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たまねぎ×長ねぎ

今日も一人の仲間が部屋から連れて行かれて原形をとどめないほどに切らて殺された。
自分にもすぐにそのときが来るのを俺は知っている。
これは俺達の運命なのだ。

新しい奴が部屋につれてこられた。
俺の上にそっと寝かされたそいつは、まっすぐに伸びたその緑色の髪をドアで折り曲げられて
ずいぶん怒っていた。
そのプライドの高さ。美しい髪。真っ白なすっきりとした目鼻立ちの顔。
俺は一目で恋に落ちた。
その夜彼は一度外に出され、その自慢の髪をバッサリと切られた。
短くなった髪でも十分に彼は美しかったが、彼は一人静かに涙を流していた。
口下手な俺は掛ける言葉を見つけられず、ただ彼の涙を見ているしかなかった。

翌朝俺は熱湯に溶かされた味噌の匂いで目覚めた。
「味噌汁か・・・」
彼はまだ無事か?と上を見れば、まだそこにいた。
だが、それ程に神は優しくないようだった。
「おっと、長ネギもいれなきゃな・・・!」
扉の向こうで聞こえた声に彼が反応したのを俺は見逃さなかった。
「お前・・・・長ネギって言うのか?」
彼は小さく頷き、涙を溜めた目でこちらを覗き込んだ。
「そこに居たら見つかる。殺されたくないならこっちへ来い!!」
俺の横にある小さな空きスペース。そこなら扉が死角を作って見えないはずだ。
「でも・・・・!どうせ、どうせ捕まって殺されるなら!!」
俺は渋る彼の手を引き込み、その細い体を胸に収めた。
「俺が・・・嫌なんだよ・・・。」
扉が開けられる。
俺は彼をそこへ押し込んで上に登った。味噌汁ならたまねぎでも不味くは無いだろう。俺を見つけて使ってくれればいい。
久しぶりに見た部屋の明かりは俺の目には眩しかった・・・。