対忠誠軍
1. 陣営概要
- ユニット:槍兵・弓兵・マーマン戦士・剣術士・竜騎兵・重歩兵・魔術師・騎兵
- リーダー:副官・剣士・熟練槍兵・投げ槍兵・長弓兵・白魔・赤魔・(破砕兵)
- アラインメント:完全秩序(重歩兵のみ勇敢可能性。リーダーの赤魔のみ中立)
- アンデッドとの関係:完全逆アラインメント
- アンデッド特効ユニット:魔術師系・重歩兵系
- 斥候:竜騎兵・騎兵
- 得意地形:なし。斥候(馬)は森での移動コスト大かつ回避低下
2. ユニットデータ
|
コスト |
HP |
MP |
格闘 |
投射 |
備考 |
槍兵 |
14g |
36 |
5 |
7-3 |
6-1 |
先制 |
弓兵 |
14g |
33 |
5 |
4-2 |
6-3 |
- |
マーマン戦士 |
14g |
36 |
6 |
6-3 |
- |
水上 |
剣術士 |
16g |
28 |
6 |
4-4 |
- |
散兵 |
竜騎兵 |
17g |
38 |
8 |
6-3 |
- |
- |
重歩兵 |
19g |
38 |
4 |
11-2 |
- |
(勇敢) |
魔術師 |
20g |
24 |
5 |
5-1 |
7-3 |
魔法 |
騎兵 |
23g |
38 |
8 |
9-2 |
- |
突撃 |
3. リーダーデータ
|
HP |
MP |
格闘 |
投射 |
備考 |
副官 |
40 |
6 |
8-3 |
5-3 |
統率 |
剣士 |
55 |
5 |
8-4 |
- |
- |
熟練槍兵 |
55 |
5 |
10-3 |
- |
先制 |
投槍兵 |
48 |
5 |
8-3 |
11-2 |
先制 |
破砕兵 |
52 |
5* |
18-2 |
- |
- |
大弓兵 |
51 |
5 |
8-2 |
10-3 |
- |
白魔術師 |
35 |
5 |
6-2 |
9-3 |
魔法・回復+8 |
赤魔術師 |
42 |
5 |
6-2 |
8-4 |
魔法 |
* :デフォルト性能は4だがリーダーは必ず俊敏が付く
アンデッドとして特に警戒すべきユニットは、魔術師・竜騎兵・重歩兵である。またリーダーが副官・赤魔・白魔の場合、特別注意を払う必要がある。
- 魔術師
|
スケルトン |
グール・ゴースト |
その他 |
日中 |
10-3 |
8-3 |
9-3 |
中立時刻 |
8-3 |
6-3 |
7-3 |
夜間 |
6-3 |
5-3 |
5-3 |
日中に魔術師2体の射程に入れば、アンデッド陣営の全ユニットは普通に死んでしまう(期待値通りのダメージならスケルトン:42、グール:33.6、その他:37.8)。いかなZOCを張ろうとも、2方向からの攻撃は覚悟しなければならないため、「魔術師2体を含む忠誠軍の朝1ターンがこれから来る」という状況であれば、全軍を魔術師2体の射程外に退却させるのはほぼ必須である。
また夜明けなら、スケルトン:33.6、グール:25.2、その他:29.4となる。逆アラインメントでの戦いにおいて、夜明けに村を明け渡すことは通常得策ではない(朝1で敵に村を取らせ、朝2か遅くとも夕方にはお帰りいただくのが基本だ)。それゆえ、どうにか踏ん張りたいのであれば、グールを活用することになるだろう。しかしそもそも、「夜明けに魔術師2体がこちらの村を狙える」などという状況を作らないことが肝要である。
そして夜間であれば、真っ先にスケルトンや暗黒僧を向かわせて確実に倒しておきたい。魔術師は忠誠軍にとって攻撃の要であり、こいつらの数を減らすだけで、日中の攻めを大きく弱体化できる。グールで毒を付けて下がらせるというのは、どうしても殺しきれない際の非常手段であることに注意。
- 竜騎兵
