ゾンビ無双戦術
- ゾンビ戦術はこんなにすばらしい
ゾンビは「疫病」という特殊な能力を持つ。ゾンビで止めを刺すと、村上でない限りその場にゾンビ登場させることができる。コストが0である上、いきなり前線に登場するので即戦力になる。このゾンビを前線で徘徊させれば、暗黒僧などの身代わりにすることができる。相手にとっては、放置すればゾンビがますます増えることになるし、かといって暗黒僧を放置することもできないというひどい選択を突きつけることができる。ゾンビはレベル0ユニットなのでZOCが張れないという欠点があるが、乱戦で敵味方が密集しているような戦いならば関係ないし、そうでなければ村に乗せておく役にするとか、狭い地形で道や平原をふさがせておくなどするとZOCが無いなりに有効活用ができる。
- ゾンビ戦術の注意点
しかしいくら増殖して増やせるとはいえはじめの1匹が居なければ成り立たない。1匹だと増殖する前にやられてしまうことがある。ならば沢山雇用すればよいかというと、そう簡単にもいかない。ユニットの特徴の項でも触れたが、ゾンビそのものの性能は決して高くない。費用8(Ver1.6)とはいえ、ゾンビを2体雇用するぐらいならばグールや暗黒僧1体のほうが役に立つ場合が多い。ゾンビ大量雇用は軍の弱体化を招く。ゾンビマスターと名高いzakoとはいえ、やたらとゾンビを出しまくっているわけではないのである。全体のパフォーマンスを下げずにゾンビ戦術を成功させるにはどうすればよいか?
- zakoのゾンビ戦術
筆者のゾンビ戦術はこうだ。部隊に1匹だけまぜておく。グール、骨、ゴーストなどにまぜて1体だけ作っておく。相手の攻撃は前のユニットで受け止め、相手が瀕死になったところで出てきて殴る。こうすれば1体だけでも恐らく大丈夫。2回とも外したら諦めるしかない。とはいえ失敗してゾンビが死んで(変なの)しまっても8ゴールド分の被害なので、気にしないことだ。何食わぬ顔をして非ゾンビ戦術を取るもよし、往生際悪くもう1体ゾンビを出すも良し。
雇用するタイミングは難しいし、人それぞれかもしれないが、筆者は序盤に1体だけ出す。序盤の村取り合戦ではまず斥候を飛ばすことになるのだが、しばらくすると最前線で両者の斥候がにらみ合いになる。このとき、お互い動けば相手に村を取られてしまうのでこう着状態になる。その後後続が到着すれば、斥候と交代する。このような状況においては村に乗せておいてそこから動かさない人員というのが必ず必要になる。このときであればゾンビであっても大概有効に機能する。さらに1ターン目は収入が無いので、(マップ形状や本拠地の広さにもよるが)維持費0のゾンビを呼ぶことのメリットが生じる。戦闘がはじまってしまうと、無駄なことをしている暇もなくなり、8ゴールドをためておいて暗黒僧やグールを1体でも多く出すほうが良いことの方が多く、ゾンビを雇用する機会は減少する傾向にある。
※注 上記はIsar's crossなどの、狭い2v2マップを念頭にした言い方になっている.最近の研究によると、とりわけデフォルト開始時間のp1側UDは速攻準備をせねばならず、ゾンビを1ターン目に雇用する暇はない。たとえばp2が人間などであれば、T7以降の反撃に間に合うようなタイミングで1匹出すというのが良策であろう.
- kamikaze所長との議論
所長より、ゾンビ戦法を用いるとユニットのレベルアップができないのではないかという指摘を頂いたので考察してみる。
指摘のようなデメリットがあるのは確かだ。メリットとデメリットを整理してみよう
メリット 敵がゾンビになる(壁役になってくれる。若干の攻撃力も期待できる)
デメリット 他のユニットのレベルが上がらない(強力なユニットが手に入る機会を失う)
僕はゾンビ無双論者なので、メリットに関してはもう議論の余地はない。所長も短期戦ならば前者が有利であることは述べていた。もう少し後者について検討してみよう。
- 検討事項1 ゾンビでとどめをさせばゾンビがレベルアップするではないか
これは表題の通り。他のユニットがレベルアップしないかわりにゾンビがレベルアップするでわないか。という言い分。ちなみにゾンビがレベルが上がると↓こうなる。
さまよえる死体 HP28 格闘:打撃7*3
顔の角度がちょっと変わったかなあ。性能は他のレベル1ユニットよりも貧相であるが、ないよりましだ。ただ、経験値17が必要であり、それに値する価値があるかどうかは疑問である。ただし、戦力としてではなくゾンビ増殖要員であると割り切るならば、攻撃回数+1は戦術面ではかなり大きい。(ゾンビ化成功率は上がるし、より残りHPが高い敵にもチャレンジできる)
- 検討事項2 レベルアップなんてほんとにすんの?
筆者の経験からいうと、アンデッド陣営でレベル2ユニットを作るのは難易度が高い。ゾンビ作りにいそしんでいる場合は勿論であるし、ゾンビが早々にやられてしまって非ゾンビ戦略に切り替えたとしても、だ。ひょっとすると筆者の戦い方が下手なだけなのかもしれないが、そんな筆者でも他陣営を使っていれば、乱戦をしていたらそこそこの頻度でレベルアップチャンスのユニットが出来たりするので、恐らくアンデッド陣営だと難易度が高いのは間違いないであろう。
難易度が高いことの原因は恐らく、各ユニットのもろさと攻撃力の低さがある。前者はこれまで散々出てきたことだから明らかだと思う。レベルが上がりかけのゴーストやら骨やらが居れば、集中攻撃を受けるだろう。HPが低いゴーストや、弱点を突かれると脆い骨などが集中攻撃を受けて生き残るのは難しい。
攻撃力の低さも問題になる。そもそもグールやゴーストは4*3程度の攻撃力しか持たず、普通に戦っていてトドメを刺せることはあまりなく、積極的に弱った敵を殺させないといけない。しかし彼等は盾役として敵の前に座ってなきゃならんのでそれは大抵難しいし、レベルアップばかり狙うと他に悪影響が出る場合もあろう。暗黒僧は攻撃力は高いが2回攻撃しかないので、ここぞというときに空振りしたりする。
結論は、1vs1に限定すればレベルアップを狙うのはそれなりの困難が付きまとう。無論これはプレイヤーの技量に依るところがある。要研鑽である。
※注 最近の研究を踏まえると、UD陣営の主力が他陣営よりレベルアップしにくい(知的がつかない、脆い)ということは事実であるものの、ふつうにレベルアップするケースもままある。ただしレベルアップとゾンビ増殖のどちらを優先させるべきかということに関しては、原則としてはケースバイケースであり、状況に応じて両者を使い分けるのがいちばん良いと思われる。
たとえば敵味方入り乱れる乱戦で、レベルアップ候補が居ても敵から守ることが難しいような状況であれば、レベルアップを狙うことは普段よりも難しい。またそのような情勢ではゾンビが活躍する余地も多いことから、ゾンビ重視の戦術が有用であろう。一方でラインを充分に張って敵に備えられる中盤戦では主力に経験値を与えるほうが良さそうであるし、 そのような中盤戦では撤退と進軍を繰り返す必要があり、その場合ゾンビの移動力がネックになることからますますゾンビ軽視でよい、ということになる。