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「十二歳未満の時期にペニスで処女膜を喪失すると、癌の発生率が下がるそうよ。
ねえ、あなた。エリカの処女、もらってあげてくれない?」
妻はから揚げをほおばりながらそう言った。
居間でのんびりと夕食をとっている状況ではいかにも不似合いな言葉だった。

私は箸を休め、思わず娘のエリカと顔を見合わせる。
黒目がちなエリカの瞳が揺れていた。目元と頬が仄かに赤くなっている。

私は妻に気付かれぬよう、そっとため息をついた。
まったく、妻の健康マニアぶりにも困ったものだ。
彼女はブルーベリーが目に良いと聞けばそれの入ったジャムを買い、
アガリスクが体に良いと聞けばそのサプリメントを買う。
自分だけで服用するのならまだしも、私やエリカにまでそれを強制するのだ。
もっとも私の場合、サプリメントなどは会社の後輩である山田君にほとんど押し付けているが。


こうしたとき、妻の行為を否定してはならない。
妻はすぐに「わたしが嘘を言ってると思ってるのね。離婚よ!」とまくしたててくるのだ。
しかし今回ばかりは肯定するわけにはいかない。
いくらなんでも十歳になったばかりのエリカの処女など奪えるわけがない。

「あなた」妻の冷たい声。「エリカが将来癌になってもいいわけ?」
「いや、そういうわけじゃないけどさ」
「だったらやってよ。エリカのためなんだから」

エリカのため――。
そう言われれば私には反論のしようがないことを妻はわかっている。
私はエリカをどうしようもないほど愛しているのだ。

肩までかかる長く光沢のある黒い髪。大きく、ややつりあがった猫のような目。細い鼻梁。
柔らかくも張りのある頬。控えめな唇。
全てが美しい。
エリカは神がこの世につかわしたニンフなんじゃないかと妄想することさえある。


しかし、エリカに淫欲を感じたことは一度もない。
むしろエリカからは触れてはいけないような、汚してはいけないような、
神々しい雰囲気すら漂ってくるのだ。
だから私にはエリカを抱くことが出来ない。

「まあ、なんて人。エリカのことが可愛くないのね!?」
妻の声はヒステリックな語調を帯びてきた。
言い返せない私を不憫に思ったのか、
エリカは私の服の端をつまんでちょいちょいと二、三度引っ張ってくる。

私は出来うる限りの笑顔――エリカの顔を見ると常にそうなってしまうのだが――で
「どうしたんだい?」と訊いた。
エリカの真っ直ぐな視線が返ってきた。
決意とはにかみが一体となった視線だった。
「わたし、パパとエッチする。ううん……したいのっ!」

エリカは凛々しく言い放った。
だが、体は小刻みに震え、息は荒く、首まで紅く染まっている。
しかも瞳には淫欲の炎が宿っていた。
それは当然神聖なものではなかった。
私は初めてエリカに欲情した。


「しかしだな」
それでも逡巡する私がいた。妻がここぞとばかりに煽ってくる。
「ほらほら。エリカだって望んでることなんだから」
エリカの望むこと、か――。



夕食が終わり、風呂にも入った。
普段なら寝間着のまま居間でごろごろとテレビを見ている時間帯なのだが、今日は違う。
寝室でエリカを待っているのだ。

結局、私は妻に押し切られる形で了承してしまっていた。
いつだってそうなのだ。
出会ったときから今日まで彼女に逆らえたためしがあっただろうか?
いや、ない。


鬱々とした気分のまま禁煙パイポを咥えたとき、ドアがノックされる音が響いた。
濡れた髪をなびかせ、エリカが大股で入ってくる。
エリカはピンクを基調にした猫柄のパジャマ姿だった。
新調したばかりのパジャマなのだろうか、まだ見たことがないものだった。

ベッドの端に腰掛けていた私の隣にエリカが座る。
湯上りの体から温もりが伝わってくるようだった。
「可愛いね、そのパジャマ。よく似合ってる」
目を丸くした、不思議そうな顔で私を見詰めてくる。
彼女なりの、喜色を表現する手段だ。

エリカは基本的に笑顔を見せない子供である。
まるで笑っては負けだというように、表情を変えない。
自分の感情を他人に知られることすら恥ずかしい極度の照れ屋なんだということに気付くまでは、
人間的なものを生まれつき持たない子供なんじゃないかと心配したものだ。
本当は人一倍感受性豊かで人間的なのだ、エリカは。