火炎も打撃も持たないために油断しがちだが、秩序陣営において最も警戒すべきユニットは竜騎兵である。その理由は、まずその卓越した防御力にある。アンデッド軍の主力を構成する汎用ユニットはスケルトンと暗黒僧であるが、竜騎兵はこの両者の攻撃に対し高い耐性を有する(斬撃+30%、冷気+20%)。夜間の暗黒僧でも10-2のダメージしか与えられず、しかも確実に倒すには3方向から狙う必要がある(それでも与ダメ期待値42であり、頑強竜騎兵は倒せない)。夜間以外だともう暗黒僧にはお手上げである(中立8-2、朝6-2)。
さらに、移動力は通常の斥候並であるから、その防御力を生かしてずいずいと前に出て、こちらの退却を阻んでくる。夜2や夜明けに竜騎兵によって捕縛されたら、そのユニットはもう大体死ぬしかない。対忠誠軍はこれがあるから恐ろしいのだ。十分な戦力が整っていなければ、夜間であっても竜騎兵の壁を攻めきれず、さらに撤退が遅れて竜騎兵に捕縛され、朝に為す術なく壊滅。魔術師は確かに恐ろしいが、逃げることは容易。従って、その退却を阻害する竜騎兵こそ警戒すべし、という結論になる。
|
スケルトン |
ゴースト |
グール |
その他 |
日中 |
5-3 |
4-3 |
7(8)-3 |
7(9)-3 |
中立時刻 |
4-3 |
3(4)-3 |
5(6)-3 |
6(7)-3 |
夜間 |
3-3 |
2(3)-3 |
4(5)-3 |
5-3 |
また竜騎兵単体の攻撃力も馬鹿にできない。確かにアンデッドは斬撃に対してある程度耐性を持つが、元々HPが低いということを忘れてはならない。上記表の通り、グールにはほとんど素のダメージが通るし、ゴーストもHPが異常に低いためあっさり落ちかねない。頼りのスケルトンも日中に集られれば瀕死に陥る。またHP27の暗黒僧は、日中の強力竜騎兵に睨まれるだけで死の淵に立たされる。ありがちなシナリオは、追撃で竜騎兵にHPを削られた後、魔術師で一掃されるというものだ。
というわけで、対忠誠軍では竜騎兵をいかに効率よく排除できるかが一つの鍵となる。そこで、普段はあまり日の目を見ない骨弓の雇用が必須となる(与ダメ夜9-3、中立7-3、朝5-3)。ある程度多めに出すのが基本で、もし相手が竜騎兵を連打してくるようなら、ひたすら骨弓を出すことだ。それとて、無防備に展開させるのではなく、高回避率の地形を占拠し、近寄ってきたところを斉射するのが望ましい。ちなみに竜騎兵からの防衛だけを考えれば、スケルトンやグール、ゴーストの方が優秀であるから、壁として最低限彼らを雇うことは重要である。
- 重歩兵
|
スケルトン・コウモリ |
ゴースト |
その他 |
日中 |
16(18)-2 |
7(8)-2 |
14(15)-2 |
中立時刻 |
13(14)-2 |
6-2 |
11(12)-2 |
夜間 |
10(11)-2 |
4(5)-2 |
8(9)-2 |
一発のダメージは恐ろしいが、案外見かけ倒しなのが重歩兵である。何しろ移動力も回避率もないし、2回攻撃なので安定はしないし、冷気に弱いとくる。こいつを出すぐらいなら魔術師を出して、たとえ骨弓でも竜騎兵で削って日中に焼き払おう、というのが忠誠軍プレイヤーの心情である。無論、慣れていないプレイヤーが重歩兵を多く出してくるようなら、こちらは暗黒僧を連打するだけで勝てるだろう。重歩兵シフトを見ると、アンデッド使いとしては安堵するところだ。
しかし、竜騎兵絡みで、骨弓比率が増えてくると事情が変わってくる。骨弓スパムを前にすると、忠誠軍はどうしても攻めあぐねるし、防衛面でも竜騎兵が貫通に脆いため、不安が出てくる。そこで、対骨弓では、防御力でも攻撃力でも優秀な重歩兵を要として少数配備することになる。この時、暗黒僧が複数いないと詰む。
