消費者金融とグレーゾーン金利の問題


【現状】
  • 出資法:29.2%
    金利が超えたら5年以下の懲役or1000万円以下の罰金
  • 利息制限法:0~10万円:20%
      10~100万円:18%
      100万円~:15%
      金利が超えても罰則無し

  • 出資法と利息制限法の間:グレーゾーン

【なぜグレーゾーン金利が有効なのか?】
貸金業規正法「みなし弁済規定」による。
①登録を受けた貸金業者の金銭消費貸借契約上の利息契約に基づく支払い
②債務者が利息として任意に支払ったこと
③法廷の契約書面や領収書を交付していること
を条件に例外的に有効とみなす。

【何が問題なのか?】
  • 高金利。金利が膨らみ元本返済には至らない。
 追加融資で雪だるま式に負債が膨らむ
  • 借主、保証人に対する過剰な取立て。

【裏付けデータ】
  • 多重債務者 200万人
  • 自己破産申し立て 20万件/年

【対策】
2006/10/24 与党まとめ概要
  • 出資法の上限金利(年29.2%)を09年末~10年前半をめどに20%に下げる
  • グレーゾーン金利の廃止
  • 年収の3分の1を超える貸付禁止
  • 貸金業界に広告の自主規制ルールを制定させる
  • 日中の電話、訪問による執拗な取立ての禁止
  • 自殺を元に貸金業者に支払われる保険契約締結の禁止
  • 罰則の強化
    • 無登録業者 懲役5年以内、罰金1000万円以下⇒10年以内、3000万円以下
  • 財産的要件が純資産1000万円(個人)から5000万円(法人)

【懸念事項】
  • リスクと金利は比例するため、融資が必要なのに排除される人が出る。
  • 業者としての条件が厳しくなり、NPOバンクなど対応できない組織が出てくる可能性がある。


【今後の対策】
★法律上の対策のみならず行政、消費者側の対策が必要!
(例)
◆行政◆
多重債務者の事例共有、クレジットカードの適正利用についての啓発活動、により、消費者意識を変えて、多重債務者発生の未然防止をする。
悪質業者の監視と消費者への情報提供も有効。

◆消費者◆
多重債務者とならないよう、上記を積極利用し自己責任の元に貸金業者を利用する。

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最終更新:2006年11月22日 00:34