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オカマに惚れると言うことは女に惚れていると言うことなのか男に惚れていると言うことなのか。

今野におかしな質問をされて、アタシは少し苦笑する。
「わかんないわよぉ、そんなこと。あたしは惚れられる側にいるわけなんだからねぇ?」
「でも俺、お前を見るたびに思うんだよな」

 今野はアタシの家の向かいに住んでいるヤツで、長い付き合い。
小学校、中学校と仲良く同じ学校で過ごし、遂に高校まで同じになってしまった。
要は生まれてからずっと一緒にいるの。
そして18年の時はアタシをオカマに成長させ、今野を普通の男子高校生に成長させたわ。

「でもぉ、やっぱオカマを好きになるってことは、つまり女じゃダメってことじゃないのー?」
「そうかぁ、駄目なのか…」

 最近アタシは、どうやらこの平均的な男子高校生である今野に夢中。
何の個性もないこのオトコの何がそんなに素敵なのかって聞かれると多少困るんだけど。
ただ生まれてからずっと一緒にいて、楽しいときも哀しいときも別に何ともないときも隣にいられたりすると、
ううん夢中というか、もうすでに空気そのものというか、空気ということはつまり、アタシはコイツが必要でたまらなくなったりする。

「あのね、アタシ、“オカマに惚れる”ってのはよくわからないんだけど」
「うん」
「オカマが惚れる相手は、どうやら男らしいのよ」
「…何だよ誰かに惚れてんのか?」
「………別にそういうわけじゃあないんだけどぉ」

 ねぇ、アタシを見るたびそんな疑問浮かべるのはどうしてなの。
アタシは、今野のそんなどうでもいい言葉の奥にも、馬鹿みたいな空気を感じてしまうの。