髪の毛を撫でてやる。シャンプーの柔らかい香りがふわりと漂った。
水気を孕んだ髪は冷たく、すべらかだった。
「こらこらっ」語気がきつくならないよう注意しながら叱る。
「お風呂に入った後はちゃんとドライヤーで乾かすようにって言ってるだろ?」
「ごめんなさい」
無表情のままエリカは謝ってきた。私の言葉など聞き流しているようにも見える。
しかし内心では幾分萎れてしまったことが私にはわかった。

交渉というものはこちらが優位なときに進めるものだ。
今夜のことを思いとどまらせるチャンスかもしれない。
「別にかまわないよ、次から気をつけてくれれば。ところで提案があるんだけど」
「なに?」
「お母さんにはエッチしちゃったってことにしてさ、今日はこのまま寝ちゃわない?」
「やだ」
「大丈夫だって。お母さんはエリカの部屋で眠るんだろ? 嘘がばれるわけないよ」
エリカは髪を揺らして首を振った。
水滴が顔にかかり、気持ちよかった。
「お母さんなんか関係ない。晩御飯のときにも言ったけど、わたしがパパとしたいの」


「でも、本当は親子でエッチするのはいけないことなんだよ」
「いけないことでもいい」
「我侭さんだなあ。いいかい、こういうことは好きな人と……」
言い終わる前に、エリカに抱きつかれた。
腕を私の背中にまわし、まるで私と同化しようとするかのようにその肢体を押し付けてくる。
思いがけない行動に面食らい、ベッドに背中を打ちつけた。
もちろんエリカは私に抱きついたままなので、当然――。

「痛っ」
私の胸に顔を埋めたエリカのくぐもった声が聞こえた。
腕が下敷きになってしまったためだった。
「あ、ごめん」
慌てて上半身を起こそうとするが、できない。エリカがなおも圧迫してくるからだ。

私の知らない間に、こんなに力をつけていたんだな。
そんな見当ハズレな感慨にふけっていると、か細いエリカの声にはっとさせられた。
「パパが好きなの」


エリカの鼓動が、震えが、パジャマ越しに伝わってくる。
エリカにとってここまでストレートに自分の感情をあらわにすることは、
私が想像するよりもずっと大きな勇気が必要だったに違いない。
彼女をいとおしく思う感情が爆発的に膨れ上がった。

ここにいたって私はようやく気付いた。
娘としてではなく、女としてエリカを愛しているということに。

背中を撫でてやる。
でっぱった肩甲骨を、背骨のひとつひとつを、感じながら。
火のように熱く、うかつに触れれば火傷しそうなほどだった。
「わかったよ。エリカとやる。……いや、やらせてほしいんだ」
夕食時にエリカが言い放ったものほど凛々しくはなかったが、私も意を決し宣言した。



今日はここまで。
明日からセックス。

嬉しいと言う代わりだろうか、エリカは上半身をしきりにこすり付けてくる。
薄い布越しに、違和感を覚えた。
ボタンでもなく、ましてや猫柄のワッペンでもない、わずかに尖った一対の感触。
まだ性感帯を開発されているわけはないのに、乳首で感じているのか。

興奮が海綿体を膨大させた。亀頭がトランクに擦れて心地いい。
エリカの肩を軽く叩いた。
「どうせならこんな端っこじゃなくてちゃんとベッドの上でやろ? 
腕も痺れてきたんじゃない?」

しかしエリカは動きを止めない。
彼女の甘い吐息だけが聞こえてくる。
声が届かないほど興奮しているのだろうか?
私は力を込めて上半身を起こすと、体をずらし、
ベッドの外に放り出されたままになっていた脚を布団の上にのせた。
エリカの体も私に引きずられるようにしてベッドの上へ。

両脚を伸ばして座る形になった私の膝に、エリカがすかさずまたがった。
お互い着衣したまま、しかも性器同士に距離があるため対面座位の気分は味わえないが、
前かがみで私をめいいっぱい抱きしめながら
胸を懸命にすりつけてくるエリカの姿を見るだけで興奮してくる。