ここで重要なことは、コウモリを用いて、相手の重歩兵雇用と進軍方向をできる限り早く察知するということだ。そして速やかに暗黒僧の追加雇用と部隊の再編成を行わなければならない。また、相手の目から見て、うざいほど骨弓が増えてきたな、と思ったら、おもむろに暗黒僧を雇用してみるのもよいだろう。壁を作られていて、敵陣を視察できないという状況は十分にありうるので、こういう先読みが大事になる。
- 副官(リーダー)
統率持ちかつ移動力6の凶悪リーダー。複数の魔術師がこいつに強化されることが予想される場合、夜でも要注意だ。
- 赤魔(リーダー)(火炎投射)
|
スケルトン |
ゴースト・グール |
その他 |
常時 |
10-4 |
7-4 |
8-4 |
中立で火炎魔法を使ってくるアンデッドにとって悪夢のようなリーダー。射程に入る時は夜間でも慎重に。
- 白魔(リーダー)(秘術投射)
|
スケルトン |
ゴースト |
ゾンビ |
その他 |
日中 |
17-3 |
12-3 |
16-3 |
9-3 |
中立時刻 |
13-3 |
10-3 |
13-3 |
7-3 |
夜間 |
10-3 |
7-3 |
9-3 |
5-3 |
秘術魔法は恐ろしいのだが、HPが低く、また時刻の影響を受けるため、夜間には前に出てこないだろう。特にグールを前に出しておけば鉄壁である。ただし、中立時刻及び日中の対骨、ゴースト、ゾンビダメージは桁外れなので、一発でいくつ食らうかは事前に押さえておこう。
1. 完全逆アラインメント
まず最初に押さえるべきは、忠誠軍が完全秩序陣営であり、アンデッドとは完全逆アラインメントの関係にあるということだ。つまり、夜間はアンデッドに圧倒的な分があり、日中はその逆である。ゆえに、形勢の定かならぬ序盤・中盤においては、夜間に攻めて、日中は撤退するのが基本である。この基本を滞りなく継続することができれば、勝利は目前である。問題は、その基本を継続することが非常に困難だという点にある。
それは忠誠軍に「竜騎兵」が存在するからである。解説でも述べた通り、このユニットは、アンデッド軍の主力属性である冷気及び斬撃に耐性を持ち、移動力も8。またその斬撃攻撃も油断ならないとくる。もし相手が巧者であれば、こちらがアンデッドと見るや竜騎兵を連打してくるだろう。するとどうなるか。
夜間は耐性のせいで満足に攻められず、夜明け前に撤退しようとすると竜騎兵が追いすがってきてほぼ一方的にどつかれる。 村に辿り着く頃には満身創痍であり、迫り来る敵後続の前には為す術無く撤退し、あっさり主導権を譲る。一般に混沌陣営が主導権を握りやすい先攻であっても、容易にこのような構図になることは想像に難くない。悪くすれば、撤退さえままならず、捕縛されたり、撤退途中に倒されたりする。
つまり、頭で「夜間に攻めて、日中は撤退するんだ」と分かっていても、竜騎兵一つで、そんな皮算用は崩壊する。これが対忠誠軍である。魔術師が怖いと言っている間は、まだまだ初心者だということだ。主導権さえ握っているなら、敵の高攻撃力ユニットなど恐るるにたらない。上を目指すなら、いかに主導権を握るか、その際の障害は何か、という観点を頭の片隅に置いておこう。
2. 竜騎兵対策
以上を読んで、いつも以上に竜騎兵の動向に気をつけるようになったとすれば、それが第一の対策となる。竜騎兵はどこに、何体いるか。今は夜間だが、ここまで攻めても大丈夫か、竜騎兵に取り囲まれはしないか。村奪取から撤退までの見通しは立っているか、竜騎兵に妨害されないか。複数の竜騎兵を相手にしているなら、及び腰になるのは当然である。警戒しすぎることはない。
しかし、心構えだけではどうにもならないのが、耐性である。対竜騎兵特効ユニットは、骨弓及びグールである。グールは主として村に置いておく。もし相手が竜騎兵しかいなければ、村グールを攻めるのはかなり無理がある。強力竜騎兵3体で日中に取り囲んでも、ダメージ期待値は28.8であり、CTKは26%程度。その代わり全員ほぼ緑色になるのだから、強引以外の何物でも無かろう。竜騎兵作戦はどうしても竜騎兵が先行しがちになるので、村グールは十分な時間稼ぎをしてくれる。
