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大人びた子供×大人気ない大人

「タカノリー!!帰ったぞー!ビール!」
「の前にシャワー浴びて下さい」
「嫌だー!ビール飲みてえ!」
「スーツが皺になるでしょう。じゃあせめて着替えて下さいよ」
あぁめんどくせえ、生意気だなぁとぶつぶつこぼしながら、ちゃんと手洗いうがいはしてくれる。
「営業で疲れてるあんちゃんをもっと労れ~」
「何か言いましたか。はい、これ並べて」
好物のムニエルを見て目を輝かせ、口から出かかった文句を忘れてしまう31歳。
童顔なのを差し引いても、一回り違う大人とは思えない。……可愛い。
「ちぇー、冷てぇ甥っ子だぜ。せっかく月に一度の早帰りデーだってのによお」
「だから晩メシ豪華にしてんだろ」
「……え?」
居間に一人ぼっちの食事の味気なさが分からないのか。あんたの笑い声のない食卓のつまらなさが分からないのか。
自分一人のために、まともな料理なんかしない。居候の身で。
「タカがデレたー!何のミラクル!?あっチャンネル変えんなよ!」
両親の事故死で路頭に迷った俺を、いつもの笑顔で迎えてくれた叔父。
高校に通わせてくれて、休みの日は買い出しにも付き合ってくれる。
未だにガキみたいなところもあるけど、同期の誰よりも早く出勤して、毎日終電で頑張っているのも知ってるよ。

忙しくて彼女もできないっていう悩みに、俺がほっとしてるの、知ってますか。
俺の初恋があんただって言ったら、どうするんですか。