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「ほら、入りなさい」
 アトリエに白いガウンだけを羽織った沙由香が潤子のうしろから
入ってきた。どこか落ち着きのないように見える。

 潤子は牽いていたキャスターを止めた。ゆっくりと歩いている沙由香の
手を取って引っ張り、小さなお臀を掌で圧し上げた。
「やっ、やあっ、お母さま」

 少女の繊麗な躰を少し捻って、潤子を見る沙由香。入ってきてから、
なにかと、私と眼を合わせないようにしているようだった。

 キャスターに載ったステンレスの銀のトレイには、ビニールの袋に詰めた
濃緑色のペースト状の染料があった。
プラスチック製の極細の搾り口が先っぽには仕込まれていた。
傍には後始末の為の濡れた布巾も畳んで置かれていた。

「ママでいいわ。お仕事じゃないから」
 入って来る時は嫌がる奴隷になって、私のなかの嗜虐心を煽って、
沙由香の無防備な顔がそこにあった。

 くちびるが半開きに、白い前歯が覗いていた。これからセックスをします、
という貌にはまだなりきれてはいない。



「うん」
「それはダメ」
「……はい」
「よろしい」

 おどけて母が笑うと娘は含羞んだ。
 潤子は沙由香の緊張をほぐそうとしていた。
 私と沙由香は数時間前、ショッピング・モールへ出かけていた。

 父と娘のような関係から(車のなかで沙由香を跨らせて車を走らせてはいたが)、
アトリエで直ぐに男と女に変わることに、沙由香は多少なりとも躊躇っている、
と見受けられた。

 沙由香の魅せる貌に、ペニスへ血汐を送りはするが、私にとって関心は、
もはや潤子の提案した、簡易タトゥーのことだった。一週間足らずで消えてしまう。

 それでも胡坐の中のペニスは、沙由香の肉を想って、びくんびくんと跳ねていた。
沙由香がベッドに座っている、裸の私をちらっと見てか、沙由香の顔がこれから
セックスをしましょうというものに、徐々に変わってゆくような気がした。

 潤子が真理を送って行ったその後、沙由香と私は玄関で男と女になって縺れた。
肉情はモールの帰りにももたげてしまって、泣く沙由香にたまらなくなって、
ふたたび関係を結んだ。


 完全とはいわないが、少女でありながら女に変貌していた。女でありながら
少女であって、暗がりのなか肉で絆を結び、少女の芳香を肺に送りながら、
ときおり擦れ違うヘッドライトに照らされる沙由香を見て、どうして一糸纏わぬ
白い肌に剥かなかったのかと後悔したほどだった。

 車という極めて私的な空間で、無防備な肢体を抱いて夜に浮かぶ沙由香を思い描き、
たべものでいたずらを沙由香にしてみたいと思ったのだった。

 沙由香のまだまだあどけないセックス。むしろ女が少ないといいながら、
潤子のものより完成されたデザインだ。洗練され、且つ淫靡だ。

 そこにラ・フランスの熟した甘く緻密な果肉のピースを挿入しておいて、
沙由香に私の顔を跨がせ、いきませて頬張りたいと思った。

 その前に缶詰のシロップを股間に垂らして、私の唇でスリットを塞ぐ。それには
仰臥させたままで、下肢だけを捻らせておいて、ぴたっ、と唇で吸い付いて、
沙由香の内から出る愛蜜を啜る。

 愛液を少女のひくつく縦溝から、たらたらに滴らせていても、挿入を引伸ばして、
よく冷やした切り身で脾腹や乳房で戯れて、妖しい肋を浮ばせ喘がせて歔かせ、
愉しむ趣向だったのだが、缶詰はモールに置いていなかった。


「どうしたの。そんなところに居て。京くんは描いてくれないの」
 虚を突かれたのだが、それにもまして潤子の物言いに呆気にとられていた。
ずいぶんと昔に言われた呼び名だった。遠い夏の記憶だ。

「沙由香の枕になっているからいい」
「枕?あなたも描くの」
「いいよ、俺は」
 沙由香の表情がすこし固くなったような気がした。

「どうして。わたしが描いている間、沙由香にチンポのおしゃぶりをさせたいの」
「まさか」
 口を尖らせてくる潤子に私は反論した。

「まさかって何よ。まさかって。沙由香に嫉妬しているって言いたいのね」
「よくそこまで、飛躍できるな。感心するよ。まったく」

「ママ……喧嘩しないで。おじさまも」
 沙由香が不思議な表情をしていた。破瓜の時のものだったと思う。
沙由香は、潤子の絵のモデルとして肌を晒す少女。


 慣れこそはしていなかったが、アナルエントリーで男のモデルたちとの絡みも
沙由香は経験していた。クンニの手ほどきも初期に十分され、感じるということを
認識していたと思う。

