三枝夕夏 思い出引き立てるような曲を作りたい

2003年2月22日
   「三枝夕夏 IN db(イン・デシベル)」のユニット名で今月5日に発売したミニアルバム「Secret&Lies」が、オリコン初登場20位にランクイン。倉木麻衣、愛内里菜、上原あずみらが所属する「GIZA studio」期待のニューカマーだ。

名前の通り夏が大好きだという三枝夕夏

 名前の通り、真夏のカンカン照りのような元気よさがチャームポイント。「夏が大好きなんで、芸名も夕夏にしたくらい。今は夏が待ち遠しい。私の場合は普通の夏じゃない。毎年“マジック・サマー”って呼んでるんです!」ナイスボディーも夏がよく似合う。

 18歳で名古屋から上京し、いったんタレント活動を始めるが、「何かが違う」と気付いていったん帰郷。昔からあこがれていた歌に挑戦することを決意して今度は大阪へ出向き、デビューを勝ち取った。一度は夢をあきらめかけただけに、芯(しん)が強くなった。「ロックとかR&Bとかいうジャンルにとらわれず、きれいなメロディーを伝えたい。最近、CDが売れないというニュースをよく聞きますが、今の若い人たちは思い入れのある曲があるかな?って思う。思い出を引き立ててくれるような音楽を作りたいんです」と音楽への志も高い。

 一見まじめだが、ユニークな感性も持ち合わせている。趣味は、電気店めぐりとことわざ。「あんまり買わないんですが、家族だんらんの象徴のようで一番落ち着ける場所」という電気店めぐりの間に、様々なことわざで今の心境を表現してみる。「今好きなのは『出る杭(くい)は打たれる』です。これってちょっと出てるから打たれるんです。だったらちょっとやそっとじゃ打たれないくらいに思いっきり杭を出してやろうと思ってます」。う余曲折の末、あこがれの歌姫への切符を手にした三枝は、ことわざにたとえるなら「水を得た魚」のようにピチピチと音楽シーンを泳いでいく。(高橋 誠司)

 
◆三枝夕夏(さえぐさ・ゆうか)1980年6月9日、愛知県生まれ。22歳。高校卒業後にタレント活動を始めるが、いったん帰郷。昨年初頭に作ったデモテープがきっかけになり、同6月に「Whenever I think of you」でデビュー。今月5日に発売したミニアルバム「Secret&Lies」はオリコン初登場20位にランクイン。
[取材後記]難しいことわざを知っていて感心させられた。「青菜に塩」は普段なかなか使わない。青菜に塩をふるとしおれることから、しょんぼりしている様子を言うそうだ。恥ずかしながら意味が分からなかった記者も「青菜に塩」となってしまった。