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夢落ち

休み時間。クラスの一角で、昨日観た夢の話題で盛り上がる。
やれグラビアアイドルが裸で出ただの、アニメの登場人物になっただの、
年相応の夢と妄想を語り合う。

俺はと言えば、最近、あいつの夢ばかり観る。
だが、そんなことはとても……誰にも言えないわけで、
作り笑顔で相槌を打ちながら、適当に話を合わせていた。
「そういえばさぁ、学校の奴が夢に出てくることってあるじゃん?」
「あー、たまにあるよなぁ」「あるある」
「俺この前、夢ん中でも部活の先輩に説教食らって起きたらマジ疲れてた~」
……なんというか、抗えない微妙な空気と話の流れで、
俺も、ついうっかり、ふっと口に出してしまった。
「あっ……おっ……俺もさぁ、この前っ、夢にまで委員長が出てきたんだよ、
遅刻すんなだの教科書忘れるなだのゴチャゴチャ言ってきてさぁ、マジ参っ---」
ちょうどその時、まるで図ったかのような完璧なタイミングで
俺の背後を委員長が通り過ぎて行った。教科書片手にスッと。ほんの一瞬だった。
その教科書で自分の口元を隠しながら、俺に強烈な一言を残して。

「夢で先に堕ちたか?」