 潤子の棚に収納されていたスケッチブックで、沙由香の貌を私は何度も見ていた。
 しかし、バージンだけは守られていて、それは私にと捧げられたものだった。
沙由香は螺肉を私の肉棒で貫かれて、どういう風に躰を表現していいのかを、
とまどっている風にもみえた。

 二度目の時も、下でただもがき苦しむという単純なものではなかった。恋情と
前もって与えられていた快楽との間を彷徨い、皮膚感覚で知る少女のエモーション。
 ただし、秘め事を実の母親の前で晒し、モデルを演じ続けなければならない沙由香。

「喧嘩じゃないよ」
 アトリエで沙由香の素描集を眺めていた。そこで私をみつけたとまどいと
哀しみの貌が交じっていた。瞬間的に見せた、あのときの沙由香なのだと思った。

 少女はどうしていいか分からずに怒りに身をまかせ、私が見ていたものを奪い取って
フロアにばら撒き、掻き集めては薄い胸に掻き寄せ、狂ったように破り捨てた。
 沙由香のカタストロフに対して潤子は激怒し、煽られての沙由香と至った
破瓜ではあったが……。


「えっ、喧嘩じゃないの」
 それ以前にも、沙由香が私に馴染む為の旅行を潤子はセッティングして、
渓谷の旅館に出かけたことがあった。

 どうしてもひとつになりたいとねだり、私は怒張を用いて沙由香の菊座と繋がり、
泣き叫ぶ沙由香をきつく抱きしめた。それがすべてのはじまりだった。
 沙由香が私を受け入れて、ペニスをしめつけ、存在すべてを自分の血と肉とした。

「潤子の顔をよくみてごらん」
 私は睨まれて潤子の瞳が逃げてはいったが、口元に笑みがこぼれていた。
「ずるい。ママ」

「昔はこうして遊んでいたの。最期には芝居だったのかさえもわからなくなって
いっちゃったけどね」
「せっくす?」

「なにいってるのよ」
 潤子が柄にもなく照れていた。喧嘩のあと、じゃれあったことを思い出してしまったのだろうか。
私は潤子に助け舟を出した。


「でも、下腹に描くんだよな」
「そうだけれど、寝ていてもしゃぶれるわよ。知っているくせに」
「先っぽだけだろ」
「やろうと思えば、深くも咥えられるわ」
 苦笑いしていた。潤子の眼も笑っていて。

「やっぱり、沙由香にして欲しいのね」
「なにいってんだよ」
「脚、痺れちゃうからね。しらないわよ」
「構わないさ。沙由香が辛いって言ったら俺はどくよ」

「沙由香が辛いって言うと思うの」
「なにしゃべっているの」
 ついてこれなくなってしまった沙由香が二人に割って入ってきた。

「ん、京介がね、沙由香の枕になってくれるって」
「おじさまは描いてくれないの」
「馬鹿ね。絵が定着する間、沙由香に付き合ってくれるっていっているのよ」


「ていちゃく?」
 沙由香は不思議そうな顔をしていた。
「肌に馴染むまで時間がかなり掛かるの。言ったでしょう。聞いてなかったの」

「うん」
「うんじゃなくて」
「はい。わかった」
 潤子はそういう意味でもちろん言ったわけでなく、思わず顔をくしゃっとしていた。

「美人がもったいないぞ」
「はいはい」
 ぞんざいな応えのわりに、多少の優しさがあった。

「ところで、どうして、うんが嫌なんだ」
「前にも言わなかった。嫌なの。京介は沙由香のうんが可愛いとでも
思っているのね。そうなんでしょう」
「ああ、否定はしないさ」

「うんだと、ぐだぐだになっちゃうの。どっかで、けじめをつけなくちゃ」
 個展の知らせの葉書。行ったのは選択の結果とおもっていたのは最初の内だけ。
沙由香とのことは間違っていなかったと思っている。

 シーツの上で胡坐を掻いていた私は沙由香を迎える。
 沙由香はガウンの帯をほどきにかかり、肌を晒してベッドに乗り、わたしの前に立った。
ありきたりの陳腐な言葉が思いつく。それでも裾を開く沙由香は蝶か妖精だった。


