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左翼×右翼

「はい、あーん。」
「…ちょっと待て、何だそれは。」
「何ってりんごだよ。おいしいよーフレッシュだよー。」
「どこの世界にりんごを輪切りにするヤツがいるっっ!!」
テーブルの上から新しいりんごをひったくり、台所で実演してみせる。
「りんごって言ったら…こうだろっ、こう!!」
「…おー、ウサギさんだねぇ。」
すると、やつは何か思いついたように立ち上がって、部屋を出たと思ったらすぐ戻ってきた。
「かわいいウサギさんと記念写真撮ろう、笑って笑ってー。はい、ビーフ!」
「なんっだよビーフって!!チーズだろ!そーゆーもんだろ?!貸せっっ」
カメラを奪い取って、やつをりんごの脇に座らせる。
「笑え!…はい、チーズ!」
パシャ
「あ…そういえば、洗濯物乾いたかな。取り込んで畳まなきゃ。」
「…………………おい。」
「なに?」
「な・ん・な・ん・だ、その畳みかたは…折り紙じゃねぇんだよ!」
ヤツの手から洗濯物を取り上げ、我が家に先祖代々伝わる伝統的な畳みかたを教えてやる。
「いいか、だからシャツはこの襟元をこう!これが一番……聞いてるか?!」
「うんうん。」
「…まったく。で、この引き出しにしまうんだな……ってお前なぁぁあ!!」

人の作った規則やマニュアルに従うのが大っ嫌いな僕と、伝統や慣習が大好きな彼。
正反対で相容れないけど、そこに惹かれてしかたがない。
「なめてんのかお前?!なんだこのカオス空間!パンツはパンツ、靴下は靴下、無地と柄モノできちんと分けろっ!!」
怒鳴り散らす彼がかわいくて、ほんとは少しわざとやってることはナイショだ。