だが守ってばかりでは当然勝てない。グールは最小限でよいのだが、攻撃の要である骨弓は、相手の竜騎兵雇用に合わせて連打すべきである。少なくとも相手の竜騎兵と同数+αぐらいにはしておきたい。値段は3円安いのだから心配することはない。
また、竜騎兵の行動を制限する意味で、ゴーストを1、2体ぐらい雇っておくと有用であろう。竜騎兵が苦手とするほとんどの地形をコスト1で移動できるので、多少移動力が低くても問題ない。嫌らしい位置に置いたり、挟み込んでから涼風を吹かせてやろう。
というわけで、一般的な雇用方針と比較すれば、「骨弓かなり多め」ということになるだろう。グールやゴーストはほとんどの陣営に対して少数は必ず出すからである。そして、骨弓の分、割を食うのは骨斧と暗黒僧である。骨斧と暗黒僧の雇用比は他の陣営と戦う場合と変えない方がいいだろう。いずれにせよ暗黒僧は総攻撃の要となりうるし、骨斧は格闘攻撃の雄であり、バランスよく配備したい。
3. 序盤戦(速攻)
以上を踏まえて、序盤戦について検討していこう。自軍は選択アンデッド、相手はランダム忠誠軍とする。その場合、まずは基本の速効型初期雇用を整えることになる。つまり、骨斧+暗黒僧×3程度の小隊で第5ターン夜1に敵村総攻撃を掛けられるようにする。もし相手が選択忠誠軍であるとすれば、暗黒僧1体を骨弓にするとよいだろう(つまり、骨斧+骨弓+暗黒僧×2)。 それほどに竜騎兵は警戒すべきものである。ということは逆に考えれば、相手陣営を2ターン目に確認しうる後攻は、速攻を全力で敢行することができない点も鑑みれば、1ターン目の雇用では1体分貯金しておくという戦略も十分ありうる。ただし、この貯金が生きるのはほとんど対忠誠軍に限られるものである。強いて挙げれば対ドワーフのゴースト、対エルフの骨斧おかわり、といったところか。その他の陣営については、初手から暗黒僧が多めにいるという状況はほとんどプラスに働く(詳しくはそれらの陣営編を参照)。というわけで、貯金するか否かはマップ研究と合わせ、要研究である。
また先攻の場合は相手陣営の確認をしている暇がないので、初期雇用は決め打ちするしかない。そうするとやはり汎用性が高い暗黒僧を連打しておきたくなるわけである。
では、初期雇用は基本通りだとして、実際に速攻する場面へと話を進めよう。まず、初手から相手が竜騎兵を複数匹雇用しているような場合、速攻には極めて慎重になる必要がある。機械的に、「速攻なんだから村とるんだ、速攻なんだから攻撃するんだ」と頭ごなしに決めつけるのは非常にまずい。とりわけ、竜騎兵重視に加え、相手ボスが副官や赤魔で、竜騎兵を増援しつつこちらを迎え撃とうという姿勢を見せている場合、深追いは厳禁である。速攻の各段階で必ずその都度、吟味検討を加えることが重要(対アンデッドにおける竜騎兵の有効性を理解していないプレイヤー相手ならもう少し余裕があると思えばよい)。
まず先攻の話をしよう。第4ターンまでは全速力で部隊を進軍させるのが鉄則だが、その場合に気をつけるべきは、地形と骨斧を駆使して、暗黒僧に複数の敵ユニットが接触しないようにすることである。この場合、とりわけ騎兵の射程には暗黒僧を入れてはならない。できる限り前に出つつ、同時に暗黒僧の被弾を防ぐのであるから、地形とZOCの十分な理解が必要になる。