左手で背中を撫でながら、向こう側に突き出ているおしりに右手を伸ばす。
触れると、エリカは一瞬だけ体を硬直させたが、すぐにまた動き出した。
軽く揉む。ぷりぷりとしていて、少し硬い。
弾力を確かめながら、今度は強めに連続して揉んでみる。
素晴らしく張りのあるおしりだった。
十の力を加えると十の力で跳ね返してくる。


布越しでは物足りなくなり、パジャマに手を突っ込んだ。
厚手のパンツからはみ出た肉を撫で、ついにはパンツの端から指を侵入させる。
おしりを手のひら全体で軽く掴み外側への圧力を加え尻の谷間を広げてやる。
元の形に戻ろうとするそれを押さえながら中指を伸ばして菊門をつついた。

「ひゃんっ」
高い鳴き声をあげて背をそらせるエリカ。
菊門がすぼまり、その周囲が盛り上がる。
エリカはようやく体の動きを止め、肩で息をしながら私を見てきた。
無表情だが、怒っていることだけは確かだ。

「パパ……。そこ、違うと思う」
すでにあるていどの性知識をもっていることに驚きつつ、背中を撫でていた手で頭をかく。
「え、と。ごめん。ついなんとなくっていうか、勢いっていうか」
「ん。別にパパが望むんなら、そっちでもいいけど」

健気に言いながらも、その瞳は「絶対ダメ」と語っていた。
「自重しますよ、お姫様」
エリカに顔を近づけていく。
私の意図に気付いたエリカは顔を赤らめた後、ゆっくりとまぶたをおろした。
瞳を閉じて微動だにしない彼女からは、
衆生救済を願い祈りを捧げる聖者のような雰囲気があった。
これで怒りがおさまってくれるといいんだが、と思いながら軽く口付けをする。

唇が触れ合うだけのキスだったが、エリカにはそれで充分のようだ。
先の感触を確かめるようにかわいらしいベロで己の小さな唇を舐めている。
その仕草があまりにも可愛らしくて不意打ちのように唇を奪った。


深く、激しく。
唇そのものを食むように貪り、舌を口内に入れてベロに絡める。
彼女の口唇を犯すように。

唾液を擦りつけ、私という存在をこびりつかせたかった。
エリカの口唇を私だけのものにしたかった。
犬がやるマーキングのようなものだ。
無論、唾液なんかに犬の尿のような効果がないことは承知の上。
それでも、エリカが確実に私の色に染まっていっている実感があった。

口内は歯磨き粉のミントの香りがしていた。
キスを期待していつもより丁寧に歯磨きをするエリカの姿が思い浮かべられた。

されるがままになっていたエリカだったが、
しばらくすると慣れたのか積極的にベロを動かしてきた。
こちらの激しさに合わそうとしてだろう、めったやたらに振り回すのだが
経験がないせいで逆効果、ベロと舌はすれ違ってしまう。

エリカにも対応できるようテンポをおとして、そのかわりネットリとした動きに変える。
時には強弱をつけて吸引し、唾液が行き交う。
多少冷静になったが今のほうがより官能的に感じて股間の怒張が増した。


パジャマから右手を抜き、強く抱きしめる。
壊れてしまいそうな脆い肢体が弓のようにしなった。
エリカも負けずにぎゅっとしてくる。
体温の高い彼女は、まるで太陽だった。

さらに力を加えると、エリカは唇を離し
「なかみでちゃうよ」
と笑い混じりの声で訴えてきたので少し緩めた。
「ふぅ」
息を吐き出した彼女の口角には唾液の水泡ができていた。
舌先で舐めとる。

「さっきのもういっかいやって」
求めに応じてもう一度。
今度も「なかみでちゃうよ」の声で止める。
「苦しくないの?」
「苦しいけど、これ結構好き。パパと合体するみたいだし」

合体。
その言葉が持つ比喩を彼女は知っているのだろうか?
苦笑して、三度唇を合わした。

舌を蛇のように絡み合わせたまま、パジャマとパンツに同時に手をかける。
少しだけ腰を浮かすエリカ。
ゴムを引き伸ばしてするりと腿の中ほどまで脱がせた。

お尻の曲線をなぞるように撫でながら、焦らすよう徐々に股間へと右手をもっていく。
中指の先に触れた幼い女性器は、
まさに青い果実という表現がぴったりあてはまるほど硬く小さかった。
しかし、わずかにではあるが淫愛の蜜がにじんでいる。
粘り気のある液体を若干生えている若毛になすりつけた。


