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親友を好きなAとAを好きな親友の彼女

俺達三人は良く似ている。
我侭で自己中で思った事はすぐ口にする。
モラルや常識より自分の気持ちを優先する、傍からみたらどうしようも無い連中だろう。

「だからユウヤが消えればいいんだろ?俺とミサキは恋人同士なんだから」
いつもの居酒屋、6杯目のビールを飲み干したシュウヘイが据わった目で俺を睨む。
俺が好きなのはシュウヘイ、シュウヘイが好きなのはミサキ、
シュウヘイの彼女であるミサキが好きなのは俺。

「だからさ、シュウヘイも一回ガッツリ男と寝てみたら気持ち変わるって」
「それならユウヤだって女と寝てみたら変わるかもよ?」
「お前は黙ってろようるせーな俺はシュウヘイと話してるの」
「いやいやいや浮気は駄目だろ俺達付き合ってるんだから」
「じゃあ私シュウヘイと別れる」
「そうだよ別れなよ。そしたら俺もシュウヘイも、もうミサキと会う事も無いし」
「いやだ俺は絶対別れない!」
「何でそうなるの?シュウヘイと別れても私とユウヤには関係無いじゃん」
「いや俺はお前と友達でもなんでも無いし」

俺とシュウヘイは高校時代から7年の付き合い。
去年、シュウヘイから彼女が出来たとミサキを紹介されて、
その半年後、馬鹿女のミサキが「私シュウヘイよりユウヤが好き」と爆弾発言をしてから
俺達は毎週こんなやりとりをしていた。

「私もう帰る!」
相手にされないミサキがキレて店を飛び出した。
送るよと後を追いかけようとしたシュウヘイを振り切って。
よし、ここからが俺の出番だ。
ミサキに袖にされてふてくされてるシュウヘイに誘いをかける。

「なあ、今日一緒に寝ようぜ」
「なに言ってんだようぜぇなぁ」
「溜まってるんだろ?抜いてやるからウチに来いよ」
「しつけーよ今日は朝まで飲もうぜ」
「あっそ、じゃあいいよ俺ミサキとできちゃうから」
「なっ!お前……俺達親友だろ?」
「だからぁ、俺が教えてやるって言ってるの」
「なんだよそれ」
「ミサキ言ってたぞお前セックス下手だし早いって」
「そんなのお前に関係ねーだろうが愛があればいいだろ!つーか下手じゃねーし、うるせふぎゃあ」
「泣くなよ」
「泣いてねーよっ!!!」

男のツボは男の方が良く知ってる。
俺のテクニックを100%味わえば俺から離れられなくさせる自信もある。

そして二時間後、俺とシュウヘイはベッドの中にいた。
もちろん裸で抱き合っている。
唯一の誤算は、シュウヘイがテクニックを100%味わう事も無く勝手に果てて勝手に眠ってしまった事だろう。
男は出せば冷める。
目を覚ませばシュウヘイはさっさと服を着てミサキに会いに行くだろう。
それとも俺達がこうして寝ているのに気付いたミサキが怒鳴り込んでくるのが先か。

朝が来るまでもう少し、背を向けて寝ているシュウヘイに寄り添って恋人の気分に浸ろうと
俺は彼の背中にしがみついて泣いた。