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SSD 320
- X25-M G2 の正常進化型で予定から大幅に遅れ 2011 年 4 月発売。G1 に対する G2 の進化点はパフォーマンスと Trim (及び SSD TOOL BOX) だったが第三世代目では SandForce を意識し SandForce に似た信頼性を向上させる機能が追加されており、低いモデルナンバーであるものの Celeron G1101 や Pentium G6950 が ECC メモリに対応していたのと同様に単なる廉価版という訳ではない。G2 はノート PC 向けにも関わらず一部でデータベースサーバー等に採用される例があったが SSD 320 もそういった用途を意識した資料を提供している (SSD 510 には用意されていない)。G2 の 34nm からもう一段階シュリンクされた 25nm プロセスの NAND フラッシュメモリを採用しているが保証書き込み量はスペック上は G2 よりも高くなり最大 600GB と 2.5"では最大級の容量も用意され 300GB 以上のモデルは予備領域の割合が 13% まで増やされている。ケースは G2 と共通のものでケース色も G2 同様銀だが Intel のロゴが青から黒になっている。プラスチックのスペーサーで厚みが調整してある点も同じ。スペック上の消費電力は G2 と大差は無い。
- Intel 自社製の SSD コントローラーは G2 からリビジョンアップしようやく ATA8-ACS に対応。その為ようやく Windows 7 で SSD として認識されるようになった。Trim 無しでは速度低下するものの Trim の効果は高く Trim が有効である限り殆ど速度低下しない。従来通り SSD TOOL BOX 対応なので Trim コマンド対応ドライバの環境であれば Windows XP でも利用可能。
- G2 同様 NAND フラッシュは 40GB 版のみ 5 チャンネルで他が 10 チャンネル接続となる。スペック記載の RW4KB IOPS は G2 同様ドライブ全域の内 8GB だけを計測したものでドライブ全域を計測すると大きくスコアが低下するが、その際 600GB (150 IOPS) << 40/80GB/G2 (300 IOPS) < 120/300GB (400 IOPS) << 160GB (600 IOPS) となり、G2 のように単純に大容量版が高速とはなっていない。各種簡易ベンチマークではランダムアクセスでは G2 より誤差程度だがスコアが低下しているものが多いが実用系ベンチマークでは G2 と大差ないスコアになっている。各種のベンチスコアから G2 同様 512byte 単位のランダムアクセス速度がそれなりに高い事が見て取れ、パーティションアライメントの影響は殆ど受けないものと思われる。シーケンシャルライトが目立って遅かった G2 に比べ大幅に速度が向上し弱点が潰されている。
AES-128bit 暗号化
- AES-128bit を使用したハードウェアレベルのデータ暗号化に対応、HDD パスワードとは別に、特別な設定無しで自動的にユーザーデータは暗号化された上でフラッシュメモリに保存される為 SSD を分解・解析されデータを抜かれるリスクが減った。暗号化キーは SecureErase を行うごとにランダムなキーが自動的に生成される。
Enhanced power-loss data protection
- 停電時に SRAM キャッシュの内容を NAND フラッシュメモリに退避する為の複数のコンデンサを備えており X25-M G2 よりも信頼性が高まった。コンデンサは SuperCap ではなくタンタルコンデンサ (タンタルコンデンサはショートモードで故障する為ややリスキーである。SSD 320 が採用しているのがポリマータンタルであるという情報は今のところ無い) を使用しており、AnandTech によると Intel は「単一の SuperCap よりも複数のコンデンサを使用した方が対障害性が高い」と主張しているようだ。一般的に他の SSD や HDD では大容量のコンデンサまで実装しているものは多くは無いが殆どは瞬断対策がなされており、他の SSD に対するアドバンテージは瞬断しても 256KB とも 2MB とも言われるコントローラー内蔵 SRAM 内の書き込み直前のデータを失わない点である。またホットプラグの際等にコンデンサに充電される分突入電流が大きくなり過ぎる事を防ぐ回路が組み込まれており SSD 起動時の突入電流は最大で 1.2A (6W) に制限されているとの事。
データ冗長化
- SSD 内部で自動でデータの冗長化 (RAID4 相当のパリティ付加) を行う。NAND フラッシュメモリのいずれかのシリコンダイが故障しても残りのダイだけで継続使用出来るようになっている (SandForce の RAISE やチップキルに似た機能)。Intel 公式では軽くしか触れられていないが AnandTech が詳しい解説をしている。(但しこの機能は予備領域が 13% である 300/600GB 版にしか実装されていない可能性がある)
- AnandTech - 該当ページ
リンク集
シリーズ名 |
Product code(箱に記載)※1 model code(device name) |
容量 (user/搭載量) |
形状 |
シーケンシャル リード/ライト |
RR4k/RW4k (IOPS QD=32)※2 |
保証 書き換え量※3 |
価格 |
SSD 320 (G3 Postville Refresh) |
SSDSA2CT040G301 SSDSA2CT040G310 SSDSA2CT040G3K5 SSDSA2CT040G3B5 SSDSA2CT040G3 |
