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元正義の味方×現正義の味方

ツウカイダーこと本城隆二は、ヤンナルナー総帥クーゲル・シュライバーに捕えられた。
「ふははは!にっくきツウカイダーめ。お前の命もあとわずか…」
逆さまに吊られた隆二は、屈辱に顔を歪め目を閉じる。
次の瞬間、派手な爆発音と共に秘密基地の壁が吹き飛んだ。

「時空刑事 ゴウカイダー!」

ポーズと台詞を決めたゴウカイダーの後ろに七色の煙が舞う。
「げえっ、ゴウカイダー!!なぜここに…っ!」
シュタイナーは青い顔で後ずさった。
その言葉に、ゴウカイダーは顔の前で人差し指を振る。
「チッチッチ…神が見逃す悪い奴、ゴウカイダーは見逃さない!お主らの真っ黒な悪事は、俺が真っ白に染めてやるぜ!」
3方向からのカメラワークで片足を高く上げ、ジャンプ一発。ゴウカイダーは華麗に着地した。
流石初代、決まったぜ。液晶テレビの向こうにいるちびっこたちの歓声が聞こえるようである。
血湧き肉踊るその主題歌は、ビートの効いた串田アキ〇だ。
「ふ、ふふふ…飛んで火にいる夏の虫とは貴様の事よ!」
「なにぃ!?」
「ゴウカイダー!俺の事は構わず、今すぐここを逃げるんだ!!」
隆二の胸元には時限爆弾が仕掛けられていたのだった。

軽快な音と共にアイキャッチが入った。

途端にゴウカイダーの口調がくだける。
「まあ……俺もそろそろいい歳だしさー、あんまり無茶はしたくないよね」
苦笑いを含んだその言葉に、シュライバーはちぎれそうな程 首を縦に振った。
なにしろ先代の地球区域担当組織・ナンダカナーは、最終戦においてゴウカイダー1人に対し、残党工作員100名と首領が散っている。
ゴウカイダーの101人斬りと称され、宇宙悪人商工会から最速通信で全会員に通達が廻っていた。
曰く、『お天道様に逆らっても、ゴウカイダーには逆らうな』
幸い二代目と目されるツウカイダーは、行動に甘さが目立つため油断していたのに。
なのになぜお前が来る、ゴウカイダー。
内心を隠しプライドを捨てた総帥は、揉み手をせんばかりに下手に出ることにした。
「ゴウカイダー様、この番組は後10回ほど放映が残っております。どうぞよしなに…」
まるで悪代官に金の菓子箱を差し出す越後屋のごとく、上目使いでにじり寄る。
「判ってるって…テコ入れにオッサン引っ張り出すとは、そっちも大変だな」
顔の熱着を外し手を横に差し出すゴウカイダーに、さっと煙草が差し出され、すぐさま怪人ボンゴファイヤーが触覚から火を付けた。
吸った煙を吹きかけると、隆二は激しくむせた。
「……大丈夫か、ツウカイダー?」
真っ赤な顔でツウカイダーが顔を背ける。ま、元々逆さ吊りだしな。
「ゴウカイダー様に向かって、その態度はなんだツウカイダー!」
電気鞭を振り上げたシュライバーは、振り向いたゴウカイダーの目付きに凍りついた。
「……別に俺は、悪人退治の自己最高レコードを更新したっていいんだが?」
「ととと、とんでもございません!な、何がお望みでらっしゃいますか」
「とりあえず、ツウカイダーを下に降ろせ」
急いで隆二は降ろされ、拘束具を外そうとする工作員にストップがかかった。
「いや、拘束はそのままでいい。Vも止めたままで」
総帥の兜で煙草の火を消すと、ゴウカイダーこと本間健一はそのまま吸殻を手渡し言った。
「もっと主人公たる心得を、こいつに教えてやらなくっちゃならん…お前らは一旦出てけ」
蜘蛛の子を散らすように、その場の悪人共は姿を消した。
「お前なぁ……なんであんな奴らに捕まったんだよ。甘ちゃんでも、弱かねー癖に」
ため息をつくその目元が優しく歪む。もごもごと俯いたままの呟きは、健一に届かない。
「何?」
「……あんたが…………捕まって瀕死だ…って」
その言葉に吹き出した健一は、ひとしきり笑ってから、嬉しそうに拘束されたままの隆二の首筋に顔をうずめた。

危機一髪!時限爆弾は無事、解除に成功した。
その後、怪人ボンゴファイヤーに苦しめられたゴウカイザーは、ツウカイダーに救われる。
今日のツウカイダーの技に、いまいちキレがないのは気のせいだ。
最後は二人の合体技、ツイントルネードブリーディングにボンゴファイヤーは倒され、地球の平和は守られたぞ!
これぞ伝説の神回と呼ばれ、以後のシリーズの礎を築いたと言われた、前ヒーローと現ヒーローのタッグの始まりである。

Go!Go! ツウカイダー!がんばれツウカイダー!
ちびっこ達の曇りなき まなこに、負けるな!ツウカイダー!!