第5ターンから急激に判断が難しくなる。まず基本は、「相手が撤退しているなら村を奪う」「相手が撤退していないなら、倒して村を奪う」である。そして概ね、前者を選択することになる。さすがにこちらの速攻がここまで滞りなく進んでいれば、相手もほとんど撤退を余儀なくされる。これから夜が2回くるのに、先制攻撃を受けている暇はない。ただし、少しでも隙を見せると撤退はしてくれないだろう。例えば、速攻用ユニットが足りていないとか、進軍ミスや俊敏がうまく付かず全員村に届かないとか。こういう場合、それでも無理に行くと大体崩壊する。まあ多少ミスをしても、相手が竜騎兵を重視していなければ、下がってくれる公算は高い。
いずれにせよ、第4ターンで相手が撤退してくれているなら、速攻の効果は十分にあったと考え、一端落ち着こう。「本当に村を取るか否か」でもう一度考えるのだ。というのも、村を取ると「敵リーダーの赤魔がとどく」「副官こみで魔術師+竜騎兵に取り囲まれる」という可能性があるからである。そうした事情がないのであれば、村を奪い、周囲に適当なZOCを張っておけばよい(やはり暗黒僧はあまり被弾しないように、高回避地形に置く。増援やコウモリを駆使しよう)。まあ通常は、骨斧で村を取り、暗黒僧は周囲に散開、骨斧を攻撃するなら暗黒僧で取り囲むぞ、という布陣がよい。
問題は、村を取ると危険なケースである。こういう場合、村は敢えて取らずに、ただ間を若干詰めてさらなる撤退を促すという対応もあるということを覚えておこう。また安価なコウモリで村を取っておいて、周囲に散開、というパターンを取ることもできる。これはこちらの増援次第とも言える。有効な増援がきっちり間に合っているなら、もう少し強気に村を取ってもよいかもしれない。とにかく判断が難しいので、ここは経験がものを言うだろう。
また、速攻をしていない方面からもプレッシャーを与えることを忘れてはならない。もちろん本格的に攻めるのではなく、「こっちおろそかにしたら村とっちゃうよ?」という脅しである。このように両側から攻めると、相手リーダーや増援を右往左往させられるので、速攻をより安定的なものにできよう。ただしマップ次第では、第5ターン時点にこうした体勢を築くことが困難なことも多い。例えば反対側にはゴーストと大いに出遅れたグールぐらいしかいない、とか。ただ、いずれにせよ陽動方面のユニットを薄ぼんやりと村に居座らせてはいけない。少しでも前に出て相手の村にプレッシャーをかけよう。
そして第6ターン夜2であるが、ここは概ね撤退である。どの程度引くかは一概に言えないが、大雑把に言うと、「竜騎兵や騎兵以外のユニットの射程外まで引きつつ、竜騎兵に挟まれないようにする」のがよい。竜騎兵や騎兵は骨斧やグールで受け止めれば、追いかけてきても夜間に攻撃はできまい。まずいのは、暗黒僧や骨弓を晒すことである。この撤退を滞りなく行うためにも、殿用のグールを早めに追加雇用しておきたい。また、次の夜明けは恥も外聞もなく全力で退却することになるので、その退却を滞りなく遂行できるような布陣をとること。
次に後攻だが、基本を手短に言うと、第3ターンまで全力で進軍、第4ターンから攻撃開始、第6ターンには有無を言わず全力撤退である。ただし、第4ターンから攻撃を開始するのは時間的に非常に難しい。ということは、ほとんどの場合第5ターンに攻撃して、第6ターンにはもう全力撤退である。これは先攻と同じではない。先攻は、第5ターンに攻撃して、第6ターンに小撤退、第7ターンに全力撤退である。後攻でこれをやったら、第7ターンの夜明けに竜騎兵に囲まれてぼこぼこにされる。つまり、第6ターン夜2で撤退出来ないようにされてはもうアウトなのだ。しかも、第5ターンに無理攻めするともう大体こうなる。非常に機敏な動きを要求されることがお分かりだろうか。
そこで、安定する方針を述べておくと、第4ターンには敵の村を完全に射程に入れ、第5ターンで撤退を促すことを最重要視することである。村奪取はどうでもよい。とにかく撤退させよう。そしてその撤退を見たら、第5ターンは、布陣を整えて前に出ることなくその場に居座ろう。そして、第6ターンには悠々と撤退するのである。
