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ずっと好きだった幼馴染の結婚式

※幼馴染みは男の子で

家が隣同士で、親同士も中がよかったため、小中高校、一緒に通う仲だった。
幼馴染みは優しくて、おっとりした質なので、自然と彼の兄貴分のようにふるまうようになり、幼馴染みにも、「頼りにしてる」と言われる程だった。

そんなある時、幼馴染みから、女の子に告白されたと相談される。
何故か必要以上に動揺しながらも、笑って幼馴染みの背中を押すが、何となく心に穴が空いてしまう。

その理由がさっぱり分からないまま、何人かと付き合っては別れてを繰り返した。
大抵は、「何で幼馴染みの話しかしないの?」と問い詰められ、曖昧に答えているうちに振られるのだ。
次第に、なぜか幼馴染みの顔を見れなくなっていき、衝動的に違う土地に引っ越した。

時が流れ、幼馴染みから母親経由で結婚式の招待状が届く。
懐かしい名前に顔を綻ばせながらも、隣に並ぶ見知らぬ女の名前に激しい嫉妬を感じた瞬間、今まで幼馴染みに向けた思いが恋心だったと気付く。

呆然としながらも、抱いた思いを確認したくて、式への参列を決意する。
花婿として微笑む彼は、全く知らない人のように見えた。
最後に顔を合わせた日から遡っていくと、自然と涙が溢れてきた。

ところが、隣の席から聞こえてきたすすり泣きが気になり、思わず顔を向けた。
すると、身も知らない青年が、顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。
その余りの泣きっぷりに、己の涙は一粒になってしまった。

席位置から、花嫁の友人であろうと推測し、彼も自分と同じであろうと知ったとき、思わずハンカチを差し出していた。

「よかったら、どうぞ」
「す、みませ、あ、りがと、ございます」