濡れているといっても、花弁が開くほどではない。
祈りを捧げる巡礼者の気分で閉ざされた肉門を一心にこする。
もんだりこねくりまわしたりもする。

キスの合間の吐息が甘く、せつない声音に変わってきた。
「――ッ勝手に……ヒャンッ……うごいちゃう」
その言葉どおりエリカはお尻をなまめかしく上下にくねらせている。
蠱惑的な光景に気をよくし、さらに指戯を披露する。

たまらなくなったエリカは唇を離して顔を私の胸に埋めた。
こらこら、人のパジャマを噛む奴があるか。
「声、あげてもいいんだよ」
耳元で囁くだけでも今のエリカにとっては快感らしく、体を淫震させた。

「ん……。でも――ハァ――恥ずかしいし」
「聴きたいんだ、エリカの可愛い声」
私自身が照れてしまうほど歯の浮くような台詞だったが本心である。
恥ずかしがり屋の娘の、照れ屋の娘の、素直な感情の発露を聴きたかった。
ひとりの男としてはもちろん、親として。

エンジェルリングのできている髪に口付けをして、さらに秘園を弄くった。
「む……フんっ」
それでもたいして嬌声をあげてくれない。
意地になってしまったのか。
なら、私も意地になるまでだ。絶対に声を聴いてやる。


右手で女芯を虐めながら、
それまで背を撫でていた左手を使いパジャマのボタンを上から順にはずしていく。
全てのボタンをはずし終わった。
でも、まだ最後までは脱がさない。
顔を上気させてエリカはうつむいた。
はだけたパジャマの間からうっすらと桃色に光る肌が見えている。

肌を軽く舐める。
高級な生クリームのようなきめ細かくなめらかな舌触りだった。

パジャマの端をめくった。
第二次性徴がはじまったばかりのまったいらな乳房がそこにあった。
まだ色素が沈着していない、生まれたままの色をした乳首がそこにあった。

右手を花弁から離し、強い衝撃を与えないように注意をして押し倒すと、
そのままピンと尖った乳首にむしゃぶりついた。

小さな乳輪を指先でなぞり、人差し指と中指の間で可愛いポッチをはさむ。
舌先でツンツンとつついてやる。
しかしエリカは「う……ん」と喉の奥で唸るだけだった。

おかしいな。
と、私は首をひねった。

もしかすると上半身をこすりつけられたときに乳首が勃っていたのは、
乳首で快感を得ていたためではなかったのかもしれない。
私と体をこすりあわせる行為自体に、
もしくはそれによっておこる布ずれを皮膚全体で感じることによって興奮していたのだろう。


「どうかな?」
「そこはちょっと」
エリカの顔を見上げると、なぜか彼女は目に涙を浮かべていた。
「えっ? 痛かった?」
甘噛みすらしていないのでそんなはずはないのだが。

エリカは小首をかしげた。
「そうじゃないの。気持ちいいことは気持ちいいよ。でもなんだか」
「なんだか?」
夜空を見上げるように、エリカは天井に目を向ける。
「怖い。ううん、違う。せつなくって胸がキューッと締め付けられるような。そんな感じ」

おそらく乳首の性感帯が未発達のためにおきた現象なのだろう。
横に流れる涙を指ですくい、優しく唇を合わせた。

「ありがとう」
目を伏せて言うエリカ。
なにか声をかけてやろうとも思ったが、結局、微笑みかけるだけにとどめた。

エリカの頼りない腰骨をつかんで、下へ下へと移動する。
もちろん乳房は通り越す。
贅肉の一切ついていない太腿を撫でながら、
上のパジャマを脱がせ無防備なわき腹をツーッっと舐める。
小さく笑い声をあげるエリカ。
へそを舌でほじくってもあまり反応がない。


やはりここしかないか。
そう思い、パジャマとパンツを完全に脱がせ、肉花弁と対峙した。
エリカが感じていた時からすこし間が空いてしまったため、
冷めているんじゃないかと心配していたが、それは杞憂に終わった。
美しい一本のスジはいまだにホクホクとしておりジューシーな肉汁を出している。

