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雨天順延

ピンポンピンポンピンポーン!

朝からうるさい。
朝っぱらからピンポンダッシュかと思ったが音が止む気配はない。
「るせぇっ!何時だと思って……ああ?」

一発殴ってやろうかと思いドアを開けたそこには泣きそうな顔をした奴がいた。

「雨……降っちゃった……」
「……とりあえず、入れば?


今日は久しぶりに出掛ける約束をしてた。
ついでに、雨が降ったら行かない、とも宣言してた。

だからって。

「フツーこんな時間に押し掛けてくるか?」
「だって……待ち合わせに来てくれないかと思って」

ぐすぐすと歯切れ悪く話す。
……うっとおしい。

「そりゃあ雨が降ったんだから行かないだろ」
「ひ、久しぶりのデートなのにー!」
「デートっていうな」
出掛けるだけだ。
……二人きりで。

「……大体、無理矢理出掛けなくたっていいだろうが」
「だって……一緒にいたい」
「おい、オレはそんなに薄情に見えるのか?」
「へ?」
「いればいいだろ、ここに」

それとも何か?
室内じゃ一緒にいたくないとでも?

「……いる!一緒にいる!」
「じゃあとりあえず朝メシ。オレ起きたばっかり」
「あ、オレも食ってない……」
「バカ」

本当にバカだ。
大体、この雨だって午後には晴れる。
昨日から天気予報ではそう言ってたのに。
でもカーテンの閉まったままのこの部屋じゃきっと気付かないだろう。


今日家で二人きり。
ゆっくりと過ごせそうだ。