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もう一回言って

彼が食べたいと言ったから。料理は好きだけど、それは自分ひとりで食べる時の話。
「何が食べたいんだよ?」と聞いた自分も間抜けだけど。
昨日練習してたくさん材料無駄にして、隣近所に配りまくって、
自分でも沢山消費した。
それもこれも、「ウマイよコレ」と笑っている、その笑顔を見るために。
「ホントおいしい、お前食わないの?」
「いや、俺は散々つまみ食いしちゃったし」
「そうか?じゃ、全部オレ食べていい?」
「あぁ、食ってくれよ」
嬉しそうにたいらげられた綺麗な皿が、幸せだと思えるから。
「ごっそさん」
「ハイよ」
「いやホント美味しかった。お前が女なら嫁さんにするのに」
「・・・・・・」
「何?何か言った?」
屈託のない態度は、いっそ憎らしいけど。
泣きそうになるのを堪えて、何でもないと慌てて手を振った。