俺の生死を握る人

「…攻めがいなくなったら、生きていけないかもしれない。」
信号待ちの間、ポツリと受けが呟いた
「らしくないこと、言うな?」
そんなキャラじゃないくせに、と攻めが肩を竦めると
冗談じゃないよ、とハンドルを握っている受けの手に力が込もった
「…じゃあ、俺が死んだらオマエも死ぬのか?」
「……あぁ。」
青に変わった信号に気を取られたのか、一瞬遅れた答え。
受けはアクセルを深く踏み込んだ

出逢った時から。
攻めの命は受けのものだった
受けがいたからこそ、生きてこれた
「…事故りそうなスピードだな」
微笑しながら
オマエが決めたらいい、と攻めは静かに目を閉じた


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最終更新:2010年10月21日 23:58