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149 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 01:59:21 ID:IKkxNEj7
『さあ今日の札幌メイン、HTB賞、いま向こう正面を回ります』
藤岡「よし、いい手応えだ!イケるぞウイスカー!」
マルコメ(…ウフフフフ)
マルコメ(殺歩路で早くも4勝をマーク…8レースでもボクに次ぐ2着…素晴らしい…素晴らしいよ藤岡くん…
やはりキミのローカリストとしての才能は本物のようだね…ウフフ…)
ノリ「…中舘さん」
マルコメ「ウフン?」
ノリ「…本当にあいつ…藤岡佑介をご自身の後継者にするつもりですか?」
マルコメ「何か問題でも?」
ノリ「本気ですか?藤岡はEMの人間ですよ?」
マルコメ「ノリちゃん…ボクが藤岡くんをローカル色に染めようとするのは、
何もボクの後継者にするためだけではないんだよ…ウフフフフ…」
ノリ「…と、いいますと?」
マルコメ「いいかい…藤岡くんはEM次期総統と目される男…
そんな彼をローカル色に染めたら…どうなると思う?…ウフフフフ…」
ノリ「……!」
マルコメ「フフフフ…察したようだね…」
ノリ「…もしも藤岡佑介が辺境面-ローカル・サイド-に堕ちれば…
…藤岡佑介の次期総統継承は白紙になるかも…否…ならざるを得ない…と?」
マルコメ「ご明察。種や闇はともかく、旧タヴァラ党の四位や恫喝が、
辺境面に堕ちたEM総統など認めるかな…?
種や闇の手前、藤岡くんの総統継承を認めるかも知れない…が、しかし…」
ノリ「…火種は燻る…と?」
マルコメ「さすがノリちゃん、話が早くて助かるよ」
ノリ「……し…しかし中舘さん…」
マルコメ「ウフフフフ…権謀の類は嫌いかい?」
150 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:02:47 ID:IKkxNEj7
マルコメ「…電髪はもう何年もEMに押されている。これ以上引き離される訳には行かないんだよ」
ノリ「………」
マルコメ「協力してくれとは言わない。ただ見て見ぬふりをしてくれればいい。
それで全て上手く行く…どうだい?悪い話じゃないだろう?」
ノリ「……分かりました」
マルコメ「きっとそう言ってくれると思ってたよ…ウフフフフ…」
ノリ「…ですが…」
マルコメ「フフン?」
ノリ「このレースはきっちり勝たせて貰いますよ。どうあれEMの奴に負けるのは癪なんでね」
マルコメ「ウフフフフ…お好きにどうぞ。だが勝てるかな?ほうら…外から…来たよ、彼が…」
ノリ「……ッ!」
藤岡「…よし、いい手応えだぞ!」
マルコメ「今日の彼の邪気は素晴らしいの一言…これなら辺境面に堕ちる日も
そう遠くなさそうだね…ウフフ…」
三浦「させるかあ!」
マルコメ「むっ?」
151 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:05:42 ID:IKkxNEj7
三浦「中舘さん…話は聞かせて貰いましたよ」
中舘「フン…それで?」
三浦「ボクもノリさんと同じです。協力はしない。邪魔もしない。
ただ己の職務を全うするつもりです!」
マルコメ「それで…その先には何があるんだい?EM総統の腰巾着にでもなるのかい?」
三浦「…ッ!?」
マルコメ「ずっと気付いていたよ。キミがEM総統に惹かれていることにね…。
だけどあえて泳がせておいたんだ…何故だかわかるかい?ウフフ…」
三浦「…?」
マルコメ「キミは嫉妬してるんだよ…EM総統に寵愛される藤岡くんに…ね。
だから放っておけば面白いことになるかもと期待してたんだ…ウフフフフ」
三浦「そ、そんな…僕は…」
ノリ「皇成!何をボサっとしてる!」
『4コーナーを回ってヤマニンウイスカー!先頭に立つ勢いだ~!』
三浦「し、しまった…!」
マルコメ「…行ってらっしゃい…ウフフフフ…」
152 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:09:25 ID:IKkxNEj7
『先頭はヤマニンウイスカー!次いでクリスタルウィング!ステイトリーデイズ!外からヴェルトマイスター!』
三浦「今日の勝利を糧に輝ける明日を!荘厳なる日々を!駆けろ未来へ!ステイトリーデイズ!」
ノリ「その輝きは永遠…その羽ばたきは天恵…邪気の結晶を翼に変えて!翔べ!クリスタルウィング!」
恫喝「世界って…広いやん?王様って…エライやん?合わさったら…ステキやん?
