり。
今だってオレの目に映るのは君だけだけど。
君だってそうだろう?
銃弾が足元をかすめた。
振り返ればそこには銃を構えた君だけがいる。
「これでおしまいだ!」
そんなもので止められると思わないで欲しいな。
けれど君の手で時間を止めるのは悪くない。
さぁこの胸を貫いて。
その視線のように、
まっすぐ。
最終更新:2013年08月04日 00:15