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野生児王様×ツンデレ神官

「な なにをする きさまらー!」
薄暗い石造りの部屋に、悲痛な叫び声がこだましました。
この国の王様である彼は、あろう事か教会地下『反省室』別名『調教ルーム』で逆さ釣りにされています。
目の前には禍々しいデザインの棍棒を持ったイケメンの神官を筆頭に、ずらり修道士たちが仁王立ちしてます。
神官は王様の幼馴染で、神童だとか何だとか呼ばれ、女性にもモテモテのすごい人なのです。
しかし、その胃は荒れ切って、心痛も限界というところにきていました。
「神官、お前も俺を裏切るのか!」
「もともと仲間じゃありません。」
キッパリと神官は言いました。いいかげん、王様の行動には辟易していたのです。
「俺が何をしたと言うんだ!」
「城下街のありとあらゆる年頃の娘に特攻かけといて今更何を言ってるんですか!
 実に苦情は200件にのぼりましたよ!…お仕置きです。一晩逆さ釣りの刑!」
神官は、容赦なく厳しい人なのでした。
逆さ釣りの刑は昔からよくされて慣れていたお仕置きではありましたが、決して面白いものではありません。
何とか回避しなければ。王様は、野生のサル程度の脳みそを絞りに絞って、考えました。
その時でした。王様の頭の中に、ピコーンと何かがひらめく音がします。
「…ときに神官、言いたい事があるんだが…」
「賄賂には屈しませんよ。」
「いや、俺も反省しているのだ。だからちょっと耳かせ」
首でくいくいと神官を促す王様に、神官は溜息をついて、身を屈めます。
「何ですか?」
その少しのスキを狙い、王様は必死になって首を伸ばします。
縄が揺れます。王様は神官の頬にちゅ、と口付けをしました。
途端、神官の頬がみるみると赤く染まっていきます。
「なっ、な、な、何を…」
「浮気してスマンかった! マジで。」
金が聞かないのなら愛で釣れ、とばかりに王様は言いました。
神官のツンデレっぷりを利用した実にナイスな策でした。
しかし、神官はツンデレだったのです。
「何をなさるんですかー!!」
ブウンと棍棒が振り下ろされる音がしました。そして、ドゴッと棍棒のめり込む音がした。
「ウボア!」
叫び声を上げ、王様はがくりとうなだれました。逆さ釣りのまま。
「アホな冗談言うと殴りますよ!」
「もう…殴っとるじゃないか…」
涙をうかべつつ、王様はそうツッコミを入れました。

そんなこんなで、王様の作戦は失敗に終わるのです。これは、今日に限ったことではありません。
しかし、次の日の朝、王様が目を覚ました時に、さりげなく(逆さづりのまま)毛布がかけられていたのを発見し、
やっぱ何とかして男同士でも結婚できる法律作ろうかなー、
とか思ったりもするのもまた、今日に限った事ではなかったりするのです。

おしまい