指で開いてやると、鮮烈なる赤。
妻のドドメ色のそれとの違いに、しばし呆然となる。
膣口のまわりには薄いひだがあった。
ひだの中央部には極ごく小さい穴が開いていた。
これが処女膜というやつだろう。

まわりの空気を胸いっぱいに吸い込む。
かすかな汗の臭いと、ボディシャンプーの芳香。
なによりも強い雌の匂いが悩ましくて、切なさを覚えるほどだった。

「そんなに見ないで」
とろり、と媚液がもれてきた。
心のなかになまめくものが棲みつき、ついつい加虐的な気分になってしまう。
「見られて感じてるの?」
「だって……。パパの視線がエッチなんだもん」

エリカは両手で顔を覆った。
しかし隠れていない耳朶が艶色に紅く染まっているのがまるわかりである。
あとで耳も舐めてやらなくては。


会陰部のあたりから、生え始めている薄いアンダーヘアを舌でなぞっていく。
ゆっくり、ゆっくりと。
核心部分には触れていないが、エリカの体がぴくんっぴくんっと蠢く。

大陰唇までたどりついた。
大人の女と比べれば柔らかさは足りないが、弾力性が抜群のそれは、
舌に力をこめるとすぐに跳ね返してきた。

スジに舌を伸ばす。
舌を左右に動かしたが、まだ青さの残る肉門はなかなか開こうとはしない。
愛液を寄せ集め、唾液をたっぷりふくませた舌でもう一度。
ぬるぬるとすべりこそしたものの、今度は簡単に開いた。

私を受け入れる準備はすでに整っているようだった。
だが、処女ということもあり、まだ前戯を終わらせるわけにはいかない。
もっとも最大の理由は私がもう少しそれを楽しみたかったからなのだが。

処女膜を傷つけないよう、おそるおそる淫唇に舌をねじこんだ。
ぬめぬめした粘膜が舌先の味蕾を刺激し甘味を脳に送り込む。
「はうんんっ……」
ため息とは明らかに異質な音が上方から聞こえた。
エリカにもっと淫声をあげさせようと、さらに唾液を粘膜にすりつけていく。

スジはすでにワレメといっていいほどの形になっていた。
ワレメの内側を探るように舌を上へ上へと這わせていく。
進行方向を指で押し広げると、そこには小さなクリトリスがあった。


唇で肉芽をついばむ。
「きゃっ」
刺激が強すぎたのだろう、エリカは短い悲鳴をあげた。

慣れるよう、肉芽に唾液をまぶし、優しく舐めてみせた。
「ふうううん……」
どうやら私のお姫様はお気に召したらしい。
体をくねらせて快感に耐えている。

ソフトな舌の動きを徐々にハードなものに変えていく。
ねぶるだけだったのが、唇を強く押し付け、吸引まで加える。
吸い込むと、じゅるるるっと淫らな音が響いた。
吸引で息が持たなくなると、また舐めこすり、唇ではさんだ。

「ああっ……きゅん……あはぁ」
ハードにすればするほど、あえぎ声のボリュームは上がっていく。
もはや羞恥の鎧は快感によってひっぺがされてしまったようだ。
本来であれば卑猥なものであるはずのあえぎ声なのだが、
エリカのそれはどこか澄んでいて聖歌を独唱しているかのようだった。

私の胸は温かい感情に満たされた。
当然だ。
あれほど望んでいたエリカの素直な声を聴けたのだから。
達成感、エリカを愛する気持ち、興奮が渾然一体となり、
私のペニスはこれ以上ないほど硬くなっていた。

我慢が、できなくなった。


荒々しくパジャマとトランクスを脱ぎ捨てた。
上を向いてわなないているグロテスクな生物が姿をあらわす。
その口からはお預けをくらった犬のように涎が垂れていた。

「ふぇ?」
とろけきっているエリカが不明瞭な言葉を呟き、息を呑んだ。
ぼんやりとした視線が、徐々にしっかりとしていき、ついには爛々と輝いた。
「おっきい……ね」
世辞の一切こめられていない、素直な賞賛に自尊心が刺激される。