もちろん相手の腕次第でいろんな例外はある。それはその都度考えてもらいたいところだが、対上級者ならほとんどこれが精一杯である。もし第5ターンに村を奪うと、第6ターンには竜騎兵で取り囲まれ、奥に魔術師、精一杯頑張って竜騎兵1体を倒したところで、第7ターン夜明け到来。ボス込みの猛反撃で帰れぬまま壊滅。さようなら。
4. 中盤戦(押し引き)
序盤で大きなミスを犯していなければ、神経のすり減る中盤戦、すなわち押し引きが開始される。序盤でのミスとは、「無理攻めで速攻部隊壊滅」とか「速攻しなかったために夜間に間を詰められ第7ターン夜明けから総攻撃される」とかである。前者は既述の通りだが、速攻覚えたての頃など特に注意したい。後者については、自軍が「選択アンデッド」なら致命的である。相手は当然こちらに合わせた雇用をしているので、魔術師込みの総攻撃を受けるはめになる。
そういった不幸が生じていない場合、押し引きは基本的に逆アラインメントパターンを遂行すればよい。1v1理論から表を転載しておこう。
先攻なら
夕方 |
夜1 |
夜2 |
夜明け |
朝 |
昼 |
|
1p混沌 |
踏み込み |
総攻撃 |
現状維持or撤退(小) |
撤退 |
撤退 |
迎撃準備 |
2p秩序 |
撤退 |
迎撃準備 |
踏み込みor攻撃(小) |
追撃 |
総攻撃 |
撤退(小) |
後攻なら
夜明け |
朝 |
昼 |
夕方 |
夜1 |
夜2 |
|
1p秩序 |
踏み込み |
総攻撃 |
現状維持or撤退(小) |
撤退 |
撤退 |
迎撃準備 |
2p混沌 |
撤退 |
迎撃準備 |
踏み込みor攻撃(小) |
追撃 |
総攻撃 |
撤退(小) |
まあこれはあくまで基本形であり、実践では展開次第で様々なパターンがありうる。しかし「日中不利」「夜間有利」は不動であるから、ズレてきているなと感じたらなるべくこの表の流れへと戻す努力をしておきたい。
先攻のポイントは、まず夜2である。ここで深追いして壊滅というケースは非常に多い。兵力差がついていない中盤では、概ね撤退を見据えた現状維持(ZOC張り)か、若干引いてしまうのがよい。竜騎兵が多く、かつ骨やグールが少ない場合などは後者の判断が妥当だろう。
もう一つのポイントは昼である。昼に後攻忠誠軍を撤退させることは非常に重要。でなければ反撃の機を逃すことになる。そのためには、夜明けないし朝に余計なダメージを受けて戦力を減らさないこと、また部隊編成を正しく整えて当該戦地で自軍兵数>敵軍兵数となるように気をつけること、が必要。その上で、昼に一方的な先制攻撃をしかけるか、危険ならZOCを張りつつ間をつめることで、大抵後攻の忠誠軍は撤退してくれる。
後攻のポイントは、まず昼である。先攻と違い、後攻の行動直後に時刻が変化することを鑑みれば、昼は遠慮無く先制攻撃を加えてよい。そうするとすぐ夕方になり、その後は夜である。後攻は夕方から攻撃を仕掛けたいので、この昼攻撃は必須である。あとは夜1まで全力で攻撃。
また、夜2は当然撤退だが、先攻の夜2撤退よりも大きく撤退すること。表では撤退(小)になっているが、竜騎兵の数が多い忠誠軍を相手にするなら、夜2は目一杯引くぐらいがよい。そして夜明けに自軍村を開放し、朝に奪わせる。朝はなるべくZOCを駆使して耐え、相手が昼に何もしてこなければ、前に出よう。
ちなみに以上はあくまでも戦力差の付いていない中盤戦ならではの話である。こちらが相当有利になってきたのなら、徐々に攻撃時間を増やしていき(例えば、夜2に撤退せず現状維持率を増やすとか、さらに攻めるとかして)、終盤戦に持ち込もう。そうすれば勝利は目前である。ただし情勢を見誤って兵数を逆転させられないよう注意すること。
- 貯金の是非について