40GB /40GiB |
2.5" SATA 厚さ 7mm /9.5mm |
200/45 MB/s |
30,000/3,700 |
5TB |
価格.com 40/80GB 120/160GB 300/600GB coneco,net ベストゲート |
SSDSA2CW080G301 SSDSA2CW080G310 SSDSA2CW080G3K5 SSDSA2CW080G3B5 SSDSA2CW080G3 |
80GB /80GiB |
270/90 MB/s |
38,000/10,000 |
10TB |
SSDSA2CW120G301 SSDSA2CW120G310 SSDSA2CW120G3K5 SSDSA2CW120G3B5 SSDSA2CW120G3 |
120GB /120GiB |
270/130 MB/s |
38,000/14,000 |
15TB |
SSDSA2CW160G301 SSDSA2CW160G310 SSDSA2CW160G3K5 SSDSA2CW160G3B5 SSDSA2CW160G3 |
160GB /160GiB |
270/165 MB/s |
39,000/21,000 |
SSDSA2CW300G301 SSDSA2CW300G310 SSDSA2CW300G3K5 SSDSA2CW300G3B5 SSDSA2CW300G3 |
300GB /320GiB |
270/205 MB/s |
39,500/23,000 |
30TB |
SSDSA2CW600G301 SSDSA2CW600G310 SSDSA2CW600G3K5 SSDSA2CW600G3B5 SSDSA2CW600G3 |
600GB / |
270/220 MB/s |
60TB |
SSDSA1CW080G3 ? |
80GB /80GiB |
1.8" SATA 厚さ 5mm |
270/90 MB/s |
38,000/10,000 |
10TB |
ベストゲート |
SSDSA1CW160G3 ? |
160GB /160GiB |
270/165 MB/s |
39,000/21,000 |
15TB |
SSDSA1CW300G3 ? |
300GB /320GiB |
270/205 MB/s |
39,500/23,000 |
30TB |
※1:末尾に「01」「10」「B5」「K5」が付くものは Product code、付属品等に違いがある。詳細はトップの「Product code 命名規則」参照。その下が model code で OS から認識されるデバイスネームである。初期は末尾"10" と "K5" のみ流通、途中から末尾"B5"が流通開始。
※2:スペック記載の数値は 8GB スパンの数値。ドライブ全域をテストした場合は容量によって異なるが 150~600 IOPS となる。
※3:寿命は 100% 4kbyte ランダム書き込み時のもの。ランダム書き込みはシーケンシャル書き込みより消耗が多く、実使用ではこの数値よりやや長い寿命が望める。G2 の同容量の機種に比べ僅かにスペック上の寿命が伸びている。使用している 25nm MLC のスペック上の保証書き換え回数は 5000 回と 34nm MLC と同じであるが実際の耐久性は僅かに下がっている可能性がある。Intel 25nm MLC の 64M2X のデータシートによると Program/Erase Cycle とデータリテンションは 34nm MLC と同じ 5000 回・JEDEC compliant となっている。
コントローラーチップ |
Intel PC29AS21BA0 -F2******* (第二世代?)※1 |
ファームウェア |
4PC10302 |
フラッシュメモリ |
80GB /Intel 64M2X? 29F64G08ACME1 (25nm 2bitMLC 8GB) * 10 300GB /Intel 64M2X? 29F16B08CCME1 (25nm 2bitMLC 16GB) * 20 |
訂正不能エラーレート |
1/10^16 |
ワークメモリ |
80GB/SDR-SDRAM 32MB Hynix H55S2562JFR 300GB/SDR-SDRAM 64MB Hynix H55S5162EFR ※2 |
衝撃耐性(動作中) |
1,500G/0.5 ms |
振動耐性(動作中) |
2.17 GRMS (5-700 Hz) |
動作温度 |
0-70℃ |
インターフェース |
SATA2.6 3Gbps (ATA8-ACS Version 4) Trim・NCQ |
コネクタ形状 |
SATA (2.5") microSATA(1.8") |
消費電力(アクセス時) |
2~4W(平均) 6W (起動時) |
消費電力(待機時) |
0.075W |
動作電圧 |
5V (2.5") 3.3V (1.8") |
重量 |
2.5" 9.5mm /88g 2.5" 7mm /82g 1.8" /49g |
※1 G2 同様 256KB or 2MB の SRAM キャッシュを内蔵。
※2 PCB は G2 のものとは異なる新設計のもので Ver01 のみ確認。TSOP パッケージだった G2 から BGA パッケージの省電力なモバイル用となったワークメモリ周辺には停電対策の 470μF のチップタンタルコンデンサが 6 個配置されており、SRAM キャッシュの内容を NAND に退避する分の電力を蓄える。
※ 各種スペックは「Enterprise Server/Storage Application Product Specification Addendum」に記載されているものを優先的に表記している。
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