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熱血受け

「ああっ! 今まさに攻めの熱い肉棒がこの俺の中に
 ゆっくりと……しかしッ! 確実に……ッ!」
嫌でも耳に入ってくる、やけに余裕のある受けの実況中継を聴きながら俺は溜め息を吐いた。
よりにもよって、なんだってこんな奴を好きになってしまったんだろう。
「くっ……! だがここで退く訳にはいかぬッ!
 我が肛門が裂けようとも、敵を殲滅するまでは!」
敵って誰だよ。まさか俺の事じゃないだろうな。
「敵の肉棒はあまりに強大……。
 クソッ! それを前にして俺は何てちっぽけで無力なんだ!」
俺の事か。

情事の最中に熱く語る受けから逃げるように視線を外し、俺は考えた。
こいつは異常だ。
いくら好きだからって、アニメやらゲームやらにここまで影響されるなんて。
ましてや恋人の息子を敵と見做すなんて。
『あんまりだ』
俺は頭の中でそう結論付け、とりあえず繋がったままの状況を
なんとかしてから別れ話を持ち出そうと、受けに視線を戻した。
不安そうに見上げてくる受けの潤んだ瞳と目が合う。
とっさにまた視線を外そうとしたが、まるで捕らえられてしまったかのように身体が動かない。
受けの白い頬は薄紅色に上気し、小さな唇からは甘い吐息が微かに漏れている。
――ああ、畜生。俺も異常だ。

「フハハハハ! 受けよ、我が肉棒の怖ろしさを思い知ったか!
 これはまだまだ序の口よ。せいぜい私の華麗なる技巧に身悶えるがいいわッ!」
少しでも恥ずかしさから逃れようと、早口に捲くし立てる。
いつもは無視していたが、たまには受けの趣味に付き合ってやろうと思ったのだ。
これも惚れた弱みだ。仕方がない。
俺は照れくさそうに唖然としている受けに笑いかけた。
受けは数分ほど固まっていたが、すぐに頬を緩ませて微笑んでみせた。
どこから差し込んだのか太陽の光を反射し、受けの白い歯がきらりと美しく輝く。
その無駄に濃ゆい笑顔に何だか腹が立ったので、俺は通常の三倍の力を込めてデコピンをかました。