世界の王なら勝てばよろしいやん?ヴェルトマイスター!」
藤岡「くっ…みんな凄い気迫だっ…!」
マルコメ「…藤岡くん…」
藤岡「その声は…?中舘さん!?」
マルコメ「さあ…キミも早く祝詞を唱えるんだ…闇詞を叫ぶんだ…邪魂の絶叫-ハーツクライ-を…早く!」
藤岡「そ、そんなこと言われても…」
マルコメ「皆やっているだろう。何でもいい。ウイスカーに纏わる闇言葉を…
心のまま、魂で叫ぶんだ。さあ早く。負けてもいいのか?」
藤岡「え、えと…何がある…ウイスカー…髭…ヒゲ…ひげ…そうだ!」
藤岡「黒髭危機いっぱ───つ!!」
ノリ「藤岡佑介ッ!覚悟おぉーッ!」
三浦「もらったあああっ!」
恫喝「死ねえぇぇぇーッ!」
藤岡「うわっ!全然効いてない!どうするどうする…髭…る…ヒゲ…る…」
藤岡「る……ル ネ ッ サ ─── ン ス !!!!」
マルコメ三浦ノリ恫喝「!!!!!!!!」
『ヤマニンウイスカー、いま一着でゴールイ~ン!』
153 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:13:46 ID:IKkxNEj7
同時刻─犯侵
種「────……!?」
闇「…どうした、種?」
種「いや…今…誰かの、声が裏返った悲鳴が聞こえたような…たとえるなら…
そう…まるで馬に踏み潰されたヒキガエルの断末魔の叫びのような何かが…」
闇「ふっ……北の方からか?」
種「……杞憂だといいが…」
闇「…何か気になるのか?」
種「…佑介は殺歩路で既に4勝しているそうだ…」
闇「ほう。凄いじゃないか。さすが佑介…」
種「…成長はうれしく思うのだが…しかし…」
闇「ふ…辺境での望外の勝利…それによって惹き起こされる過ぎた欲望…
まさか、佑介が辺境面に取り憑かれると…?」
種「………」
闇「大丈夫だ。佑介に限って辺境面に墜ちるなど…
…それに、佑介の監視には恫喝を付けているではないか」
種「………」
闇「北怪童での恫喝の強さは、お前もよく知るところだろう…
だから佑介の北怪童行きを黙認したのでないのか?」
種「…うむ…」
闇「ヤツなら易々と佑介に勝たせることもあるまい。
…それに…恫喝が居ればマルコメも簡単には手を出せまいよ」
種「…気掛かりは…その恫喝なんだがな…」
闇「………まさか、まだ…あのことを気にしてるのか?」
種「………」
闇「あれは…一昨年の冬だったな…」
154 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:19:49 ID:IKkxNEj7
『お、お客様っ…おやめくださいっ!!』
『暴れたってよろしいや──────んっ!!!!』
闇「あの冬…お前は、狂戦士-ファミレッサー-と化した恫喝を
四天王から降格させ、代わりに佑介を四天王に加えた…」
種「…あァ…紋章も持たぬ若者を…な」
闇「…あの時のお前の判断は正しかった。俺は今でもそう思っている。
それは恫喝本人だって理解しているはずだ」
種「………」
闇「…もしや…そんな恫喝に佑介のお守りをさせるなど…拙速だったと後悔しているのか?」
種「っふ…そうかもな…」
闇「…しかし…今更どうするつもりだ?」
種「…クックックッ…実はな…今週だけだが…もう一人、お目付け役を送ったのだ…」
闇「ほう、さすが種…抜かりないな。それで…そいつは恫喝より信用できるのか?」
種「ああ。俺が保証する…とびきりのゲストだ…カカカ…」
闇「……なに?…」
種「殺歩路で邪言夜会-トークショー-があると言うのでな。
ついでにと頼んだら快諾してくれたよ…あのオヤジ…クカカカカ!」
闇「まさかお前…"古き竜"を召喚したのか!?」
種「…場合によっちゃあ、マルコメはおろか…恫喝のヤツまで
消されるかもなァ?…クックックッ…クカカカカカ!」
闇「カッカッカッ…柄にもなく悔悛に捕われて居るのかと思ったが…
種よ…お前はやはり生まれついての独裁者だな!…クカカカ!」
種闇「カァーッカッカッカッ!!!」
155 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:27:37 ID:IKkxNEj7
舞台は再び殺歩路─
『一着はヤマニンウイスカーです!藤岡佑介騎手、早くも殺歩路5勝目!』
藤岡「やった!これで札幌リーディングが見えてきたぞ!」
マルコメ「………」
藤岡「あっ!中舘さん!」
マルコメ「………フッ」
藤岡「……えっ?…なに今のゴミを見るような目は…」
ノリ「……藤岡くん…」
藤岡「ノリさん!」
ノリ「もうちょい真面目に乗ろうや。なあ?」
藤岡「は、はい…」
三浦「…………」
藤岡「あっ…こ、皇成くん…」
三浦「…話しかけないでください」
藤岡「えっ?」
156 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 02:29:01 ID:IKkxNEj7
三浦「悔しいんです、僕は……こんなふざけた人に負けたなんて…」
藤岡「えっ…えっと…」
三浦「なぜ種さんはこんな人を…解らない。これだったら僕の方がよっぽど…くっ…」
藤岡「なっ…何で皇成くん泣いてんの?あっ、ちょっと、ああ……行っちゃった…」
恫喝「…おい」
藤岡「あっ!藤田さん!見てくれてました?」
恫喝「…………」
藤岡「俺、今また因果律飛び越えちゃいましたかね?アハハハ…」
恫喝「何だ因果律って!?あァ!?」
藤岡「えぇ?」
恫喝「てめえ総統や副総統に可愛がられているからって
チョーシくれてんじゃあねーぞッ!何だルネッサンスって!」
藤岡「いや…あの…その…」
恫喝「今日のススキノはヤメだ!行きたいなら一人で行けよ!あームカツク!」
藤岡「……………」
藤岡「……………」
藤岡「………彼らのツボが本気でわからない……」