書き

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 霊夢は遂にそこまで辿りついた。  ーー(代用)赤い空。稲妻が走る雲。  やはり。彼女がいる。霊夢はそっと胸に手を置き、「斗月……」と呟いた。  かつての良き友の名前である。同じ巫女であり、同じ仲間であった。霊夢は、彼女のことを心から尊敬していた。何故かは分からない。  彼女は霊夢の姉のような存在であり、彼女は母のようであった。霊夢は、ずっとずっと、彼女と共にいた。はずだった。 「……霊夢」  ふと霊夢の耳に入った声は、懐かしい声であった。深く、とても心地よい声。  しかし、その声は今、霊夢の耳に突き刺さるように響いた。 「斗月……!!」  ーー鬼噛斗月。  間違いなく、その姿である。  あの頃から、何一つ変わらない姿で、鬼噛斗月はそこに浮いていた。  その姿を包む彼女のオーラは暗く濃く。  それは、暗黒という言葉がふさわしいものであった。 「斗月……」

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