「これが、エリカのなかに入るんだよ」
エリカの股を大きく広げながら言った。
そこに体を入り込ませ、肉刀の切っ先を淫門に押し当てる。
「あんっ」

ペニスを手で持つ。
ワレメをなぞるように上下させ、亀頭部分に愛液を絡みつかせた。
くちゅくちゅという音が部屋に響く。

「じゃあ、行くよ。痛いかもしれないけど、我慢してね」
「うん。頑張る」
エリカの瞳には怯えの色などどこにもなく、ただ好奇心と期待だけがあった。
私はエリカと見つめあったまま、肉刀に手を添えた。


腰をゆっくり押し進め、陰唇を左右に切り開いていく。
侵入者を排除しようとペニスにまとわりついてくる女肉たち。
思わず暴発しそうになるほどの気持ちよさだったが、こんなところでひるんではいけない。
まだ亀頭の半分も入っていないのだ。

腰を送ると、すぐに処女膜とぶつかった。
血液循環による肉刀の揺れが、神聖な膜を震えさせる。

「頑張れ」
呟いて、一気に腰を進めた。
膜はさほど硬いものではなく、鈍い手応えを残して、すぐに破瓜の瞬間は終わった。
「ひゃっ! ぎぃ……くぅ」
歯を食いしばり、シーツを掴んで痛みに耐えるエリカ。
目が涙で濡れていく。

私も思わず歯を食いしばった。
無論、痛みのためではない。
食い千切られるかと思うほどきつく、それでいてヌルヌルとすべりのよい締め付けが、
あまりにも気持ちよすぎるのだ。

エリカに刺激を与えないよう、ゆっくりと細かく腰を律動させる。
ゆるやかな快感を得るためだけの動きだったが、
それでさえもエリカにはまだきついようで、しきりに痛みを訴える唸り声をあげていた。


痛みから少しでも気を逸らせてやろうと、耳に舌を絡めた。
形を確かめるように舐め、れろれろと耳朶を揺らし、
舌を尖らせ音を立てながら耳の穴を犯した。
時には清楚なうなじにも舌を伸ばす。

「い……ぎぅ……ふぅ。……あ、うふぅ。はん、あん」
耳への愛撫を続けながら、しばらく腰を動かしていると、
エリカの声質が悦楽を訴えるものに変わってきた。

それとともにペニスを包む淫肉が、自らの意思を持った生物のように蠢きだす。
力強い締め付けに、私の腰は勝手に動きだした。

「はあん、アンッ、すごっ……イィン、ちょっアアン、ゆっく……りッ……キュウウン」
ガムシャラに腰を振る。
技術だとか、そんな小賢しいものはなにもない。
ただただ海綿体と粘膜とをこすり合わせ、子宮口をノックするだけだ。
まるで童貞のように。

いや、私は童貞なのだ。
今までやってきたセックスなんて、セックスの真似事みたいなものだったに違いない。
そうでなければ誰が説明できる?
この脳髄が痺れるような快感と、これまでの空虚な腰振りとの違いを。

角度を変え、エリカの唇をむしゃぶり、なおもペニスで肉壁を抉り続ける。
肉壁は細胞のひとつひとつにいたるまで全てが男根にまとわりついてきて、
欲望のままぞよぞよと貪り、猥雑な溶液を撒き散らす。
また、穴の中ほどでは搾り取るように巻きついてくる動きをしてくる。


ピッチをさらにあげて腰を回し、エリカを激しく揺すり立てる。
こねくり、うねらせ、突き立てた。

出し入れするたびにグチュグチュという音が鳴り響き、部屋には雌の匂いが充満する。
私の舌に甘いベロを絡ませ、あえいでいるエリカの姿。こすれあう感触。
五感全てが刺激され、頭の中がパンクしてしまいそうになった。

「くはああっ、どうにかっ…なっちゃいそう!」

粘ついた蜜の道を行きつ戻りつ往復ダッシュ。
さすがに息が切れてくる。
脳髄の甘い痺れが、全身に広がる。
私にもエリカにも、限界が近いことを感じた。

エリカが私の首に腕を回し、息も絶え絶えになりながらも言う。
「ハァ……パパァ、気持ちいぃ?」
エリカが、感情表現の苦手なこの娘が、涙を目にためながら微笑んでいる。
私の返事も待たずに、エリカは口を開いた。

「わたしはね……。アンッ……すっごくイィよ」

膣が急速に収斂していく。
いままで以上の締め付けに射精欲が一気に高まった。

「ああああああああっ!!」
私のものとも、エリカのものとも区別のつかない絶叫がこだました。





朝――。
私たちは同じ布団に裸のまま身を寄せ合って眠っていた。
だが、至福のひと時は妻の金切り声によって終わりを告げた。
「あなたっ! エリカになんてことしたのよ!」
起こされたばかりでぼんやりしていた頭が混乱する。
「えっ? だって君がしろって言ったのが事の始まりだろ?」
「わたしがそんなこと言うわけないでしょ! 娘に手を出すような獣だとは思わなかったわ!
離婚よ!!」

いったいなにがどうなっているのやら……?



