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太陽が出ていて、そよ風が吹く草原。そんな場所に彼は居た。そんな場所にもう一人の英雄はいた。彼は歩いていて、腰に2本の刀を携えている。一本は普通の刀より長く、鞘が足元まである。もう一本は長さは普通の剣と同じでなにやら特別な剣らしい。
「さてどうするんだ?次はどこに精霊がいるんだっけか?」
青年が訊いた。歳は十代後半といったところか。
精霊はぷかぷか浮かびながら、
「さぁ~。」
と、適当に言った。
「さぁじゃねぇよ!さぁじゃ!。」
青年がきれる。そして足を止めて、
「なんでいつもサーガは適当なんだ?もっとしっか---」
「はいはい。東の方。こっから20近く行った国。」
サーガと呼ばれた月の精霊は、青年の説教を途中で無視して答えた。
青年は再び口を開き、何か言おうとしたが、口を閉じて歩き出した。暫く歩いた後、車をヒッチハイクし空港まで乗せてもらった。空港に着き運転手にお礼をし、チケットを買って飛行機に乗った。乗る前に刀2本を荷物として空港側に預ける時は青年が文句を言いまくったのは言うまでもない。
空は晴れていて、飛行機は順調に目的地に向かって進んでいる。青年は自分のパスポートを確認した。名前はザルガン。あだ名は---
「おーいザン!何してんだぁ?もうすぐつくぞぉ~。」
サーガが言った。
「え?ああ、早いな…。」
ザンはパスポートを小さなかばんにしまった。そして飛行機は着陸した。ザンはすぐに飛行機から降り、荷物を受け取りに行く。ザンは相棒の刀2本を受け取るとすぐに腰につけ、その場を去って行った。
「さて?どっちだ?」
ザンが訊く。周りは殺風景で、草原というよりも荒野と言った感じだ。建物も無い。実は空港の東側は殺風景で、旅行客は皆西側へ行くのだ。天気だけは良かったが。
「ちょっと待て…。あ~…あと10km以上あるっぽい。」
サーガが答えた。
「ちぇ。」
ザンは悪態をつくとそこからさらに東へ歩いて行った。すぐそこに駅があるのに、気がついていない。馬鹿だ。
「馬鹿?てめぇ俺を馬鹿って---」
「誰に言ってるんだ?」
ザンが怒っているのを無視し、サーガが冷静に訊く。
「んあ?え~と…。誰だっけ?」
ザンが言った。
「知るかよ…馬鹿。」
サーガがつぶやく。
「馬鹿?馬鹿って言ったな!この怠け精霊!」
ザンが歩きながらきれる。
「はいはい。」
サーガは冷静に聞き流す。
「カーッ!むかついた!」
ザンは足を止めて、
「だいたいおめぇは---」
「はいはい。」
いつものパターン。
ザンはしゃべるのをやめて黙々と歩き始めた。周りには相変わらず何も無い。
半分くらい行った頃、ザンは流石に疲れたので持ってきた水でのどを潤す。それから30分ほどその場で休憩し、再び歩き始めた。太陽は沈み始めていた。ザンは何も言わずに歩き続けた。そして太陽が沈んだ頃、
「もう日が暮れた。また明日だな。」
「あいよ。」
と言ってザンは、その場に寝込む。サーガもぷかぷか浮かびながら寝た。3時間くらいした頃、
「けけけ…。ここが"砂塵の荒野"だとも知らずに寝てらぁ。兄貴さっさとこの餓鬼片付けて荷物奪いましょうぜ。」
男の声だ。
「そうですぜ兄貴。」
もう一人の男が同意する。
「そうだな…。二人ともナイフの用意はいいか?」
兄貴と呼ばれた男が訊いた。」
「イエッサー!」
と、二人は叫び寝ているザンに襲い掛かる。と、次の瞬間。二人の男は腹から血を出し、倒れていた。
「な。うわっ!」
兄貴と呼ばれた男も切られた。
「あーあ。」
サーガが呆れた声で言った。
「ふぅ。」
ザンは息を切らすことも無く、3人を切っていた。そして刀から血を払う。
「弱い。」
ザンはつぶやくと、長い刀を鞘にしまった。
「さてもう一眠り。」
「俺も。」
二人は寝た。死体が横にあるのも気にしない。
太陽が昇りきる前にザンは起きた。そしてサーガを起こし、死体には目もくれずに目的地に向かって歩き始めた。そして、
「こいつか。」
「そ。」
ザンがつぶやき、サーガがそっけなく返す。精霊がザンのほうを向き、睨みつけ、砂の塊を投げつけてきた。
「おっと。サーガ早く中に入れ。」
「命令かよ。」
サーガは少しためらったがすぐに入った。ザンは左手でサーがが入った剣を抜くと、その攻撃をかわし精霊のすぐ下に入って、
「いざ!」
と叫ぶと精霊を切ろうとした。しかし精霊も切られたくないのでかわす。
「ちっ。」
ザンは悪態をつき、体勢を立て直す。そしてもう一度突っ込んだ。しかし、地面から砂がいきなり飛んできてザンはそれを切るのに精一杯になった。精霊は手を上に突き上げ、地面の砂を手の平に集め、球体にする。そして、それを連続でザンに投げつけた。ザンはそれをまともに受け、3mくらい吹っ飛んだ。しかしザンは受身を取り、すぐに起き上がった。
「これはきつい一発だな…。」
ザンは体勢を立て直し、つぶやく。そして、思いっきり砂をけり上げ、精霊の近くまで走る。精霊は手から砂を出し、妨害しようとしたがザンがいきなり精霊の視界から消えた。そして精霊は消えた。
「ふぅ。」
ザンが息をつくのと同時に、サーガが剣から出てきた。
「このムーンブレード、やっぱり使いやすい。」
ザンが剣を鞘にしまいながら言った。サーガは何も言わない。
「そーいえばさ。」
ザンが話しかける。
「何さ?」
サーガが訊く。
「あの二人元気にしてるかな?ジルと…あともう一人。」