※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

犬の散歩に行こうよ

雪が降った。
暖冬、なんて言われてるだけあって、こんな山奥の田舎でも雪が降らなかったのに。
今日になって、いきなり雪が降った。

「降ってるねぇ」

コタツにあたりながら、田中が呟く。

「降ってるねぇ」

俺も。

「除雪してもらわなくちゃね」

「そうだな」

雪はどんどん積もり、さっきまで土が見えていた地面は真っ白になって行く。

「嫌だなあ、雪なんて」

俺が呟くと、田中はどうして?と尋ねた。

「だって、雪降ると不便だろ?買い物とか」

山奥の田舎だから、買い物は下の街に行かなくてはいけないから。
それに、

「デートだって出来なくなる」

俺の言葉に、田中が目を丸くした。
そして、いきなり笑い出し、

「ははっ…そうだね」

そう言った。
そして、窓の外を見て、

「じゃぁ、デートの変わりに、犬の散歩にでも行こうよ」
「え?」

田中の視線の先には、飼っている柴犬。

「ちょびだって散歩したいだろうし。うん、そうしよう!」

田中は勝手に納得して、コタツから出た。

「はやく」

コートを羽織り、俺に手招きをする。
なんだい、街にデートに行く時より良い笑顔しやがって。

「待てよ…今行く」

俺もコタツを出て、田中の後に従った。

雪が降ってる間は、デートの変わりに、
犬の散歩をしよう。
田中の右手にはリード、
左手には俺の右手。

な?