 両手で沙由香の腰の括れを掴んで、私は徐々に喘ぎはじめた下腹にそっと唇を付ける。
息を吹くみたいに少女の肌の上で顔を左右に小刻みに動かした。
 儀式めいた予感に、ふたりの躰は微かに顫えた。私の抱きしめている手の甲を、
沙由香の濃やかな黒髪が揺れて掃く。

 舌先を出して、性器ではなく、沙由香のお腹に這わせ、銀の絖りを白肌に描きつつ、
臍の窪みに潜らせたら、腹部はきゅきゅっと愛らしい痙攣をしてみせて、沙由香の指は
私の髪に埋まっていた。

「あっ、は、はあっ」
「きれいだ」
 沙由香のぽてっとしたお腹に私は頬を擦る。
「すきっ」
 掻き毟るまでの力は訪れないが、いつかは潤子のように沙由香にも。

「あんまり、汚したら駄目だったな」
「やめないでっ。やめちゃ、やだあっ」
 腰を掴んだ指先に力がこもって、沙由香のせつなそうな貌を仰ぐ。中指と薬指を揃え、
お臀から沙由香の縦溝を指頭でなぞってみる。


「んあっ、あ、あっ……」
 それほど強くは圧していなく、秘孔への挿入もしていない。
「さあ、座ってごらん」
 儚い場所に想いを込め、指頭はよしよしとでも、ひとつ愛でただけ。

「おじさまぁ……、あっ、ああ……」
 両脚が震えている。沙由香は腰を下ろそうとしたが、性器と腰骨をいらわれていたから、
しゃがむことも躰を引くことも、どうすることもできないでいた。
「さあ、おいで」

「おじさまっ、離してっ……。これじゃ、しゃがめないから」
「沙由香、離れたいの」
 潤子の声に沙由香の躰がびくんとなった。ふるふると顔を振ってお臀で髪が揺れた。

「でも……」
「このままでいいから、座るんだ。やってごらん」
 腰の括れを掴んでいた力を緩めてやったが、沙由香が私から躰を引くことは赦さない。

 その間にも沙由香の胸が喘いで、上下の昇降を繰返した。
 ようやく決心して沙由香は腰を下ろしてくる。
「いい子だ」
 フェイスサイドの黒髪が肩から薄い乳房に掛かってきて、ぷくっとした乳暈と
小粒な乳首を隠そうとした。


 沙由香の乳暈に拇と人差し指をあてて、摘んでこね廻す。
 沙由香は支えが欲しくてたまらなくなり、私の腕を頼って、がしっと掴んでいた。
「あん、あ、んあっ」

 沙由香の華奢な両脚が折れだし、両の膝蓋が私の胸を突くみたいにして出てくるが、
沙由香は躊躇って動きを止めてしまった。

「いいんだよ、このまましても」
「う、うん」
 沙由香は潤子の戒を気にしてか、顔を赧らめ眼を泳がせた。

 少女の乳房を弄ぶのをやめ、下りてきた沙由香の躰を支えようと、脇に両手を差し込む。
沙由香は私に当たらないよう、平泳ぎみたいに開脚をして腰を落す。
 ぱくっと沙由香の花弁は咲き、ぺニスが痙攣した。

 私の股間に沙由香の顔は近づいて、肉棒の様をみつめている。
「足を潤子のほうにやるんだよ、沙由香」
 私も胡坐を崩して右脚を潤子のほうに伸ばした。
「えっ?」
「仰向けになって、胡坐の上に頭を置くんだ」


「キ、キスさせて。おじさまのものに……したいの。そのあとで。だめ……?」
 沙由香は顔を上げて私と口吻できるほどの距離にいた。哀訴の表情でも
沙由香に即答できないでいた。

 もどかしさを感じたろうか、と思いつつも、遊びであっても雇い主である潤子を
差し置いて決断はない。とくに傍に居るからには、許諾を得ることが道理と思えた。
 実際は、潤子の前で沙由香といちゃいちゃしていた、自分に引け目を
感じていただけなのかもしれない。

「かまわないか、潤子」
 潤子はベッドに乗って、私と同じ様に胡坐を掻いて、左内太腿に片肘を突いて
私と沙由香のやり取りをじっと見ていた。
 私の場合、右脚を投げ出しているのだが、潤子は私のものに何も感じないのだろうか。

