PATA/ATA
旧来のパラレル ATA。信号は同じでもコネクタ形状は以下のように多くの種類がある。電源電圧以外は変換コネクタで相互変換が可能。残念ながら現在 PATA 接続のもので東芝や Intel 製 SSD のように信頼性・寿命・性能が共に優れた SSD は存在せず、CF 用コントローラーに毛が生えた程度のコントローラーを搭載したり SATA 対応のコントローラーを変換チップで変換して搭載しているものしか無い。従って、PATA 環境であれば SATA の SSD を PATA 変換して使用するべきである。
- 3.5"で使用される 40pin (+4pin ペリフェラル電源コネクタ)
- 2.5"インチと日立型 1.8”で使用される 44pin (電源ピン含む。通常は 5V だが 3.3V 駆動のものもある)
- 東芝型 1.8"で使用される 50pin (電源ピン含む。3.3V 駆動、コンパクトフラッシュとはピンアサインが異なる)
- コンパクトフラッシュで使用される 50pin (電源ピン含む。5V/3.3V 両対応。)
- 東芝型 1.8"で使用される LIF(Low Insertion Force)。ケーブルの厚みやピンアサインが異なる数種類が存在する。(電源ピン含む。3.3V 駆動)
- eeePC/DELL mini9 用の miniPCIe カード型 SSD 用コネクタ。miniPCIe とは全く互換性は無く PATA 以外に SATA と USB 用の pin を備える。3.3V 駆動
- BGA。ワンチップ型 SSD ではチップのパッケージの pin から直接 PATA インターフェースに接続できるようになっているものがある。ピンアサインや駆動電圧は製品によって異なる
SATA
現在主流のインターフェース。現行品は SATA2.6 3Gbps か SATA3.0 6Gbps。通信速度は 150/300/600MBps の三種があり、製品によっては「ホットスワップ」「スタッガードスピンアップ」「NCQ」「ポートマルチプライヤ」「AHCIモード」のいずれかあるいは全部をサポートしている場合もある。コネクタは以下の種類がある。
- 3.5"/2.5"HDD/SSD で使用される 15pin 電源コネクタ+7pin 信号コネクタ。電源コネクタは 12V/5V/3.3V 対応でアクセス LED/スタッガードスピンアップ制御用 pin も定義されている。通常 3.5"HDD/SSD では 12V/5V のみが使用され、2.5"HDD/SSD・Half-slim SSD では 5V のみ (稀に 3.3Vのみ) を使用する。
- 1.8" で使用される 9pin 電源コネクタ+7pin 信号コネクタ (microSATA コネクタ)。電源コネクタは 5V/3.3V 対応でベンダ依存の pin が二本用意される。通常 1.8"HDD では 3.3V のみ使用される。信号コネクタは通常のものよりやや薄い。
- スリム光学ドライブで使用される 6pin 電源コネクタ+7pin 信号コネクタ (Slim コネクタ)。電源コネクタは 5V のみ対応でデバイス認識用ピンと診断用ピンが含まれる。信号用コネクタは通常のものと同一。
- 1.8"HDD/SSD 向けに信号・電源ピンを含んだ LIF コネクタが定義されており、極稀に採用製品がある。
- 特殊な例として miniPCIe カード型の mSATA や eeePC・DELL mini9 用 SSD では miniPCIe と同形状だが miniPCIe とは電気的互換性が無くピンアサインも全く異なるコネクタを使用している。これらは信号ピンだけでなく電源ピンを含んでおり駆動電圧は 3.3V。
- 他の特殊な例ではワンチップ型 SSD でチップのパッケージから直接 SATA インターフェース用 pin が出ているものもある。
- 外付け向けの eSATA は信号コネクタのみ定義されており内蔵用信号コネクタとは形状が異なり互換性が無い (電気的には互換性あり)。電源は外部から調達する為コネクタ形状等は定義されていないが内蔵用 15pin 電源コネクタをそのまま外部に引き出して使用する製品もある。
SAS
エンタープライズ向けデバイスで現在標準のインターフェース。300MBps と 600MBps 対応の製品があり将来 1.2GBps の規格が登場する。 SATA と下位互換性がある (SAS コントローラに SATA デバイスを接続して使用できる。逆は不可)。電源コネクタは SATA 標準の 15pin と同一。SAS エキスパンダに対応している。
USB
組み込み用や外付け型 SSD に見られる。60MBps の USB2.0 と 625MBps の USB3.0 対応のものがある。USB3.0 と USB2.0 は一応互換性があり相互に接続する事が出来る。いずれも駆動電圧は 5V だが規格上のコネクタあたりの給電能力は USB2.0 は 500mA なのに対して USB3.0 は 900mA まで強化されている (実際の製品ではそれ以上の給電能力を有するものもある)。SSD に見られるコネクタの種類は以下の通り
- A端子、外付け型 SSD や USB メモリで良く目にする
- マザーボード直結用 9pin ピンヘッダ
PCI-Express
通常拡張カードに使用される規格で PCIe1.1 で 1 レーンあたり 250MBps、PCIe2.0 で 1 レーンあたり 500MBps、将来登場予定の PCIe3.0 では 1 レーンあたり 1GBps の転送速度を持つ。複数のレーンを束ねて使用される事もあり、x1/x2/x4/x8/x16/x32 レーンの各コネクタが定義されており実際に見られるのは x1/x4/x8/x16 レーン用コネクタである。例えば PCIe 2.0 の x8 コネクタの場合 4GBps の転送速度を持つ。駆動電圧は 3.3V+12V、x16 コネクタの給電能力は最大 75W。それ以上の電力を消費するカードは 6pin ないし 8pin の 12V 補助電源コネクタを一本又は複数本接続して補う。SSD の場合は今のところ補助電源コネクタを必要とする製品は見当たらない。
PCIe 接続の SSD は実際の所殆どが RAID コントローラーと SATA インターフェースの SSD 複数台分のチップを搭載しただけのものであり SSD コントローラー自体は SATA 対応のものが多く、RAID コントローラー用のドライバをインストールしなければ認識されない。PCI-X 用 RAID コントローラーをブリッジチップで PCIe に変換している機種もあり、この機種はマザーボードによっては正常に動作しない。
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