問題6の解説
基本思想 より確実に殺せる方から殺せ
例によって夜1であるし、局地的な数で勝っているので攻めることが前提である。この局面において予想できる最大の戦果は、村エルフを殺して村を奪うことであろう。そのために必要なヒット数を、暗黒僧2体のヒット数を軸にして場合分けしてみる。
●暗黒僧4ヒット(約24%)
馬鹿づきおめでとう。エルフ戦士は死ぬ。村をコウモリで取り、骨で残ったエルフに殴りかかることができる。
●3ヒット(41.1%)
エルフ戦士の残りHP は一桁台前半となり、骨またはコウモリの攻撃が1回でも命中すれば倒せるようになる。
●2ヒット(26.4%)
エルフ戦士の残りHPは14または13となる。骨斧2ヒットか、骨斧1ヒット+コウモリ1ヒットが殺害要件となる。
●1ヒット(7.5%),0ヒット(0.8%)
いわゆるぴよである。1ヒットだとエルフ戦士のHPは26ないし25残り、骨斧3ヒットまたは骨斧2ヒット+コウモリ2ヒットが殺害要件となる。
暗黒僧4ヒットならば無条件で村が奪える。3ヒットならば78%の確率で骨斧が村エルフを殺せる(=村が奪える)。しかしながら暗黒僧2ヒットの場合、骨斧が村エルフを殺害できるのは35%となり、1ヒットだと6%になってしまう。
エルフ殺害に失敗した場合に相手が攻勢に出ると、暗黒僧の1匹が殺される可能性がある。エルフ戦士の攻撃8回中6回以上ヒットする確率は32%、5回以上は60%である。強力エルフの攻撃が3回以上ヒットすると暗黒僧のHPが満タン(27)であっても全5回ヒットで殺害される。またエルフ弓の反撃でHPが24になれば、強力の有無によらず8回中5回ヒットで殺害されるし、HP21だと5回あるいは4回(83%)で殺害される。
このように、自軍の攻撃が失敗して両方のエルフ戦士が生き残った場合、自軍暗黒僧1体がかなりの確率で殺害される。また村エルフを殺しそこねた場合、8ポイントのボーナスを与えてしまう。
逆に、平地エルフ戦士を狙った場合にはどうなるか。暗黒僧2ヒットであった場合に骨斧でとどめをさせる確率は、村エルフ相手では35%であったが平地エルフだと65%まで跳ね上がる。骨斧でとどめをさせなかった場合(1ヒット時)にコウモリで殺害を狙う時の成功率は、前者は64%だが後者は84%に上る。万が一暗黒1ヒットであった場合に、骨斧3ヒットで殺害できる確率は前者6%に対し後者は22%となる。このように、村エルフと平地エルフとでは、暗黒僧のヒット数が少なく非魔法攻撃で止めを刺す必要が生じた際に大きな差が出てくる。
今回の設問においては、村エルフ狙いでも比較的高い確率(65%)で安全に村が奪える。しかし3回に1回は、村エルフを殺し損ねる(=暗黒僧1匹がけっこう倒される)。村上のユニット殺害率がさらに低いような場合で、村上に居ないユニットが殺害可能であれば、そちらを先に標的にすることをお勧めする。また、全体の状況によっても判断を変更する必要が生じる。たとえば村数でアドバンテージを有しており、慎重にプレイしさえすれば良いという状況ならば、博打を打たず平地ユニットから殺すということが推奨されよう。