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TLCのSSDについて

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だれでも歓迎! 編集

いきなり結論を書くが、最近のTLC SSDは「3D TLC NAND」なるものを積んでいるものが主流で、これがあると速度低下を起こさない!
3D QLCは速度低下するが

+ 過去の文章
最近、TLC・3D QLCのSSDの登場により、SSDの低価格化が進んでいる。
これは喜ばしいことだが、TLC・3D QLCのSSDの性質をよく調べずに買うと、後で泣きを見る。

もうプチフリや低寿命といった初期のSSDのような症状は起きないものの、安さにつられて買うとどうなるか、実体験者が語っていくこととしよう。

そもそもTLCとは?

SSDには複数の種類の記録方式があり、SLCMLCTLCQLCが存在する。
SLCは1つの所に1つのデータを書き込む方式のもので、一番速いがかなり高価で、業務用(サーバー向け)製品となっている。
MLCは1つの所に2つのデータを書き込む方式のもので、速さはそこそこ(とはいえ読み書き600MB/s程度はある)の方式のもの。
TLCは1つの所に3つのデータを書き込む方式のもので、速さは3DのはMLCと同じくらい、3Dでなければこの中では割りと遅い、とはいえ読み込みはHDDよりは速い。書き込みも仮想SLCなどのキャッシュである程度までなら速い(なぜある程度なのかは後述)。そこそこ手頃な価格。
QLCは1つの所に4つのデータを書き込む方式のもので、速さはこの中では1番遅い、とはいえ読み込みはHDDよりは速い。書き込みも仮想SLCなどのキャッシュである程度までなら速い(なぜある程度なのかは後述)。一番手頃な価格。

3Dじゃなかった頃のTLC・3D QLC SSDでの問題点

寿命と答えた方、今すぐブラウザバックしろ(# ゚Д゚)

この画像を見て欲しい。
これは2DTLCタイプのSSDのADATAのSP550(480GB)のディスクベンチの写真である。書き込み速度が265MB/sと表示されている。一般的なHDD(2015年当時)は書き込み速度が150MB/sなので速いと思われる人もいるだろう。
しかし下の画像を見て欲しい。
これは同じSSDのデータ転送の様子である。
最初の方は高速でデータ転送ができてるようだが、その後はほとんど60~80MB/s程度の速度しか出ていない。これは2.5インチのHDD並の書き込み速度である。
2DTLC・3D QLCのSSDは他の書き込み方式のSSDと比べ書き込み速度が遅く、キャッシュを使って速度を補っているのだが、そのキャッシュが切れるとこのような数値になってしまうのである。この事を知らずに買った筆者は最初「故障してるのか!?」と思ったほどである。この書き込み速度は正直言って2010年以前の初期のSSD程度の速度である。
こちらのサイトでも、4種のTLCのSSDを性能検証してるが、何れもキャッシュを溢れると低速になっている。

プチフリが無かったりや長寿命(それでもMLCのSSDよりは寿命が短いが)なことを考えても、これは少し許容しがたいものである。

でも3D TLC NANDなら・・・

書き込み速度は落ちない。
画像はmicron製SSD(1TB)にsteamのデータをコピーしているところ。
全く速度が落ちない。みんな!3DTLCのSSD、買おう!

最後に

2018年には、TLCよりもデータ記録密度が高い「QLC」という方式が登場した。
HDD並の容量単価に近づけるために開発され、最初から3D NANDの製品だけが作られている。
だが、キャッシュを使い果たしたときの速度の落ち方が尋常じゃない。こちらも下手するとHDD未満。

じゃあTLC・3DQLCのSSDは買っちゃダメなの?

そんな事は言ってない、大容量(10GB~)のファイルを書き込んだりしない使い方なら、むしろ買いである。要はキャッシュ内で収まるファイルの容量で使えばいいのだ。OS向けCドライブ向けではないがDドライブ向けと言った所
またSteamゲームのゲームデータ置き場もいいだろう。ダウンロード速度が書き込み速度(60MB/s)を下回ることが大半だからだ。

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