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ねるねるねるね

「…………」
攻めの肩に頬を寄せて、受けは寝言のように呟く
小さな声につられて攻めが視線を落とすと、柔らかな唇がすぅすぅと寝息を立てていた

それは昔、二人がまだ出会ったばかりの子供の頃、攻めが受けに教えた呪文
家族と離れ、共に過ごした寄宿舎時代
三秒でおやすみの攻めが、寝つきの悪かった受けに気休めになれば、と教えたおまじない
…あどけない記憶。

時は過ぎ
二人は共に、大人になった
夜が怖くて淋しくて、攻めを起こした受けも、攻めに負けじと三秒でおやすみ
仕事がハードなせいもあるけれど。

攻めの背中に隠れるような引っ込み思案も、今やバリバリの仕事の虫
上司先輩同期後輩にも妥協を許さぬ厳しい顔
攻めは窓を拭きながら、そんな受けを見てる
目があっても素っ気ない受けの態度にしょんぼりしながら、だけども。

けど、眠りに落ちてくその瞬間
受けの唇からこぼれる言葉は
「ねるねるねるね」

寄り添った心は変わらないと
信じていける、魔法の呪文
ねるねるねるね