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素直クール攻×アホの子受

「俺、家出する」

よく晴れた日曜の午後
少し大きな荷物を持った悠が珍しく真剣な表情で言う。
「……なんで?」
「さっき母さんと喧嘩して、今日から一人で生きるって決めたの。
心配するといけないから景には言っとこうと思って」
「そうか。学校は?」
「うーん行こっかな。部活やりたいもん」
「そう。じゃあ俺も行くよ」
予想外の返答に驚きつつも、だめかな?と優しく笑う相手に悠はだめじゃない、と返した。

海沿いの下り坂を二台並んだ自転車が一気に下る。
「ここ来るの久しぶり!気持ちいいねー!」
人通りの少ない道に嬉しそうな悠の声が響く。
「これからどうしよっかー?住むとことー、あと学校!こんなに遠くまで来たら毎朝大変だよねー?」
「そうだな、もう一時間以上自転車漕いでる」
「じゃあ住むとここのへんにしようよ!海の近くで綺麗だし」
「あぁ、そうだな」
「じゃあ今日からここが俺らの家ー!俺が主人で景は奥さんな!この家では俺が一番偉いのな!」
「それはいいが…奥さんは悠の方が似合ってると思うぞ?」
「ダメ、俺が主人なの。ご主人様って呼べっ!」
「それは奥さんとはまた違…」
「あっ!」
「どうした?ご主人様」
「夕焼け!すげー綺麗!」
「本当だ」
「あー腹減ったー」
「そうだな」
「おでん食いたい!」
「おでんか、いいな」
「そろそろ帰ろっかー」
「あぁ、そうだな」
「今日の夕飯何だろうなー」
「うちはハンバーグだって今朝母さんが言ってたよ」
「いいなー俺もハンバーグ食いたい!」

それから家に着いた頃にはすっかり暗くなっており
しっかり怒られた悠が次の日学校で景に泣き付くのはまた別のお話。