「おじさまっ……」
 応えてと沙由香はせがんできた。
「だったら、噛んでくれ」
「噛む……。噛んでいいの……」

「ああ、一回だけな」
「う、うん……するよ。わたし、するから。だから、させて」
「うんじゃないでしょ、沙由」
「はい、おじさま。させてください」


「ああ、頼むよ」
 沙由香はわたしの唇を奪ってから股間に降りていった。唇にやわらかな天使の
圧が残って温かくなった。

 沙由香は私の股間に着いて、正座のかたちから、お臀を後方に、潤子へ向かって、
もぞもぞと動かしていた。まだ両脚は畳まれたまま、きちっとした正座を保っていた。
 沙由香は子猫になってわたしの股間にじゃれついてくる。

 白い背に流れている、沙由香の黒髪がシーツにも散った。ほんとうの温かさが降りてくる。
頭が動いて、亀頭に沙由香の唇を先っぽに感じた。鈴口を舌先がちろっと舐めて掃いた。
 頭を撫でて、沙由香にごめんなとしてやる。歯が立てられた。痛みはなかった。

「もうすこし強くだ」
 私は沙由香の頬を撫で、流れてくる髪を掻き揚げる。白い頬にはきっと桜を散らせて。
沙由香は応えてくれて、複雑な耳殻を染めて、私の亀頭を懲らしめた。
「沙由香、顔を見せてくれ」

 チクッとした痛みが遠のいて甘い痺れに変わる。未練がましい交媾の別れの疼きなのか。
肉棒の痙攣は激しくなって振れていた。
 みだれた黒髪を引き連れて、沙由香の顔がわたしの左太腿の上で転がって、
暴れる怒張を擦っていった。沙由香の細い腕と尖る肘が私の目の前で舞を踊る。


 お臀まで伸ばした黒髪が沙由香の肉体に縺れながら、すっとした脂の削げた
女体は艶には程遠く、味気なくて、されど細く華奢な両脚は潤子に伸びて行って、
私のなかに、なにかを破壊するほどの圧倒的なエネルギーが渦巻いて、
少女の裸身が仰臥してくる。

 たまんない淫ら絵だった。沙由香の喘ぎも極まって、脾腹に無残な肋骨。
胸板にも浮び、鎖骨の窪みをも際立たせていた。

 稚いセックスに視線をやると、腹部の和む膨らみと、セックスから臍の窪みまでの
距離に執着した。やわらかさのなかで、傍の骨盤の両側の突起は、沙由香の薄い
皮膚を突き破りそうで、沙由香は儚さをまといながら、私を妖しい官能に誘う。

 鼻孔を膨らませた喘ぎと、唇からの吐息に私の股間がくすぐられる。
私を落とした効果は、先刻まで窺えなかった、沙由香の頬と瞳がいちばんよく知っていた。
少女の眉根も、せつなそうに寄せる術を知っていて。

 胡坐に置かれた沙由香の印象的な貌のみだれ。沙由香の右手が潤子のほうに
伸ばされている、私の右太腿にふれた。

 沙由香の髪を私は手櫛で梳いてやった。
 愛らしい頬にはペニスがあたっていて、沙由香の左手が逃げないようにと
押さえつけていた。


 くちびるの蕾が薄く開いて、透通る白い前歯を雫のようにこぼれさせる沙由香を見て、
ペニスの血汐は熱く滾っていった。愛らしい沙由香に私の攻撃性は真直ぐに向けられて。
「おじさま……」

 乳房は母親の潤子のものとは比べるまでもなく、儚い薄さであっても、それでも
確かに膨らんではいる。
 昨日より今日。今日よりは明日。四年もすれば、緻密な果肉が詰まるように
膨らむのだろう。

 今は少女の薄い皮膚に私が故意に噛んでみて、腫らしたようになっている、
沙由香のおっぱいのこだわりは強かった。
「きれいだよ」

 ペニスが当たっていない右頬に私はさわって、気持ちが昂ぶった。
「沙由香、お腹をあまり動かしちゃダメよ。はじめるからね」
「ママ、ごめんなさい」
 布巾で私の唾液と混じり合った濡れを潤子は拭き取っていた。

 わたしを見上げている大きな黒い瞳。愛らしい少女の唇は横に薄く伸びていって
前歯をたくさん見せた。
「しょうがない人たちね」
 潤子はぼやいていたが、その顔は笑っていて、沙由香の陰阜の作業に没頭していった。


おわり