今日はここまで。
途中レスくれた人サンクス。

あれから数週間の時が流れた。
妻はエリカを連れて家を出て行った。
それ以来、彼女たちとは会っていない。
私はというと、妻が送り込んできたスレンダーな女弁護士と対峙している真っ最中だ。

「では、慰謝料は彼女の要求しているとおりでいいんですね?」
法外なほど巨額の慰謝料だった。
「それしかないんだろ?」
女弁護士は眼鏡を光らせてうなずいた。
眼鏡の奥の切れ長の目は、私のことを蔑んでいた。
「ええ、まあ。拒否すればあなたがエリカさんと行為に及んでいたことを
警察に訴えるだけですから。証拠のビデオテープもありますしね」

冷笑を浮かべて、女弁護士は家から去っていった。
私は居間で座って煙草をふかし、ため息をついた。

あの晩、妻が嘘の健康情報をでっちあげてまで私たちを交わらせたのは、
その場面を盗撮し、ビデオテープを武器に有利に離婚しようとしてのことだった。
エリカとの房事を汚されたような気がして、それを知った当初は妻に殺意が湧いたが、
今ではもうそんな感情は消えた。
そもそも妻のおかげでエリカを抱けたのだから。
エリカの瑞々しい肌を味わえただけで、私は満足だ。

ただ、そのせいでエリカと会えない日々が続くというのは――地獄だ。
それに、あの情事については多少の疑問点がある。


こんなことを言ってはなんだが、妻にこのたびの策略を練るだけの頭はない。
誰か――策略家――が裏で糸を引いているような気がしてならない。

そしてもうひとつ。エリカのパジャマだ。
あの夜、エリカのパジャマは新調されたばかりのものだった。
今思い出せば、パンツもそうだったのかもしれない。
初体験を新しい衣装でさせてやろうという、エリカに対する策略家の気遣いだろう。
妻はそんな細やかな気遣いができるような人間ではない。

エリカが年齢以上の性知識を持っていたことも見逃してはならない。
おそらくは策略家から、あるいは策略家を介した妻から、教わったのだろう。

では、いったい誰が――。

ここまで考えが及んだとき、玄関のドアが勢いよく開く音がした。
妻とエリカは家から出て行ったので、チャイムも鳴らさずに入ってくるような人間はいない。

強盗か?
それとも、もしかして策略家なのか?
心臓が早鐘を打つ。
煙草の火を消して立ち上がった。

廊下と居間をつなぐ扉の前で立ち止まる侵入者。
心臓の動きが、穏やかなものになっていく。
聞き覚えのある足音だったからだ。


「エリカ」

喉の奥から、愛しい人の名が溢れ出した。
私の喉が、彼女の名前を呼びたくてしかたなかったことに気付いた。

扉が開かれていく。
黒のストッキングにくるまれたすらりと長い脚。
こげ茶色のスカートに隠された狭くて儚げな骨盤。
厚手のボーダー柄セーターのおかげで薄さが目立たなくなっている胸板。
そして、可愛らしい顔には――。

素直な笑顔が浮かんでいた。

「ただいまっ!」
猫のような身のこなしで飛びついてくるエリカ。
たなびく髪がキラキラして美しかった。
エリカの体を受け止め、抱きしめる。
「おかえり」

エリカは嬉しそうに喉を鳴らした後、灰皿に目をやった。
「吸い出したの、煙草?」
「ああ。お母さんがいなくなったからね。禁煙する必要もなくなった」
「ふーん」とエリカは興味なさそうに呟くと、急に目を輝かせて「ねえねえ、パパっ!
わたしも、ちょっとだけ変わったとこあるんだよ。 どこだかわかる?」

あの日のセックスが効いたのだろうか、
性格面やまとっている雰囲気が大きく変わっていることに私は気付いていた。
しかし、それをそのまま伝えていいものやら。
快活になり、感情を素直に表すようになった――では、以前のエリカを否定しているようだ。
神聖さがなくなり、人間的になった――では、明らかに褒めていない。


勘違いしないでおいてもらいたいのだが、私は以前のエリカも今のエリカも両方好きだ。
性格や雰囲気など関係なく、エリカがエリカだからこそ好きなのだ。

「も~」なかなか口を開かない私に業を煮やしたエリカが言った。
「ちょっと大きくなったんだよ、おっぱい」
拍子抜けした私をよそに、エリカは自慢げに胸を突き出した。
だが、どこがどう大きくなったのだかさっぱり……。
「あ、うん。えっと。……成長したね」
「ふふっ。エッチなんだから」

顔を赤らめて笑うエリカ。つられて私も微笑んだ。
「ところでさ、今はどこに住んでるんだい?」
妻が雇った弁護士は、それすら教えてくれなかった。
私がエリカを連れ去らないとも限らないからだという。
そして、その考えは正しいと言わざるをえなかった。

「えっとね、お母さんと一緒にお父さんの家にいるよ」
「私の家っ!?」
なんて非常識な女なのだ。
離婚協議中の夫の実家に転がり込むとは。

父や母に連絡をつけようと電話機に向かう私をエリカが止めた。
「パパのお家じゃないの。お父さんの家」
「へ?」
「わたしの本当のお父さん――パパと同じ会社に勤めてる山田って人よ――の家」
エリカは私の子供ではなく、山田君の子供だというのか?


山田君の、人のいい顔が目に浮かんだ。
十数年前、新卒として入社してきたときの彼。
私からサプリメントを押し付けられても、笑顔で受け取る彼。
新年会で家にやってきて、妻と健康法の話題で盛り上がっていた彼。
その彼がエリカの生まれる以前から、
ずっと妻と不義の関係にあったとはにわかに信じられない話だった。

しかし、エリカの話だ。彼女は嘘をつくような子供ではない。

そうか、山田君が策略家だったのか。と、私は合点した。
彼は妻と娘と金を手に入れるために、私を陥れた。

山田君は善人とはいえ、そんなに頭の働くほうではなかったはずだが、
愚鈍なふりをしていただけなのかもしれない。

「もしかして、エリカはずっと前から私たちの血が繋がっていないことを知っていたのか?」
「うん。何年か前に、パパのことをパパって呼ぶようになったでしょ? あのときから」
そういえばそうだった。
二年ほど前だろうか、エリカは突然私のことを「パパ」と呼びだした。
妻のことを「お母さん」と呼ぶのは変わらなかったのに、である。

「知らなかったのは、私だけか」
「そんなに落ち込まないでよ、パパ。離婚が成立したら、お父さんはわたしのことを
血の繋がった本当の子供だって役所に言いに行ってくれるんだから」
笑顔のままエリカは言った。
そんなに私と親子でいたくなかったなんて。ショックだ。


歌うようにエリカは続ける。
「つまりね、パパ。わたしたち結婚できるようになるってことなの」
呆然とした。
エリカと結婚する。そんなことが可能なのだろうか。
「し、しかし。お母さんや山田君が認めてはくれんだろ」
「大丈夫、大丈夫。
なんのためにあんなに多額の慰謝料をお母さんに請求させたと思う?
あれだけお金を渡せば、さすがにもう口出しされないよ。
あっ、ビデオは後でちゃんと回収するから安心してね」

請求『させた』――。
文法の用語で言えば、使役。
つまりエリカが今回のことをすべて計画した、策略家?

私がエリカのことをニンフのようだと思っていたのは間違いじゃなかったらしい。
ニンフは人々に恩恵を与える神聖な存在であると同時に、
人々を魔力で惑わす恐ろしい存在でもあるのだ。

だが、そんなことはどうだっていいじゃないか。

エリカの髪を梳き、なだらかな曲線を描くおでこにそっと口付けをする。
「そうだね。エリカが十六になったら結婚しようか」
エリカの表情がパッと輝いた。
「あと六年だね」

エリカとともに人生を歩いていける。
親子ではなく、恋人として。そして夫婦として。
たとえ惑わされ罠にかけられた結果だとしても、私は満足だ。
天国のような日々がこれから始まるのだから。

                            終わり。